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ザ・レッドクルス  作者: あばたもえくぼ
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第23話  強化訓練は休みなし?

最近はミステリーに凝ってて、中編小説を書いてます。

第23話  強化訓練は休みなし?


 火星のグルーヴァー地球軍基地に降り立ったレッドクルス号は、ようやくドッキングを終えた。

ナースたちは、すぐに基地へ移動させられた。

私たちは一番北にある基地へ到着したようだ。

ここも月基地と同様、重力制御システムが働いている。

テラフォーミングさまさまだ。

遠くで戦闘の音が聞こえる。

前線はずっと先の方だろう。

実は火星には、地球軍の基地が二つある。

今、私たちがいるグルーヴァー基地と、南の方にあるファルコン地球軍基地だ。

どちらも前線はずっと先だ。

私たちはグルーヴァー基地の所属ナースとなるだろう。


 ナースたちは基地の広い場所に集められた。

おそらく体育館だ。

そこで軍医長のドロシーが、皆の前に立つ。

「いいか、ここは前線からは離れているが、どこでも戦場だと思え。兵士たちは死ぬが、死なせるな!それが出来るのは、お前らと私たちだ。よって、お前たちは生きることが必須だ。死亡者はその場に置いていけ。兵士もナースもだ。生きている者が必ず、仕事をまっとうしろ。それだけだ。以上!」

 ドロシーが言い終わると、先に火星に来ていた先輩ナースたち一同が、ゾロゾロと入って来た。

100人以上はいる。

「このナースたちは前線で働く火星のナースたちだ。お前たちの先輩になる。キチンと指導を受けるように。言っとくが鬼より怖いぞ。でも火星まで来たからにはもう、逃げ場など無い。生きて仕事をまっとうしたいのなら、しっかり指導してもらえ!」


 その後、私たちはさも当然のようにいびられた。

朝は5時起きで、点呼のあとに、早朝から基地内を、ランニング20キロ、朝食を10分で済ませると、すぐに体育館で運動や体力テスト、筋トレなどをさせられる。

昼食後には衣類のアイロン掛け。

午後は医療器具の並べ方や使い方、消毒の仕方などの指導を受けた。

それからH&K FK4A自動光銃という武器の扱い方。

これはまぁ、一種の軍事訓練だろう。

いざって時のために、備えておくのが目的だ。

締めは二つの班に分けられて、片方が担いで、もう片方が担がれる、人間の運び方だ。

そのまま体育館を一周すると、交代する。

全員の順番が終わると、ようやく終了だ。

そのあとに夕食。

そしてまた点呼。

夜はレポートを書き、寝る前に提出。

その後、就寝。

これが毎日の日課となるのだ。

訓練あっての戦場だ。

私もシュシュも、他のナースたちも、夜はくたびれて泥のように眠る。

そしてまた、朝には同じことが待っているのだ。


 急増で集められた私たちのチームは、ほとんどが元医大生たちばかりだったが、そんなことで容赦はされない。

むしろ逆に徹底的に、即興でベテランナースと同じように、動ける人材に育てるのを目的としているのだ。

私たちも軍人なのだから、当然といえば当然なのだが、元々は戦場の素人なので、こんな数日間でいろいろこなすのは、無茶なことだった。

軍のナースは、普通のナースの仕事と軍事訓練を合わせたようなモンだ。

私たちはやはり、従軍ナースなんだなと、思い知らされていく毎日だった。

それでも、前線で戦う兵士たちは、もっと苛烈な戦闘を行っているのだ。

私たちに出来ることは、今やっていることの延長線上だ。

それを自覚する私たちナースだった。

そして、嫌でも明日は来る。


 地球の明日のために、私たちは頑張るのだ。


 シゴキに耐え、使えるナースとなるために。


 そして、地球に残してきた妹、マリアのためにもだ!



読者の皆様に幸あれ!!

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