第16話
ホントに遅くなってすみません。
この小説を書いてることを知っている(脅されて吐かされました)友達から、早く続きをかけよと言われて書きました。
「おはようカイル」
「母さん、おはよう」
ふぁーあ
あ、あくびが出ちゃった。
「どうかしたの?いつもより眠そうよ?」
「ちょっと本読んでたら、寝るのが遅くなっちゃったんだ」
「ダメよ、早く寝ないと」
「お兄ちゃん今日の朝はよく寝てた」
「お前のお陰で一発で起きたけどな」
「えへへ~」
「一発で起きるなんて、どんな起こし方をしてもらったんだカイル!」
父さんが俺に妬ましそうな視線を向けながら羨ましそうにいった。
すると、そこで今まで黙っていた母さんが微笑みながら父さんに向かってこういった。
「あなた、そんなに羨ましいの?もしかして、私が起こすとが不満なの?」
(あ、母さんの目が笑ってない)
「い、いや!そういうわけではないんだ!」
(この光景まえにも見たことがあるような……)
父さん、学習をしてほしい。と、思ってしまうのもしょうがないだろう。
母さんが怒り父さんがひたすら謝り機嫌を直してもらおうとする声を聞き流しながら、俺とノエルは朝ごはんをたべた。
◇
今日で魔法を習い始めて13日になる。
魔力操作などの基礎的なことに7日、その後は水・火・土・風の順番で基本四属性のスキルを取得してきた。
全ての基本四属性スキルを手に入れた時はうれしくて仕方がなく、一昨日、昨日と魔法を使いまくり魔力切れで気絶しそうになったりした。
朝から魔法を使いまくり、ルーナさんの所に行く前に昼寝をして回復という無茶もしていたがさすがに二日連続は疲れた。
「母さん、今日って何するの?」
「そうね。基本四属性は使えるようになったし、スキルレベルを上げていきましょう」
「はーい」
(そう言えば、今の俺ってステータスどのくらいなんだろう?)
ー ー ー ー ー ー
カイル 3歳 男 レベル1
HP:120/120
MP:300/340
スキル:隠密Lv3・鑑定Lv1・気配探知Lv2・魔力操作Lv5・水属性魔法Lv3・火属性魔法Lv2・土属性魔法Lv1・風属性魔法Lv1・魔力吸収Lv2・
加護:女神の加護
称号:転生者
ー ー ー ー ー ー
魔法関係のスキルレベルが確かに低いな。
「じゃあ、庭でやってくる」
「お兄ちゃん、わたしもいっしょにあそびたい」
あそぶわけではないんだけど、まあいいか。
「いいよ」
◇
「今日からは本格的に聖属性魔法の練習だね」
今日も俺はルーナさんのところに聖属性魔法の習得のためやって来た。
ミーナはノエルと遊べて嬉しそうだ。
「はい。よろしくおねがいします」
「まずは聖属性の魔力っていうのを感じ取ってみましょうか」
そう言いながらルーナさんはおれに向かって右手を差し出してきた。
その手を握ってしばらくすると、自分の手になにか暖かいものが入ってきた。
「なにか入ってきたのわかる?」
「うん、なにか暖かいものが入ってきてる」
「それが、聖属性の魔力って言われるものなの。聖属性魔法は他の魔法と違って魔力を一回他のものに変換してから魔法を使うの」
「てことは、『女神の加護』っていうのがない人にはその変換ってのが出来ないから聖属性魔法が使えないの?」
「そういうことなの。他には、聖属性魔法っていうのは一回魔力を変換してからそのあとに魔法を使うことになるから他の魔法に比べて難しいし、魔法を使うまでの間に無駄が多くて使うには大量の魔力が必要なの」
「へー。聖属性の回復魔法を使うのは大変なんだね」
「そうなの。で、エルザに聞いたんだけどカイル君って魔力量も多いんでしょう?」
多いのかな?
他の人のステータスっていうのを見たことがないからわからないんだよなぁ。
「えーと。340だよ」
「340?やっぱり多いわよ。その年でそんなにあるなんて普通じゃないわ」
普通じゃないって…なんかいいな。
特別感があるし、なんか照れる。
「じゃあ足りる?」
「簡単なものなら、足りるわね。さぁ、初級のものから教えていってあげるからよく話を聞いてね」
◇
「はい。とりあえず今日はここまで」
つ、疲れた。
まさか、切り傷をすこしよくする程度の回復魔法で200以上魔力を消費するなんて思いもしなかった。
昨日、料理を手伝っている時に背が足りないせいで乗っていた台から落ちたときに包丁で切った場所に回復魔法をかけて直そうとしたのに、教えてもらったやつだと治る気がしない上に一回で大量の魔力を消費したから異様に疲れる。
(あー、もう今日は家帰ったら寝よ)
「どうだった?はじめての回復魔法は」
「凄く疲れた。もう休みたい」
「最初は私もそうだった。魔力を一気に使うなんてなかなかないから、これは慣れていくしかないわ」
『聖属性魔法』のスキルを手に入れた喜びが疲れで消し飛んだ。
「ノエルちゃーん、お兄ちゃんそろそろ帰るってよー」
疲れて、ソファーに座ってだらけてしまっている俺の代わりにルーナさんがノエルをよんでくれた。
「あ、ありがとうございます」
「これくらいいいわよ。ほら、立って」
力が入らない足をなんとかたたせて、俺はノエルと家に帰った。
書くより、読む方が楽しい…




