表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/1

第一話

灰雲の垂れ込める空の下、フランスの大地は灰色の泥と赤黒い血に覆われていた。

その泥濘を踏みしめながら歩むひとりの男。ジュリアン・ルメール。その生は剣と炎と裏切りにまみれている。

「今日の主は誰だ?」

彼は錆びかけた兜を肩に抱え、皮肉げに笑った。銅貨さえ落ちてくるなら、聖王の旗にも、獅子の紋章にも剣を捧げる。

ルメールはフランス人であった。だが祖国に忠義を誓ったことはあまりない。

村を焼き、城を売り、昨日の同胞を今日の敵として斬り伏せる。ただ報酬のために。

それでも彼の剣は、戦場に咲く唯一の花のように鮮烈で、見る者に恐怖と陶酔を同時に植え付けた。

フランスという病める大地‥。英仏百年戦争が生み出した、最も美しき鴉‥。それがジュリアン・ルメールであった。

挿絵(By みてみん)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ