表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ザ・レッドクルス  作者: あばたもえくぼ
17/80

第17話  前線には連れて行けない

もう寝ます。寝る前に更新を!!

第17話  前線には連れて行けない


 私たちナースは一息入れると、レッドクルス号に積んであるミネラルウォーターを飲みながら、座り込んだ。

「疲れたぁ~」

 シュシュが大の字になって、体を寝かせる。

「シュシュ、そんなところで寝たら服汚れちゃうわよ」

 私もそうは言ってみたが、もうみんなススだらけになっていた。

 汚れだらけなど、今さらだった。

「先輩は疲れてないんですか?」

 シュシュは私に訊いてくる。

「そんなわけないでしょう」

 そう言って、私はミネラルウォーターを、グビッと飲み干した。


 その後、私たちはレッドクルス号に乗り込むと、やけどの人が運ばれた総合病院へと運ばれる。

その間、私たちは新しいナース服に着替えて、汚れた方を下の階のランドリーの中に放り込んだ。

さらに消毒薬を振りまいて、清潔を保つと、昇降口前に並んだ。


「休み無しですね」

 シュシュは私に言ってくる。

「休みなんて、非常時にはあるわけないわよ」

「そうですね。気合い入れます!」

「そうして頂戴、シュシュ」

 昇降口が開くと、総合病院の裏手にレッドクルス号は着陸した。

看護師長さんが、私たちに言った。

「これより人員不足の総合病院を、私たちがケアします。迅速に行動するように!」

「はい!」

 一同は大きな声で返事をする。

私もその一人だ。


 レッドクルス号を下艦すると、私たちはナースとしての仕事に入った。


*        *        *


 火星では戦争が激しく続いていけるのに、今の私たちは地球に来て、山火事の被害に遭った人たちを介抱する毎日だった。

火星は大丈夫なのだろうか?

そういう考えをよそに、私たちは地球の総合病院で、外科活動を続けている。

グラデュアル星人が地球に攻撃してくるとは思えないが、一抹の不安は拭えなかった。


 夜11時まで、仕事は続いた。

さて、シフトを代わってもらえて、私は休憩を取った。

睡眠は全然取っていない。


 シュシュはナースステーションの机に伏せて、そのままグーグーと寝ていた。

皆、疲れている。

これで戦場では持つのだろうか?

私も座ってゆっくりする。

ため息が出た。


 私がうつらうつらと眠そうにしている時に、大柄な男の人がやって来た。

「よう!」

 人が来たので、私は目を開けた。

 その人には見覚えがある。

「あの、レッドクルス号の人ですよね?」

「ああ。俺はレッドクルス号の機関長を務めるロベルト・ウェット・パーサーだ。パーサー機関長と呼ぶといい」

 私はすぐに立ち上がり、姿勢を正して敬礼した。

「お疲れ様です!私はアイヴィー・クリステル・ボルチモア一等兵曹です。よろしくお願いします!!」

 私はシュシュの座っている椅子を蹴って、彼女を起こした。

「ふぇ?先輩?」

 疲れが取れてない状態で、シュシュは目を覚ました。

「機関長が来られたのよ。起きて!」

 シュシュは慌てて起きて、敬礼をする。

「初めまして、私はシュシュ・アントワネット二等兵曹です!失礼しました!!」

 シュシュはシワシワになったナース服を正しながら、身を整えた。


 機関長直々に来るとは、想像してなかった。

「機関長、なぜここに?」

 私は訊いた。

「うむ、レッドクルス号は病院船艦だ。君たちの仕事ぶりを見に来たのだが‥‥‥」

「は、はい」

「こんなざまでは、前線には連れて行けんな」


 機関長は厳しいことを言ってきた。

「それは一体、どういう意味でしょうか?」

「言ったままだ」


 機関長は表情を変えずに言った。



明日も更新します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ