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ザ・レッドクルス  作者: あばたもえくぼ
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第21話  火星の衛星フォボス基地へ

最近は疲れが出てきてます‥‥‥。

第21話  火星の衛星フォボス基地へ


 レッドクルス号は、衛星フォボスに到着した。

ここで物資の補給と燃料の補給を同時に行う。

戦争時には、あらゆる面で万全にしておかないといけないのだ。


 ドーン・キャリアーQWは、先に火星へと向かった。

前線に出るのだろう。

グラデュアルの軍勢は、火星まで来ているのだ。

月基地が破壊されたのも、火星から飛んで来た敵戦闘機によるものだろう。

火星は一体どうなっているのだろうか?

それを知らされてるナースたちはいなかった。


 この戦争にはいつか勝つのだと思う。

グラデュアルとは、他の惑星にも嫌われている星だ。

あちこちに植民惑星を手に入れ、太陽系にまで進出してきた。

この広い宇宙で、これだけの植民惑星を抱えるには、強い国力を要する。

それだけの国力を持っている惑星ではなかったのだと思う。


 ナースたちは、衛星基地の食堂で、夕飯を食べた。

私たちは少々だが、贅沢はできる。

戦争に行けば、ほとんどの人が贅沢を許されるのだ。

命を賭けるのだから、いつ死ぬのか分からない。

そのため、これが最後の食事となるとの心構えで、食事を取るのが習わしなのだ。

軍人なら当然の話だ。

まぁそれも、今のうちなのだろう。

優先されるのは、兵士の方なのだろうから。

「アイヴィー先輩、もうすぐ火星ですね」

 シュシュが食事をしながら言ってきた。

「火星に着いたら、前線よ。今のうちに食事を楽しんで」

「はい。でも私たちも、ここまで来たのですから〝常在戦場″ですよね」

 意外だ。

 この子が〝常在戦場″という言葉を使うなんて。

「その意味、知ってるの?」

「はい。〝どんな状況でも、常に戦場にいるような心であれ″ってことですよね?」

「まぁ、そういうことね」

「別の意味で、〝たとえ戦場で上手くいかなかったとしても、他の場所で取り返すことが出来る″という意味があることも知ってます」

「なるほどね」

 私はスープをスプーンで掬って、それを口に当てる。


 食事の最中に突然、ドロシーが食堂に入って来た。

私たちは全員、食事をやめて、立ち上がると、気をつけをした。

「ナース諸君、これからは戦争の真っただ中へと突入する。民間人も多数いるだろう。まだ平和に暮らす者もいるはずだ。しかし我々は軍人なのである。優先すべきは地球軍兵士だ。それをゆめゆめ忘れないように!」

「はい!」

 私たちは大きな声で返事をした。

 シュシュは口の中にパンを含んでいたため、ゲホッとなった。


 この子はホントに、コントでもしてるの?


 私を含め、数人が笑い出しそうになった。

でも、今ここで笑ったりしたら即、腕立て伏せ20回の刑だ。

こんな緊張を欠いた状態を、ドロシーに見せるわけにはいかない。


「いいか、私たちの心は数多であっても、体は一つしかないということを理解しろ。いいな?」

「はい!」

 私たちは返事だけは良い。


 言いたいだけ言うと、ドロシーは食堂を出た。

あれだけを言いに来たのか。

私たちの最後となるような、贅沢な食事を邪魔するとは、嫌みな人だ。


 レッドクルス号は翌日、火星へと出発した。

衛星フォボスから乗って来た者がいた。

それは人ではなかった。

ドクター・アルファロックという、医療AIロボットで、軍医だった。

レッドクルス号の唯一の医療ロボットだ。

手術などを担当するらしい。


 これでドロシーの立場は一層悪くなった。


 まぁ、私にはそれほど関係はないから、別にいいけど。



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