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第4話 異常と普通

どうも黒さんです。


同居人をルームメイトに変えました


同居人にしておくと自分で分かりづらくなってしまったので。

 先程のやり取りで目の前のうるさい金髪縦ロールもといヴィクトリア・ヘレントがルームメイトだと知った。

いや名前は部屋の前の銀縁ネームプレートで見たから知ってたんだけど、まさかこの煩いのがとは思っていなかったからちょっと落ち込む。


 「え?ちょっと!なんか反応しなさいよ!」


 よく考えてみようか彼女がなぜ俺に突っかかる理由を、俺が入学試験1位なのが気に障るのか?だが彼女はこの国の大貴族だ、大貴族は貴族より地位が高い。


 前世の小説なんかで見た事あるけど貴族なんかの地位が高い奴って地位が低いやつに対して虐めなんかするけどそんな感じで俺に突っかかってんのかな?そうだったら迷惑だから実力行使して黙らせたいんだけどな。



 そんな事を考えていると妙に静かな事に気づいた


 「どうしたんですか?」


 と目の前にいる彼女に訪ねてみた...が返事はなく彼女は顔を俯けて肩を小刻みに震わせていた。

あれ?もしかして泣いてるのか?そう思った俺は彼女に近付いて顔を見ようと歩いたその時


 「もういいわよ!人の話も聞かないあんたなんか知らない!!」


 と怒鳴って勢い良く出て行ってしまった。うーん女心って難しいな...




ーーーーーーーーーーーーー




 「やぁやぁ済まないね、こんな時間に呼んでしまって」


 今俺がいる所はこの学園の学園長室で目の前で喋っている長身で金髪碧眼の男の人はこの学園の学園長 アガナスト・ヴィヘイリムさんだ、この人は人族が9割を占めている王国では珍しい妖精族エルフという種族である。


 妖精族エルフという種族は殆どが閉鎖的で他の種族と関わることが無いというのだけど、この学園長は人と関わる事が好きという妖精族エルフの中でも変わった人らしい。


 学園長が呼び出した今の時間帯は夜、普通の学園の生徒はもう寮か家に帰っていて学園に残っている者は居ないだろう。


 「それは良いですけど、私に何か用があるんですか?」

「今日いきなり壇上に立たせちゃったじゃない?それを謝りたくてね。事前に親御さんなんかに言っとけば良かったと思ってね」

「ああ、その事ですか...あ、そう言えばなぜ私が入学試験1位なのでしょうか?」


 今日ずっと悩んでた事だ。合格ギリギリのラインで魔法を使ったのに何故だかわからないんだよなぁ...


 「ああそのことなら入学試験は魔法の威力ともう1つ魔力量の測定があったよね?」


 入学試験は結果は見れても正確な数字は見れないから、どうでもいいと思って余り気にして無かったんだよな。


 「魔力量の測定で君の魔力量が異常だったんだ」

「どのように異常だったんですか?」

「多すぎるんだ普通の魔法使いよりね」


 うん?普通の魔法使いは平均は190だと言われているけど190より多い程度で入学試験1位取れるとかおかしくねぇか?

勇者とか魔王とか言うこの世在らざるものレベルの魔力なんかだったら解るけどさ、

勇者や魔王とかだと魔力量は10000は超えるみたいだし。


 「それで数値はいくらになったんですか?」

「ちょっと待って、今測定機を持ってくるからさ、自分で見た方が良く分かると思うから」


 そう言って学園長は魔力測定機を自分の机から取り出した、この魔力測定機は基本的には出回らない物である。

魔力量をきちんと測らなければいけない冒険者ギルドや魔法学校、魔法騎士団等でないと支給もされてない。

まぁ何処でも買えるようになると測定機買って後は自主学習すれば学校なんかに通わなくてもいい訳だしね。


 入学試験の時も見たけど俺にはただのガラス玉にしか見えないわ。


 「入学試験の時と同じようにすればいいんですか?」

「ああ、それでいいよ」


 入学試験の時は手を測定機にあてるだけであったのでそれと同じならまた手をあてるだけだ。


 キュゥゥゥン


〔測定結果 〕

ユキ・カグレザカ魔力量:50000000


 ・・・これ壊れてんのか?頭おかしい数値が出てきたんだが、何これ5千万とかハハハハハハ面白いジョークだ俺が勇者とか魔王を赤子扱いできる魔力量とか笑っちまうよ。


 「学園長、なんですかこれ?壊れてませんかこの測定機」

「否定したい気持ちもわかるけどこれが現実なんだよ...」

「ちょっと待ってください、この魔力量なら勇者何人分だと思ってるんですか?」

「ざっと5000人位だと思うよ、まぁ魔力量が多いことは悪い事じゃないし良いじゃないか」


 良くねーよ絶対なんかに巻き込まれんじゃん!もう分かるわ勇者5000人いれば大国ぐらい余裕で滅ぼせるわ!それと同等の魔力量を持ってる時点で嫌な予感しかしないわ、もうやだ普通に学生生活送りたかったのに入学式から普通じゃないじゃねーか、誰かどうにかしてくれー。


 「まぁ、わかったと思うけどこれが1位の理由だよ」

「はぁ...」

「と、見せたかったのはこれだけ、後僕達は君に対して敵対はしないから、敵対したら勝てる未来が思い浮かばないからね」

「わかりました覚えておきます、あ、これで終わりなら寮に帰ってもいいでしょうか?」


「ああ、もう良いよありがとう」

「いいえ、こちらも自分の事が分かったので良かったです」

「それは良かった...あ、あとルームメイトとはちゃんと仲良くしてね」

「あ、はいわかりました」



ーーーーーーーーーーーーー


 寮へと帰っきた俺はとりあえず彼女に謝ろうと思いながら部屋に入った。


 案の定もう寝ているみたいだ、まぁもう夜も深いからな寝てても不思議じゃないってか寝てない方が不思議だ。


 とりあえず謝ろう。


「あの、ヴィクトリア・ヘレントさん先程は話を聞かずすいませんでした」


 一息置いた後に


「・・・許さない」


 寝てると思っていたけど起きていたようだ一言いい寝てしまったようだ、俺も寝るかもう遅いし明日も学校だし...

あ、そう言えば晩御飯食べてないわ、

あ〜明日の朝まで飯抜きかきっついわー

何て考えていたら腹がなってしまった。


 「ねぇお腹減ってるの?」


 先程寝たと思ってた彼女がいきなりの起きて言ってきたのだ。

 さっき謝ったばっかで無視は酷いから答えることにしようか。


 「はい、夜ご飯食べてないので、あ、でも大丈夫ですよ寝れば関係ないと思うので」


 とりあえず当たり障りない程度の会話を...


 「はい、コレ食べていいわよ少ないけど」


 彼女が渡してきたのは小さな袋であった、それを受け取り開けてみると...


 「クッキーじゃないですか、こんな良い物いいんですか?」


 この世界では甘いものはまだ希少だその為クッキーなんかは貴族でもたまにしか食べられない物だ。


 「お腹減ってるんでしょ?なら食べなさい少しでもお腹が膨れれば明日までもつでしょ?」


 俺は勘違いしていた彼女はただ煩いだけの人かと思ってたら、ルームメイトなだけの俺に希少なクッキーを与えてくれる程心の広い持ち主だったのだ。


 「では遠慮なく、ありがとうございます」


 そしてポリポリとクッキーを一枚一枚大事に食べていると、

視線が......ここは俺からも詰め寄ってみるか


 「あの、一緒に食べませんか?」


 そうすると直ぐにベッドから起きて俺の横に来て一緒に食べたお互い無言で。


 食べ終わるとヴィクトリアは直ぐにベッドに行き寝てしまった。

とりあえずもう眠いので今日の事は明日纏めればいいか 。


 「おやすみなさい」


 ヴィクトリアに言い、限界みたいで俺の視界はブラックアウトした



 「おやすみ」


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