今日からアイドル、始めます!!
2013年12月、とあるアイドルグループが産声を上げた。
その名も、「神楽坂47」!
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2013年末。
東京都は神楽坂にあるビルの一角、小さな事務所に集められた10人の男の子達。
彼らがこのグループの1期生として選ばれた11人である。
結成時点での最年少は12歳、最年長は29歳と年代の幅はかなり広く、バラエティ豊かな面々が揃っている。
待ち時間の間、11人の内誰一人として口を開く者はいない。
そんな重苦しい空気の中、事務所の扉が開く音がメンバーたちの耳に入った。
やってきたのは1人の男性。
「よし、全員いるな^^」
「お前たち、よく聞け」
マネージャーと思わしきその男性が声を上げれば、10人の意識は一斉に彼へと向けられる。
それを確認するように1度頷き、言葉を続けていく。
「このグループにこれから携わって一緒に活動していく、伊達修だ。よろしく。」
「君たちは今日からアイドルだ。同じグループで切磋琢磨しあって団結し、上を目指してもらう。」
「期待してるぞ。そして・・・・キャプテンを務めてもらうのは・・・・」
挨拶もほどほどに、
ぐるりとメンバーを見渡す伊達。1人の少年と目が合うとフッと微笑んで手招きをした。
「真琴。お前に任せよう。」
「はい!!」
真琴と呼ばれたその少年は、まっすぐに前を見つめて勢いの良い返事を返す。
スッと9人の前に立つと、1度礼をしてからようやく口を開いた。
「安斎真琴19歳です。キャプテンをやらせていただけることになりました!」
「これからこのグループを引っ張っていく役目をしっかり果たせるように、頑張ります。」
「よろしくお願いします!!」
キャプテンに指名されたメンバーの名は安斎真琴という。
彼に緊張している様子は全くない。
むしろ、やる気に満ち溢れるその表情はとても頼もしい。
部屋中を突き抜けるように通ったその声を聞き、他のメンバー達も自然と視線をあげる。
少しの間また無音になったが、それを突き破るように1人のメンバーが前に踏み出した。
色黒な肌と顎のヒゲがとてもワイルドな最年長29歳。
彼の名は藤堂一徹。
「あー・・・ワシもう30近いっちゃけど・・・・でも精一杯頑張るけんっ!!」
「よ・・・よろしく・・・!」
博多弁で安斎に激励の言葉を投げかけると、恥ずかしそうに視線を落とす。
そんな藤堂の様子を見て微笑ましそうに笑った安斎は、自らの右手を彼の前に差し出した。
「おれ、絶対最高のグループにします。任せて下さい^^」
胸を張ってそう言う安斎の言葉に、疑いを向ける者はいなかった。
差し出された右手をがっちりと掴んで握手をすると、それを見た他のメンバーから拍手が上がる。
藤堂に続いて、赤い髪の毛が特徴的な1人の少年も安斎の元へと駆け寄る。
「知ってると思うけど、俺の名前は橋本圭介だ^^」
「ヨロシクなっ!真琴!」
橋本圭介と名乗ったその少年の勢いに押されてきょとんとした安斎だったが、
すぐに笑顔になって橋本の手を握り返した。
「その勢いがあれば、きっとヘッチャラだね^^」
「よろしく、圭介!」
ようやくメンバー同士会話を交わしたところで、伊達マネから声がかかる。
「よーし。じゃあ、1人1人自己紹介でもしてもらおうかー。」
「改めてしっかり教えて欲しい。それじゃ、一番右の奴から出てきてくれー。」
そこにいたのは、フワフワパーマの黄色の髪が眩しい、恐らく僕っ子担当と思われる可愛らしい少年。
まるでひまわりのような明るい雰囲気はアイドルのオーラそのもの。
「あ・・・秋月翔16歳です!!これから・・・頑張って活動したいのでっ・・・そのっ・・・よろしくお願いしまーーすっ><;」
彼の名は秋月翔。緊張しながらも自己紹介を終えると足早にメンバーの元へと戻ってきた。
秋月につづいてどんどん前に出てくるメンバーたち。
(※年齢は2013年末、神楽坂47発足時点でのものです。2015年2月現在、全員1,2歳成長しています。)
丸フレームのメガネと口調が非常に独特な熱烈アニメファン「神志那ジョー(こうじな じょー)22歳」。
「夢だったアイドルやれて嬉しいんだが!みんなとも仲良くしたいから、よろしく頼みたいんだが☆」
短く切った髪の毛が特徴の最年少12歳。猿のような身体能力を持つ「結城宗猿12歳」。
「よ・・・よろしくお願いしまっす!!元気担当なら・・・お・・・オイラにまかせてくれよなっ!!」
猫目が特徴。ルックスからは想像もつかない超不思議ちゃんでファンを引き込む「小林じゃむ(こばやし じゃむ)17歳」。
「こう見えて歌とダンスは得意だからぁ、一緒に頑張ろうねぇ~////」
1期生では2番目に若く、常に敬語を用いる真面目キャラ「四条理都15歳」。
「四条理都です。よろしくお願いします。皆さんと協力しあって、上を目指していきたいと思います。」
本人曰く眠くない時はなく、半目とヨダレがデフォルト。まるで柚子のような髪型がとても可愛らしい「みかみゆずる17歳」。
「ユズで~す。ねむいけどがんばりま~す・・・」
頭に巻いたバンダナとヒゲがチャームポイント。博多弁全開の福岡出身「藤堂一徹29歳」。
「オジサンやけど頑張るたい!!ダンスなら負けんとよ!頼りになるお父ちゃんになれればよかー♪」
坊主頭の野球少年。甲子園目指して日々練習に打ち込む頑張り屋さん「飛田キュウ(とびた きゅう)16歳」。
「飛田キュウですっ!!まさか・・・合格できるとは思わなかった・・・けど・・・精一杯やるからっ!応援してくれっ><」
輝く星たちを毎日眺める心優しき青年。歌唱力には自信ありの「桐生宙太20歳」。
「宇宙一のグループになれるように、俺も色々やってみる。一緒にがんばろう^^」
燃えるような赤い髪が輝く直球少年。ぶっきらぼうだが仲間思いな熱血漢「橋本圭介18歳」。
「キャプテンにばっか投げねぇで、俺が引っ張るくらいの気持ちでやってやるぜ!ヨロシクな!!」
グループをまとめあげる大黒柱。王子様のような甘いルックスと歌声が売りの「安斎真琴19歳」。
「キャプテンを任されたからには、一生懸命頑張ります!!みんなについてきてもらえる、カッコイイキャプテンになれればいいな^^」
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全員が自己紹介を終えると、関心したように何度か頷いた伊達。
そして1つの提案をする。
「明日から君たちはもうアイドルとしての生活になるんだから、気合い入れとかなきゃダメだなー。」
「円陣でも組んでみればどうだ?^^」
その提案に真っ先に食いついたのは、やはりキャプテンだった。
「いいですね!なんだか、みんなが仲間になったっていうのを実感できそうですし^^」
続いて橋本、結城の2名も同調する。
「オイラもやってみたーい!!やったことないから☆」
「いいと思うぜ!じゃ、早速全員肩組もうぜ♪」
10人が輪になって肩を組むと、1度深呼吸をする。
そして、キャプテンから口を開く。
「絶対売れてやるぞーーーーーー!!!!!」
「おーーーーーーーーヽ(゜∀゜)メ(゜∀゜)メ(゜∀゜)ノ」
そして、全員で自然な流れで考えついた決め台詞を大きな声で叫んだ。
「KGR!!!神楽坂ーーーフォーティーセブーンッ!!!」
今日からアイドル。イバラの道であることもわかっている。
しかし、1期生の10人はそれぞれ、くじけない勇気を今身につけたのだ。
今日からアイドル、始めます!!