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第三話 回し蹴り

めぐりがキックボクシングを習いだしたのは、小学4年生の頃だ。


TV中継で放送されていた試合。


幼いめぐりはたちまちそれに釘づけになり…


今は亡き母親にねだって近所のキックボクシングジムを探してもらい、入門したのである。



                    メグリ

                 ~月下の隻腕巫女~


「シッッッ!!!!!」


ビシッッ


先程に続いて二撃目!ローキックが別のチンピラの脚に命中する!


「痛てええええええッッ!!」


男達を蹴りあげるたび脛に感じる鈍い痛みも、その悲鳴と同じくらい今はむしろ心地よかった


腕を無くした絶望も、混乱も恐怖も、薄れるような気がした


そして三人目の男!こいつも自分の強襲に対応できていない!


苦し紛れに出した見え見えのパンチをくぐり避け、一歩やや深く斜めに踏み込んで男の側面に出る。


軸足の膝を軽く曲げて


「シッッッ!!!!!」


ドボッッッ


「ぐはあッッッ!!!!!」


砂袋にしか入れた事が無いくらいにミドルキックが決まる。脚がまるで男の腹に吸い込まれるように


「こいつッ!!」


「うわッッ」


そこまでだった。


最初に蹴った男がいつの間にか復活し、めぐりの制服の襟を力任せに引っ張ったのだ。


ドドォッ


息が出来ないのは背中から地面に叩き付けられた為か、それとも腕の痛みか。


「もう片方も切り落としてやろうかッ!!」


「いや待て。こいつに打って付けを思い出した」


「何だそれ?」


「このガキのような変わった娘を高値で引き取る酔狂人が居るってよ。ヘンなことが出来たり、格好をしていたり、だ」


「よく分かんねえが金になるのはいいな」


「ケッサクなのがさ、そいつ自分の事を魔王と」


ドッッ


ドドォッッ


男の言葉が不意に途切れ、地面に倒れ込む。


太く長い「矢」が突然背中に突き刺されば、誰でもそうなる。


「今度は何だ!?」


「エルフだッッ!!」


悲鳴のような声の主とともにもう一人も視界を上げる。


後頭部と背中と、左腕に走る痛みで朦朧となっためぐりの眼にも視える。屋根瓦の上、やや逆光気味に月明かりに照らし出される二人の人影。


「あの娘で間違いないんだな?」


<後略>


第三話は以上となります。

続きは「ステキコミック」内で連載中の「メグリ~月下の隻腕巫女~」第三話をご覧ください!!

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