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第21話

やっと、ラブコメ要素が入った。(主人公のとはいってない)

みんなが見つかっていくなか、隠れ続けていると右側の木から音がした。


気になって見てみると、そこにはアルクがいた。

アルクはかくれんぼ中だというのに、何か考えるような表情をしていた。


「なぁ、カイル俺どうしたらいいのかな?」


「突然どうしたの?」


唐突な質問に面食らい聞き返すと、さ一回考えるようなしぐさをしてからアルクは話始めた。


「俺さ、実はユーリのことが好きなんだよ」


うん、そうじゃないかなとは予想がついてた。

たまに、ユーリ姉のことじっと見てたりするからね。


「この村を出て学校に行く前は、自分に自信が持てなくてユーリに告白できなかったんだ。それで、学校にいったら何か変わるかなって思って学校にいったんだ。まぁ、ユーリが学校にいくって言うからいったていう理由もあるんだけどな」


「そうだったんだ」


ただ、告白する勇気がないだけなのかと思ってたらそんな理由もあったんだ。


「でも、学校にいったら俺と同じように農民なのに俺より頭よくて運動もできてみたいなやつに何人かあったんだ。この村のなかだと、ユーリの次に頭がよかったから頭には自信があったんだけど…その自信もなくなっちまって」


さらに自信をなくしたのか。


「俺は自信なくしていじけて終わりだったのに、ユーリはさ、そいつらに追い付こうと今まで以上に勉強し出したんだよ。俺、それ見てスゲーなとか思ったんだけど同時になんかおいてかれた気分になったんだ」


あれ、そういえばおれ、なんで俺恋愛相談受けてるんだろ。

彼女とかいたことないんだけど、恋愛とかよくわからないんだけど。


「そしたら、なんかユーリには俺よりふさわしいやつがいるんじゃないかとかそういうの考えちゃって告白どころじゃなくなったまったんだよ。って、子供のお前にこんなこと話してもわかるわけないよな。すまん、考えすぎて疲れてるみたいだ。今聞いたことは忘れてくれ」


いや、忘れてくれって無理だから。

ここまで聞いちゃったらなんかアドバイスした方が良さそうじゃん。


「アルク、俺、恋愛したことないしよくわからないけどさ。ユーリ姉にふさわしいかどうかってアルクが決めることじゃないと思うんだ」


「ユーリ姉もアルクも自分の人生はもう自分で決められるでしょ? ユーリ姉に相応しいかどうかなんて、ユーリ姉自身が決めることだと思うよ」


「ユーリ姉のことを考えて告白しないっていうのは 、逃げだと思うよ?本当にユーリ姉のことが好きなら、とりあえず告白してみなよ」


両想いだってことは言わない方がいいよな。

聞かされると、変に気にして関係がギクシャクしたりするのが定番だし。


「カイル、俺、告白してみるよ」


アルク、バカだな。

いくら、告白しようと考えていたからって5歳時のこんな言葉で告白することを決めるなんて…。

自分の人生に関わることだろうに。


「ちょ、アルク、今おれこんなこと言ったけど自分でも考えた方が…」


「ありがとうカイル!カイルに相談してよかった。よーし、やるぞー!やってやるぞー!」


あ、バカ。

絶対、今がかくれんぼ中なの忘れてるでしょ。

俺の話も聞いてないし。

あとでもう一回話さなきゃな。


「アルクとカイルみーつけたっ!」


ほら、大声なんて出すから見つかった。



「アルクのせいで俺まで見つかったじゃないか」


「それは、ゴメンって」


かくれんぼを何回かやったあと、空が茜色に染まってきたので家に帰ることにした。


ノエルは久しぶりに走り回ったせいで疲れて寝てしまい、ユーリ姉の背中で寝ている。

アレクもさっきからアルクにおぶってもらおうとしているが、振り落とされて渋々あるいている。


アルクは告白に関する悩みが解決したからか、遊ぶ前よりスッキリとした顔をしている。


ユーリ姉もアルクと遊ぶことができただけでなく、一緒に隣を歩いて帰れているのでご機嫌そうだ。


「で、結局いつやるの?もう一回話をしておきたいんだけど」


「お前、ここでその話するなよ!…ユーリに聞こえるだろ」


気になったので、小声で聞いてみると照れたような感じで背中を叩いてきた。

なんか、ウザイ。


小声で話しているのが気になったのかユーリ姉が聞いてきた。


「なにー?私に聞かれたら不味い話なの?」


「い、いや。そ、そんなことないし!な、なぁカイル?」


テンパりすぎだろ。

面白い。


「もうちょっとしたら聞かせられるかなー。アルク次第だけど」


「ウグッ、い、いつかはやるって」


「早くしないと、取られちゃうかもよ?」


「わかってるって」


「なに、取られちゃうかもって?」


「お前には関係ない話だっていっただろ」


「ちょっと、私のことお前って呼ばないでっていってるじゃん」


「うるせぇ」


ウザイ。

非常にウザイ、アルク殴りたい。

まだ、アルク告白してないのに。


言い合いをしている二人を見て、殺意をみなぎらせているとミーナが声をかけてきた。


「カイル、アルク何かあったの?」


「アルクの相談にのってあげたんだよ」


「へー、私もなんかユーリ姉に相談されたよ」


ユーリ姉もなんだ。

アルク、爆ぜないかな?


「そうなんだ。なんの相談されたの?」


「えっとね。アルクとこれからどうしたらいいかな?っていう相談を…あ、これ内緒だった。今いったの忘れて!」


口軽いな。

絶対相談事しないでおこう。


「俺だったからよかったけど、ミーナ、他の人には話すなよ?」


「うん、気を付けるよ」


気合いをいれるようにしている様子が可愛らしいが、ポロッとルーナさん辺りにこぼしそう。


「で、ユーリ姉からの相談ってどんな感じだったの?」


カップルになりそうな二人の恋のキューピットと、勢いで告白しそうなアルクともう一回話をするためをするためにミーナとの情報交換をしながら俺達は家に帰った。


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