表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
教室冥土〜クラスメイド〜  作者: 無味無臭
8/15

ショッピングモール

「大丈夫そー?」

先生が戦闘から帰ってきた。

「めっちゃ強かったー。というかあんなの押し付けんなよ。」

雪が先生を小突きながら文句を言う。

「先生も大丈夫?さっき遠くから爆発音みたいのが聞こえたけど・・・」

「あぁ、ビルの中でガス爆発しちゃってさ、危うく死ぬところだったわ。」

(えー、よく生き残れるなこの悪魔。)

「というか、雪俺とは口聞かないんじゃなかったの?」

「うっさいなぁ、これは特例だから・・・」

雪が口をモゴモゴしながら言い訳する。

「わかった、わかった。今回は俺が全面的に悪かった。ごめんな。」

先生が雪の頭を撫でた。

「分かればよいのだよ。」

すると雪は気づく。

「先生、その首の傷跡は?」

確かに、よく見ると、首にはかなり大きな傷跡があった。

「あー、死にかけた。」

先生は傷跡を撫でながら言う。

雪は言った。

先生は脳と血が無事なら死なないと。

だが、頭を切り離されてしまえばいくら治癒力が高くても能力を発動できずに死ぬ。

つまり、かなりギリギリの戦いだったという訳だ。

それに気づいた雪は先生に抱きつき、言った。

「無茶しちゃダメだよ・・・」

先生は少しの間驚いていたが、すぐに雪の頭を撫でながら頷いた。

「・・・うん。」

しばらくそのままでいると満足したのか、雪は先生から離れ、ショッピングに話を戻す。

「でも、どうしよっか。多分爆発のせいでこのショッピングモールしばらく使えないから、他の所に行かないと。」

「そーだなー。どっか近くにあったかなー?」

とりあえず移動することになった。

(あれ?先生の服ちょっと濡れてるとこがある。)

よく見ると、先生の服の腹部は少し濡れており、そこはちょうどさっきまで雪が頭を押し付けていたところだった。

(あんなこと言ってたけど、先生のこと大好きなんだろうなぁ・・・)

そんなことを考えながら車に乗り込む。

行きとはうってかわって、先生と雪はラジオから流れる曲を歌い、とても騒がしかった。


「起きてー着いたよー。」

雪に肩を揺すられ、起こされる。

いつの間にか寝てしまった。

車は既に道路の横に停められていた。

「そんなに疲れた?もしあれだったら、私と先生だけで見てくるけど・・・」

心配そうな目で見つめる雪。

「大丈夫・・・能力の制御がうまく効かなくて、毎回疲れ果てちゃうんだよね・・・」

「じゃあそれが霞の伸びしろだね!これからもっと強くなれる。」

そう励ましながら、雪は車から降りた。

続けて降りる。

「じゃあ、強くなる練習のためにもいい物買わないとだね!お金は先生が出してくれるから気にしなくて大丈夫!」

ショッピングモールに向かいながら喋る。

「えぇ、もう少しで新しいフィギュア出るからあんまり使いたくないんだけど・・・」

先生は本当に嫌そうな顔をした。

「駄目!それにフィギュアならもう沢山持ってるじゃん!フィギュア買うくらいなら私の服を買ってよ、最近のトレンドのやつ。」

「いや、今回のは違くって、プレミア品だから・・・」

「駄目!」

「・・・はい。」

そう返事はしたが、先生は多分買う。

そんな話をしているうちにショッピングモールに着いた。


「涼しぃー、生き返るー。」

出来て間もないショッピングモールの中はクーラーが効いていて、こんな真夏日にはピッタリだった。

「まずは、ご飯食べてから買い物に行こう。」

「「はーい。」」

皆でフードコートに向かう。

着いたフードコートには様々な店があり、それぞれにかなりお客さんが並んでいた。

「何食べようかな・・・」

「私、ラーメンで!」

雪は先生からお金を奪い、買いに行く。

「霞は?」

「じゃあ、うどんで。」

「あいよ。」

先生からお金を渡される。

「じゃあ俺はハンバーガーでも食おうかなぁ。」

と言い、先生はハンバーガー屋の列に並んだ。

買い終わると皆で、同じテーブルに座り、ご飯を食べた。

(外でもこの2人は食べ方が汚いのか・・・)

今まで、いいとこのお嬢様しか周りにいなかったため、実はあの汚い食べ方が普通の食べ方なのではないかと思っていた。

というか、そう思いたかった。

だが、周りの客を見ても、こんな汚い食べ方をする悪魔は1匹もいなかった。

とても白い目で見られ、正直めちゃくちゃ恥ずかしかった。

「というか、あいつら先生狙いだったみたいだけど、賞金狙いにしては強くなかった?」

雪が口を開く。

「あぁ、あれは賞金狙いじゃなくて、神天会っていう宗教団体だよ。」

「何で宗教団体が先生の首を?」

「俺の存在がアイツらにとっては神みたいなものなんだって。でも、俺は最低最悪の悪魔だから俺を奪うんだって。」

「・・・は?どゆこと?」

雪は困惑した。

「さぁ?」

先生はバーガーを食べ終わると、セットのポテトに手を付け始めた。

そんな中、私は話に置いてかれる。

(賞金?宗教団体?)

「賞金ってどういう事ですか?」

「あぁ、霞は知らないのか。先生って結構前から賞金かけられてるんだよね。まぁ、宗教団体ってのは今初めて聞いたけど。」

先生は賞金首だった。

そんなこんなで食べ終わると、先生はこう提案する。

「先に1階の文房具とかから見て、後で生活用品を買いに行こう。」

そう言うと先生は歩き始めた。

後を追う。

文房具店にはペンや紙以外にも体操着や靴等の学校で使うものがほとんど揃っていた。

「これとかどうよ!?」

そう言って先生が持ってきた物はブルマだった。

「・・・は?」

「とりあえず履いてみよ!ね?ね?」

(この先生捕まればいいのに・・・いや、無理か。)

「うわぁー先生無いわー・・・」

そう言いながら雪は近づいてくる。

「せめてこっちでしょ。」

雪の手にはスク水があった。

「はぁー・・・」

長いため息を吐く。

「とりあえず着ようか。」


「くっっそ・・・こんな・・・こんな格好をすることになるなんて・・・」

「「おおおおおおおおおおおお!!!」」

着替えさせられた。

「とりあえずこれはどっちも買いだな。」

「そうね。これはどっちも行けるわ。」

「くっ・・・」

文房具と一緒にスク水とブルマも買わされた。

(異世界に来て、こんな辱めを受けることになるとは・・・)

「次は寝具とタオルだー!」

そう言うと、先生と雪は駆け足で上へ上がった。

そして、これは意外とあっさり決まった。

「タオルはピンクだよねー。」

「それな!」

先生が同意する。

「ベットは硬めが丁度いい。」

「分かるー!」

雪が同意する。

「布団はフカフカがいいー!」

「「いや、毛布だろ。」」

先生と雪は否定した。


「これで一通りの物は買ったかな。」

「ベットは後で家に届くとして、他の荷物は車で持って帰らないと・・・」

トランクに大荷物を詰め込む。

「家に帰ろう!」


家に帰り、部屋を飾り付ける。

「やっと落ち着いた・・・」

床に寝っ転がる。

「ベットが届くまではこの布団で・・・」

先生にそう言われ、渡された布団を敷く。

「授業は明日からね。」

その日は眠りについた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ