第24話 砲撃音がうるさい
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第24話 砲撃音がうるさい
夜中に突然、砲撃音が聞こえた。
地球軍宇宙艦のミリオンダラー7Gが、前線へと攻撃したのだった。
いわゆる艦砲射撃だ。
空からも爆撃部隊が空襲を行っているらしかった。
前線にミサイルを、一分間に200発飛ばしていた。
音がうるさいので、私は眠れなかった。
就寝用のベッドから起き上がると、窓から外を見る。
この火星は、地球人が初めて到達した地球以外の惑星で、すぐさまテラフォーミングが始まり、第二の地球を目指して水の惑星とした。
でも、思った以上にそれは困難で、結局一部の地域を一つの大陸にするしかなかった。
火星の土は赤いので、地球から望遠鏡などで見ると、やはり赤い色の惑星にしか見えなかった。
きっと妹のマリアも、火星の赤い色を見ているに違いない。
私がここにいるのだから。
戦況は、今はグラデュアル星人の方が押しているが、地球軍だって負けてはいない。
数的にも資源的にも地球側が有利な条件かにあるからだ。
地球軍の宇宙艦も、敵の補給船をあちこちで潰しまわっているから、いずれグラデュアル星人の方は、物資を失くすだろう。
その時を突いてやれば、あとは一気に攻撃に出て、全滅または撤退させられるのだ。
戦は頭を使うのが常識だ。
それに、地球人の重力は、テラフォーミングした火星では、地球と同じにしてあるが、グラデュアル星人の方は、もっと重力を感じているだろう。
グラデュアル星人にとって、テラフォーミングされた火星は、体重を重くさせるのだ。
そして、それは地球軍が有利になることを意味する。
これからはグラデュアル星人も、思い通りにはならないということを、肝に免じておくことだなと思った。
私は再びベッドに入ると、目をつむり、眠ろうとした。
しかし、また砲撃音が鳴り響いた。
爆発音も聞こえる。
前線の方だから、夜襲を仕掛けてくるグラデュアル星人を、砲撃で足止めしているのだ。
戦場は本当に迷惑だ。
でも、そうしないと勝てる戦いも落とすだろう。
これからも、こんなことはたくさん起きるのだと思う。
これに慣れなければ、戦場ではやっていけない。
命懸けのゲームになるのは、目に見えている。
私たちは私たちの戦いをすれば良いのだ。
そうこうしているうちに、爆発音とともに、基地が揺れた。
ここまで地響きが届くのか。
グラデュアル星人の取っている陣地は、砲撃で穴だらけだろう。
ただでさえクレーターの多い惑星なのだ。
敵の基地をかなり脅かしていることだけは、間違いない。
押し戻して、後退させられるだけの砲撃を加えられれば、上出来だと思う。
戦場ではやる気と物資が物を言う。
明日は兵士たちが前線に出ることになるだろう。
地球軍の兵士は、特殊なパワードスーツを身に着けて、戦闘を行うのだ。
さらに、自動光銃と呼ばれるレーザー銃を装備して、撃って戦うのが基本だ。
私たちも軍事訓練で使ったが、軽量で連続して撃てるのが特徴なのである。
今の時代に白兵戦というのが滑稽かもしれないが、グラデュアル相手には、プリミティブな戦い方も意外に通用するものなのだ。
ベッドに転がって、毛布にくるまっていても、砲撃音は続く。
寝られないのは私だけではないだろう。
でも、同室のシュシュは、グーグーといびきをかいて、寝ている。
図太い神経がうらやましい。
私は少し繊細で、神経質なところがあるので、砲撃音が気になって寝られないのだ。
早く眠りにつきたい。
二時間ほど轟音が聞こえたあと、砲撃音は鳴り止んだ。
これでようやく眠れる。
少ない就寝時間を、私はむさぼるように眠った。
明日は明日の風が吹くのだ。
読者の皆様には感謝しかありません!!




