ゼロ章⑧「正解なんて・・」
(注意)今回は『Lilly』成分高めです!あくまでイラストはイメージとして、大らかに捉えて下さい♪イラスト多用しますのでデータ量とかどうなんでしょ?むっちゃ心配なので、心当たりのある方はバックおーらいして下さい!!!
はい、皆様!、長らくお待たせいたしました~!(謎)
ということで!、いきなり正解発表!!!
・・正解は、これだ!!!、ジャジャーン!!!
みんな~わかったかな~?・・答えは『パフェ』でした♪
語源はフランス語で『完全な』という意味の『parfait』である、背の高いグラスにアイスクリーム、フルーツ、シリアル、その他いろいろ加えたスイーツの王様♪
私が好きなのは、生クリームがいっぱいのヤツ!、食べたらシアワセ~♪になっちゃうよね?・・私は『パフェ』って芸術作品だと思ってる・・積み重ねられた味バランス・・鮮やかな色彩の断面・・奥深く進んで行きたくなる衝動が~♪
あっ、脳天に突き刺さっている様に見えるトコロも、あの子が変化した部分なんだからね!?、食べたい欲求が抑えきれずに、ついつい・・じゃないんだから!?
えっ?・・タヒんでいるように見える?
・・それなら安心して下さい!、死んでませんよ!
「むにゃむにゃ・・ま~まのすきなの・・わたし、がんばった・・むにゃ・・」
ねっ?、私の好きな食べ物に頑張って変化しようとした結果、疲れて寝落ちしてしまったのですよ・・フルーツとかは再現できなかったけど、見事なモノでしょう?
クリームのタレぐあいとか、とっても美味しそうな・・じゅる・・ダメダメ、このままダイニングテーブルに置いておくと色んな意味で危険だ!?
起こさないよう、落ちないように・・一旦、生まれた場所に帰してあげましょう。
「好きこそモノの上手なれっか~・・これなら何か興味を引くモノがあれば、足も上手に出来そうだよね・・もっと外が好きになれるようなヤツか・・恥ずいけど、アレでも持ってくるか・・」
そっと置いた私は、奥の部屋に行って、アレを探してみることにした・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「あった、あった・・確か、この中に入ってたよね・・よいしょっと」
アレが入っていると思われるダンボールを床に降ろす。
私が田舎に引っ越してきた後に、実家から送られてきた荷物たち。
『学校関係』・・できれば見たくない、父の角ばった文字で書かれた箱ひとつ。
家にお前のモノを置いておくな!、自分の責任で処分しろ!・・そう言われて、追い出されてきたであろうモノたちの住処。
私が詰め込んだ荷物じゃないから、何が入っているのかパンドラの箱?
「今は、あの子の希望の光になってよっと・・やっぱり、制服は残ってたか・・ゼッタイに捨てるな!って言ったもんね・・こーいうのは守れるのに・・どれどれ」
どこか懐かしいニオイと、真っ先に目へ入って来た『黒の制服』。
あちこち、クルりと汚れのチェック・・白色だったら残しておけなかったね。
・・問題ないようなので、メインの探索を続行する。
「あったあった、卒業アルバム~♪・・といっても、初めて開けるんだけどね?」
あの子の外への興味をより引き出すために・・多くのニンゲンがいるってことを、修学旅行の写真とかもイイんでない?、ココには悲しいコトなんて何もない。
・・ぺらっぺら・・・ひらり・・
「ふふっ、なつかし~・・うん?、何か落ちた・・なんだコレ?」
めくった卒業アルバムのページから・・一枚の写真が舞い落ちた?
「・・えっ、私、こんな写真知らない!?・・て、いうか・・」
「被写体の視線がコッチ向いてない・・これって隠し撮りじゃん!?」
その写真に写っていたのは、今は昔・・学生時代の先輩と私・・
「うわっ、私って恋する乙女な顔してない?・・それにたぶん・・無意識に触ってるよね?・・どれだけスキだったんだか、先輩のこと・・」
うっはー、周りからは私たち、こんな風に見えてたのか?・・隠しているつもりだったのに・・どーりで冷やかされたり、カラカわれるワケだ。
・・こんな写真を撮れるのは・・アルバムに挟み込むことが出来るのは・・
「あの子しかいない・・意趣返しのつもりかな?」
たぶん・・私にあの時のことを忘れるなっていう・・
家出当然に飛び出した私、実家には私物が置きっぱなし・・のはずが、こっちに送られて来た・・あの頑固で融通の利かない父が、荷物を送ってくるなんて・・更に中身は、丁寧に整理された私物たち・・何となく疑問に思ってた。
・・一応、後輩が私と親しかったのは父も知っているはず・・
何回も家に呼んだのを見てるから・・あの子が私の荷物をこっちに送ったのか・・
でも知人とは言え、家族でないモノに娘の荷物を整理させるってどーよ?
・・ま、自分の事業拡大にしか頭にないアノ人なら仕方ないか・・忠告すべき、母親もこの世にいないしね?・・今さら、正解なんて求めても仕方ない。
眺めていた写真をくしゃりと握りつぶし、ゴミ箱にシュート!
・・よし、一発で入った!・・ふん!、こっちはもう気にしていない。
もう、ここにいない人間のことで悩まされるのなんてバカげてる。
そんなことでエネルギーを使うならば、私は私の作品に熱を入れてあげる。
「ま~まぁ~!?、どこいったの~!?・・あんよ!、あし!・・むん!!!」
あっ!、さっそく、あの子の私を呼ぶ声がする!
急いで制服とアルバムを持って行くからね~♪
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
戻って来た私が見たのは、起きたあの子が再挑戦している所だった!
むにょむにょむにょ・・ぷくぷく~・・
息を止めてふんばる、あの子!・・おっ、ひざ下の部分に変化が!?、頑張れっ!
・・ぷしゅーーー
「ああっ、足がペッタンコに!?、余計に悪化した!?」
今まで、ひざ上まではニンゲンの足のカタチだったのに・・空気が抜けた風船のように、ペラペラにしぼんでしまった!?・・空飛ぶ布の妖怪みたい・・飛べる?
「ふにゃふにゃふにゃ~・・ふうふう・・わたしじゃ、ダメなのかな・・」
ぐったりと倒れ伏す、あの子・・そんな妄想は脇に置いといて・・
「大丈夫だよ?、落ち着いてね、焦らなくていいからね?・・これ見てごらん?」
持ってきた卒業アルバムと制服を見せてあげる。
ついでに、私のお古の制服も着させちゃうから~♪
ブカブカだけど、あの子の気分がアガるなら♪、うん、可愛い♪
ぶすっとした顔が、キョトンとした表情に変わる。
私は、学校とか外の世界を魅力たっぷりに教えてあげる。
「いっぱいニンゲンがいる!、すごい!・・ところで、これなにな~に?」
あの子が制服の名札に指をさす・・あっ、大事なコトを忘れてた!
「それは私の名前・・苗字、うーん・・それは家族・・仲間?を示す名前が書いてあるんだ・・それは『山野』・・それで『ヤマノ』って読むんだよ?」
勝手に日本語で意思疎通していることと、私が生んだ作品だと思って、自分の名前も言ってなかった!、もう知っているものだと考えてたよ!、てへぺろ?
「や、ま、の・・やまの・・やまのま~ま?・・やまのま~ま♪」
キョトンとした表情が、にっこり笑顔になっていく。
「う、うん、そーいうことになるかな?・・それで私だけのことを示す名前は『いよ』って言うの・・だから『やまの・いよ』が、私を示す名前なんだよ?・・ちょっと難しいかな?、わかったかな?」
少し難しそうな顔をしたけど・・
「やまの・・いよ・・やまのいよ・・やまのいよのま~ま♪」
やっぱり、この子は頭がイイ、ちゃんと、わかってるようだ♪・・よく覚えられたご褒美に、ぷにぷになホッペをナデナデしてあげながら・・
「うん、それが正解なんだけど・・私のことは『お母さん』って呼んでね?」
ナンダか名前が蛇みたいに長くなってしまったのと、『ママ』って呼んでもらうより、日本人として慣れ親しんだ『お母さん』の方がしっくり来るんで、この際、変えてもらおうとする。
「うん!、わかった!、ま~ま・・じゃなくて、おかあさん!・・おかぁ~さ~ん♪、えへっへへ~♪」
ナデナデする私の手を、あの子が小さな手でさわさわ~ってして、ホッペをくっつけて甘えてくる・・う~ん、私の中で母性が目覚めそう!、何とも愛らしい♪
「だから、アナタの名前はね・・・」
じゃあ、作者として今更だけど、あの子の名前も伝えてあげましょうね♪
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
また、真剣な顔をして『足を生やす』お勉強を再開した、あの子・・いや・・
「頑張って!、翠~♪・・アナタなら出来る!、ゆーきゃんづぅーいっつぅ~♪」
私の子・・『翠』を手製のポンポンを作って、応援しちゃうぞ♪
「うん♪、スイ、がんばるね~♪、おうえんしてて、おかあさん♪」
私が髪を結んであげて、あの子が手製(?)の制服を着て、やる気をたぎらせる!
『翠』・・翡翠色の優しい色彩を持った作品の名前・・見た目そのまんまのネーミングだけど、私は何故か、それ以外の名を付けようとは思わなかった。
更に、作品の由来とした装飾品を考えると、後に様々な色や形になって広まってきたんじゃないかと・・調べた資料を参考にしてね?
・・この先、『翠』が、私の望んだ作品に成るかはわからない。
それでもイイって思える・・こんな素直で純粋で可愛くて・・子の成長に間違いも正解もナイんじゃないかって・・型にハメなくてもいいんじゃないかって。
「その意気やよし!、でも、間違ってもイイんだからね~♪」
とりあえず、私は頑張る、翠を全力で応援し続けるよ~♪
@<主人公以外のキャラの髪色は、イラスト&区別の都合でございます&後輩と制服の形が違うのは、変更されたからです(だから残した、のも理由のひとつ)
拙い作品ですが読んで頂いて、ありがとうございます。皆様の応援が生きがいです!ブックマークやコメント、誤字脱字、こうしたらいいよ、これはどうかな?、何でもお待ちしております。(ツッコミも宜しくお願いします!)




