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第9話

なんか、夏休みに入ってやる気を奪われ宿題に追われている間にブックマークやポイントが増えていて驚きました。

ミーナ、ノエルとだるまさんがころんだ等をして遊んだ俺は昼飯を食べてから、このあとにやって来る寒い冬を乗りきるため、母さんに火属性魔法を習っていた。


「火属性魔法は水属性魔法の練習とは少しやり方が違うの」


「火に魔力を通して動かすんじゃないの?」


「火っていうのは燃えるときに何を使う?」


「薪と空気でしょ?」


「空気?とりあえず火が燃えるには薪、つまり燃料が必要なの」


「もしかして、魔力を燃料にできるの?」


「実はそうなのよ」


「じゃあ、ろうそくに火をつけてそれに魔力の塊を近づけていけば燃えるの?」


「魔力を燃やそうと考えながらやるとそうなるわ」


魔力っていったいなんなんだよ。

最初は魔法を使うとき、近くに火があったら事故が起きるのかと思いきや使い手の意思が反映されるなんて、不思議素材にもほどがあるだろう。


それはともかく、ろうそくに火をつけて準備をしたら……


ポッ


あ、着いた。


「そうそう、最初はそれくらいの大きさがちょうどいいの」


魔力を増やしていくと、マッチほどのサイズの火からガスバーナーほどのサイズの火になった。


これ以上の大きさもできるみたいだけど、室内だしこれくらいでいいや。


「カイル、外で続きはしようか」


「一回消した方がいい?」


「うんお願い」


消すのってどうすればいいんだろう?

魔力が燃え尽きるまで待つ?いや、それだと時間がかかる。

学校の化学実験室にあったガスバーナーのイメージでつけているんだから、魔力の流れを断ってみればいいのかな?いや、まだ燃えていない魔力をすべて吸収してみるか。

よし、吸収しよう。


『ピロン♪』


吸収してからまた音がしたよ。

こんどはなにがあったんだろう?


ー ー ー ー ー ー


カイル 3歳 男 レベル1


HP:120/120


MP:170/210


スキル:隠密Lv3・鑑定Lv1・気配探知Lv2・魔力操作Lv5・水属性魔法Lv3・魔力吸収Lv1・



加護:女神の加護


称号:転生者


ー ー ー ー ー ー


魔力吸収か、名前からして魔力を吸収することに関しての補助的な効果があるとかかな?

あ、ついでのように『水属性魔法』もレベルが上がってる。


気にはなるんだけど、また今度でいいよな。

最近知りたいこととかはあるけど、目の前のことに集中してるから全然方片付かない。


「カイル、どうかしたの?」


「ううん、何でもないよ」



庭に出ると、母さんが庭で遊んでいたノエルと話をしていた。


「あかあさんいまからなにするの?」


「お兄ちゃんに魔法を教えるのよ。危ないから少し離れててね」


「ノエルもやりたい!」


「うーん。土属性魔法とかなら教えてあげてもいいんだけど、今はお兄ちゃんに教えてあげてるから少し待っててね」


「はーい」


「さあ、カイル続きやるわよ」


「うん!」





その後、いろんな火の形などをためし続けて無事俺は『火属性魔法』のスキルをてにいれた。

これで俺も2属性持ちだ!

まあ、この世界では一般人でも4属性持ちが普通だけど…。


そして、俺は夕飯を食べていると重要なことを思い出した。


(俺、誕生日に母さんから魔法使い用の杖もらってるじゃん!)


完っ全に忘れてた!

と、いうわけで、早く夕飯を食べ終わり自分の部屋まで俺は走った。


「ハアハア」


「どうしたの?そんなに急いで」


「俺さ、母さんから魔法使い用の杖もらってたの忘れてた!」


「まずはスキルをとろうとしてるのかと思ってたけど、まさか忘れてたなんて……」


「なぁカイル、もしかしてだけど俺があげた短剣についても忘れてたとかじゃないよな?」


「え?あっ!。うん、もちろん忘れてないよ」


「おい!今のは完全に忘れてたやつだろ」


「もう、お兄ちゃんは抜けてるところがあるから気を付けてよ」


「イヤー。魔法教えてもらえる嬉しさですっかり忘れてたわ」


「母さん、これってどうやって使うの?」


「それを使うと、魔力の変換効率がいいのよ」


「それってつまり、どういうこと?」


<おーい、カイル~>


「魔法を使うときには魔力を一旦エネルギーに変えてから、その力で魔法という現象を起こしているの。で、その時に魔力10をエネルギーに変えるときに7や6になってしまうの」


「ふんふん」


<おーい、おーい>


「そこで、この杖を使うと魔力の変換効率がよくなって10の魔力で8くらいの力を引き出せるの」


「10の力は引き出せないの?」


<お父さん、今お兄ちゃんはお母さんと話してるの。静かにして>


<う、わかったよ。何でみんなそんなに辛辣なんだよ>


「普通に売ってる杖ではそんなにすごいものはないわ。それこそ国庫とかに入ってる国宝の中ならあるかもしれないけど」


「ふーん。でもまだ僕ちゃんとした魔法使ったことないからわからないや」


「それもそうね」


「あれ?父さんどうかしたの?」


「いいんだ俺のことはもう放っておいてくれ」


ナニガアッタンダロウナー。

まあ、父さんはたまにうるさいから怒られてよくこうなってるしいいか。


「じゃあ明日からは本格的に魔法をやりましょう」


「わかったよ。じゃあそろそろ寝るよ」


「おやすみなさい」


「お兄ちゃん、私が来るまで起きないでね♪」


「が、がんばるよ」


「カイルはいいよな、朝からノエルが起こしに来てくれるなんて」


「あなた?私が起こすことに不満でもあるの?」


(あ、これヤバイやつだ)


「じゃ、じゃあおやすみ」


階段を上っているときに男の悲鳴なんて、聞いてない。俺は聞いてないぞ。


今日も一日が長かったな。

前世では、起きてから学校にいくまでオートパイロット状態でいってたから一日が短く感じていたけど、子供の方が大人より刺激が多いから一日が長く感じられるって言うのは本当なんだな。

登下校の間に今までは書いていたので、それがなくなってからなかなか筆が進みません。


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