ゼロ章⑥「地に足をつけて?」
(注意)あくまでイラストはイメージとして、大らかに捉えて下さい♪
@<イラスト多用しますのでデータ量とかどうなんでしょ?むっちゃ心配なので、心当たりのある方はバックおーらいして下さい!!!
本日、本編更新しないと思ったら、ところがぎっちょーーん!( `ー´)ノ
「たすけて~○ラえも~ん!、この子の足が生えてこないよ~!?・・なんて言っても不思議なポッケも無いし、意味ないか・・はぁ~、どうしたもんかな~」
バラバラになって床に散らばった様々な紙・・懐かしい画用紙に始まり、水彩紙、ケント紙、淡いクリーム色のワトソン、おフランス製のアルシュ、六角形状のデコボコなキャンソン、発色がキレイなPMパッド、スーパーアート紙、我らが伝統の和紙、etc・・
共通するのは、その全てに足が描かれていたことだ・・残念ながら崇高な目的を果たせず、薄緑色に変色してボツしちゃった英霊たちに黙祷・・
最終的に『チラシの裏』へ手を出しかけてヤメた・・万が一、足が出来た時に『大根○○円』とか書いてたら、流石に不憫すぎる。
しかし、英霊たちの犠牲も無駄ではなかった!
この子に、いろんな変化を起こしたのだ!
元イラストということが関係しているのか?・・その変化の様相は、『こぼれ話』にでも報告するとして・・今のところ『この子に人間の足を!』は達成されていない・・この子自体も定まっていないのか、髪型や服なども、その都度変わって・・
「ま~ま・・ごめんねぇ・・わたしのために・・うぅ・・」
変化の過程から元に戻ろうとしている、あの子から泣きそうな声がする。
大きな翡翠色の瞳はうるうるに潤んで、今にも滴がこぼれそうだ。
その可愛らしい小さな口が、きゅっと噛みしめられている。
泣いたら、努力している私を悲しませるって、もうわかってる子だ。
「ううん、私こそゴメン!、私が絵を描くのはフツーのことだから、気にしなくていいからね?・・うー、全身描いてから外に行くべきであったか・・」
慰めるために、その頭を優しく撫でてあげる・・自分なりの試行錯誤で、この子の足を人間の足にしようとやってみたんだけど・・
最初、この子の足は、ひざ下ぐらいからモコモコのスポンジ状だったんですよ~。
その状態では歩くことはおろか、立つことも出来ぬのです~。
恐る恐る触ったら、「きゃっ♪、くすぐったいよ~?・・ま~ま、きゃっきゃっうふふふ~するの?」って言ったから、感覚はあるってことだ。
(「手荒なことは出来ないね・・あっ、元は私の描いた作品だから、追加で足を描いてあげたらイイんでない?、そーしよ、そーしましょ♪、待っててね~♪」)
・・はい、そー安直に考えてた私がわるぅ~ございました!
まだまだ、星の数ほど試してないことがいっぱいある・・
田舎だから手に入りにくい、虎の子であるエナジードリンクを飲んでも、流石に疲労感がハンパない・・
・・ふっと、その缶のうたい文句である翼でも描いてみようかと思うぐらい・・
「あんよないとダメなの~?、お外でちゃダメなの~?・・お外いきたい・・」
再び、『我がハイハイに足は無い』状態に戻った、あの子・・自力(?)で絵から出ちゃうぐらい強い『外への欲求』・・何とか叶えてあげたいと思う。
アホな妄想は、頭をブンブン振って消し飛ばし、あの子に向かい合う。
「うん、ニンゲンは足があるのがフツーなの・・ほら、ま、ママにもあるでしょ?、だから、足がないとダメなんだよ?」
自分のことを『ママ』って言うのは、まだ気恥ずかしい・・気楽なひとり暮らしだったから素足のままだ・・足の指でグーパーして見せてあげる。
「うん・・わかった・・わたし、ま~まといっしょがいい・・まってる・・」
でも、その外への欲求よりも私のことを優先してくれる・・あぁ、なんて良い子なんだろ♪・・背中に翼は無いはずなのに、なぜか見えてきそう・・私の天使様♪
・・強引に足を隠して外に出るって手もある・・
でも、他の人にバレてしまったら?、もし、後で足が生えてきたら?
ビフォー:私の子、足ないんですよ~、あっは~♪
↓
アフター:私の子、足が生えたんですよ~、あっは~♪
いやいや、ムリムリ・・何、その第二弾、魔改造、劇的なんということでしょう?
それに、この子の素性や能力が知れ渡ってしまったら・・その価値を求めて・・
こちょこちょこちょこちょ・・
「うひゃひゃひゃっ!?、こちょばい、こちょばい!?・・どーした?」
投げ出していた私の足を小さく可愛らしい手がくすぐったんで、思わず奇声を発してしまった。
「あしってふしぎ・・あんよってふしぎ・・どうして、こんなカタチ?、こんなうごく?・・おててとちがう・・ふしぎふしぎ~♪」
純粋な好奇心からの行動だったらしい・・基本的に、この子にとって見るモノ全てが初めてみたいなモンなんだよね・・
ニンゲンでも動物でも、赤ちゃんの時って自分のカラダを不思議がって、じっくり観察して、触って、動かして・・それで理解するもんね。
現在進行形で私の足に感じる「こそばさ」を我慢しながら、考えてみる・・
私の足(あっ、除菌ノンアルコールで拭きましたからね?)を触る、あの子の手、指はニンゲンそっくりでおかしなところがない・・
『初めて見るモノは上手くカタチにできない』なら何故、手は上手にできたのか?
・・じゃあ、もしかしたら、この子に足りないのは・・
作品が生まれた過程を考えて、思い当たることがある。
現在進行形で私の足と心に感じる「こそばさ」を我慢しながら、あの子に話しかけてみる。
「あんよに興味でてきた?、じゃあさ・・コホン!、ま、ママと一緒にお勉強してみよっか?」
小首をかしげて、キョトンとする愛くるしい仕草と表情・・ずっと記憶に残しておきたい!!!
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あの子の前には、身体のこと・・特に『足』について詳しく書かれたデッサン用の本など、様々な資料が広げられている。
「ま~ま、あんよのおべんきょうするの~?・・うわぁ~、いっぱいあるね~?・・うーん?・・コレ、むずかしそう・・たいへんそう・・」
その中には人間の身体・・解剖学について書かれたい医学書まである。
・・絵を描く私に『何かの役に立つかも知れないから』ってくれたモノ・・
「これは昔、お世話になった先生から貰ったんだけど・・確か、専門は心臓とか言ってたっけ・・本当の見本となるカッコイイ大人の人・・」
正直に言って、その内容は私でも『難しい!』って、サジを投げそうだ。
ふと、当時のことを思い出して・・ツライ時に助けてもらって・・
「優しいけど甘やかすんじゃなくて、その人に必要なことを助言してくれる尊敬する大人・・その時、私は高校生で先生は四十後半?・・今頃、どーしてるかな?」
・・私の胸の奥が、もやってしそうになったけど・・
「せんせい?・・ま~まとなかよし?・・いっしょに、きゃっきゃっうふふふ~するの?」
無邪気に聞いてくる、あの子の言葉に・・先生の左薬指に光っていた『煌めく石を埋めた銀色のリング』を思い出す。
「あははっ!、それはナイナイ!、だって既婚者だったし、それに男はね~・・だから、仲良しだけどキャッキャウフフ~♪、はしないよ?」
そんな気持ちなんてノーセンキュー!って消し飛ばす!、そんなことには構ってられない!
ツライ過去も今の私を、未来の私を彩る画材に過ぎない!
それに作品を完成させずにホッポリ出すなんて、私のポリシーが許さない!
今は、『この子に人間の足を!』に全集中だ!!!
「たぶんだけど・・あなたの手が上手に出来てるのは、ママの手をよく見てたから?」
・・足について教えようと思った引っ掛かりを疑問にして問いかけてみる・・
『初めて見るモノは上手くカタチにできない』なら何故、手は上手にできたのか?
「うん!、ま~まのおててはすごい!、いつからかわからないけど・・わたしはま~まのおててをじーってみてた!、すごくうごくのをみてた!、わたしもほしいな~っておもってたの♪」
作品を描く時・・いや、作品から見える視線、その範囲・・それは、作者の上半身だけだ。
そして、作品にとって、その一番近くにあるのは作者の手・・筆を執り、ペンを走らせ、線を引き、時に刻み、貼り付ける動作・・それを最も識っているのは、その命を吹き込まれた作品。
机に置かれた作品は、作者の足なんて見られない。
作品は、足への知識が足りてない。
私は正解を引き当てたと感じた。
「じゃあ、頑張って、足についてお勉強してみようか?・・ママと一緒にお外に行くために!、あなたの足が、あなたの明日の第一歩を踏み出せるように!」
あの子の顔に理解の色が広がる!、その翡翠色のキレイな瞳がやる気に輝き出す!
さあ、地に足をつけて?・・私たちの明日のために!!!
@<明日は忙しいそうだから更新しないよー(たぶん)
セリフ中の先生に心当たりのある方は、読んで頂きありがとうございます♪(イミフ)
拙い作品ですが読んで頂いて、ありがとうございます。皆様の応援が生きがいです!
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