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第26話 やり過ぎ

 風呂に入るため、俺は風呂の掃除を始める。

 今日は森の調査であちこち歩き回って汗をかいたし、焼肉を食べてニンニクの臭いが服に染み付いている。念入りに洗って、ゆっくり浸かろう。

 風呂の清掃が終わり、水で洗い流した後は作成した魔法「温水ホットウォーター」でお湯を入れる。

 熱めのお湯なので、冷ます間に俺は自分の洗濯物を洗濯することに決めた。

 全裸になり、先程まで着ていた服とパンツ、黒の魔王の法衣ローブ、後はタオルなどの溜まっていた洗濯物を全て出した。

 魔法の無いときは全部手作業で洗っていたが、魔法なんて便利な物を覚えたんだから魔法で洗えばいいじゃない。

 というわけで、作成魔法で作ってみた。

 「全自動洗濯オートマチックランドリー

 うん、そのまんま。捻りも何も無いけど、発動すればいいんだよ。

 空中で洗濯物が水の球の中をぐるぐる回っているのはシュールな光景だが、面倒なのよりはいい。

 洗剤もその水の球の中に入れてみるが、地面に落ちることなく吸収され泡となって洗濯物と一緒にぐるぐる回っている。

 暫く見ていると、回転が終わり、泡まみれの水の球は地面に落ちて流れていく。次に新たな水の球が出来て、洗濯物を球の中に入れ、またぐるぐると回っている。ほー、これは今濯いでいる真っ最中かな。

 それが終わると水の球は落ち、洗濯物だけでぐるぐる回転し始めた。

 水が飛び散るかと思ったが、そんなに飛び散るわけでもなく脱水し終わったみたいだ。

 ふむ、終わったな。次はこれを乾燥したい。

 そうなったらこれだよね。

 「乾燥ドライ

 また魔法を作り発動させる。

 今度は洗濯物が温かい風によって包まれ、ぐるぐる回転している。

 コインランドリーと同じようだ。

 これも暫く見ていると、濡れていたのが段々乾燥し始めてきた。

 回転が終わり、洗濯物を手にとってみると、ふんわり柔らかだ。タオルなんかに顔を埋めると気持ちがいい。

 「ご主人様?大丈夫ですか?」

 そう声を掛けられて、声のするほうを見てみると…

 3人娘が俺を食い入るように見つめていた。

 え?え?俺は今、すっぽんぽんの息子丸出し状態だ。タオルなんかで隠してもいない。

 「わぁあああああっっ!!!!」

 俺は慌てて、股間を隠す。

 「ご主人様がなかなか風呂場から出てこられない物ですから、倒れられてるのかと思って確認を…」

 レモは赤面して視線を逸らしているがチラチラとこちらを見ている。

 「きゃあ、ご主人様ったら何を!!」

 ヴィオレットは悲鳴をあげて顔を隠すが、指はしっかり開いているので、ちゃっかり指の間から見ている。

 「ご主人様、お風呂は終わりました?」

 メロリは目を逸らす事も無く、顔を隠す事も無く俺をガン見している。

 「だ、大丈夫だから!!!洗濯してただけだから!!すぐに入って交代するから!!」

 あたふたする俺にレモは爆弾を落とした。

 「ご主人様を慌てさせるわけにはいきません。それならば、あたし達がご主人様のお体を洗います。その間ご主人様はゆっくりお寛ぎください」

 はいーーーーー!?

 「そうですわね、それがわたくしも良いと思いますわ」

 「じゃあ脱いでくる?」

 いやいやいやいや、俺の意見そっちのけで決めないで!!嬉しいけど、そんなアダルトな事は玄人のお姉さんにお願いしたい。あどけない少女にやってもらうわけにはいかないのだ。いろんな意味で…。

 「待ってくれ、俺はゆっくり1人で浸かりたいから!!!申し出はありがたいけどまた今度ってことで…」

 3人とも残念そうな顔をしてブツブツ言っているが、何とか外へ出てもらった。

 ふぅ、ビックリした。まさか俺の息子まで見られるとは思ってなかった。もうお婿にいけない…なんてな。

 洗濯に夢中で気がつかなかった俺が悪いな。反省しよう。

 洗濯物を回収して、さっさと風呂に入った。

 さっきの事件もあってどっと疲れたが、何とか風呂に浸かっている内に疲れも癒されてきた。

 風呂ってやっぱり最高だよな。

 風呂から出て、3人娘に声を掛け俺は書斎に向かう。


 昼間森で採ってきたヒアリスの花で香水と石鹸を作るために材料を取り出していく。

 石鹸は作ったことがあるが、香水は無い。

 ジョニーさんのレシピにはヒアリスの香水の作り方が載っていたので、そのレシピを見ながら作り上げていく。しかも分量がやたら多く出来るレシピだったので、自分用のだったのかそれとも販売目的用だったのかは分からないが、小瓶に10本も出来た。

 3人娘にあげてもまだ残るな。あー、ミゼルとかリラさん、スティナさんにあげてもいいだろう。

 あとは、石鹸も30個ほど作っておいた。これも人気があるということなのでエルファンに言って店に置いてもらうか。

 次は、料理本を取り出して醤油や味噌、マヨネーズなどの調味料のページを開く。

 醤油や味噌を作りたいからだ。作り方を読んでみると重大な事に気がついた。

 肝心の大豆を手に入れていない…。

 豆料理があるくらいだから大豆も探せばあるだろう。大豆を手に入れてからが本番だな。

 明日は大豆を探しに行こう。

 このまま寝るのは早いし、また魔法の熟練度を上げに【イリア砂漠】に行くか。

 そう思い立ったら吉日だ。

 「瞬間移動テレポーテーション

 次の瞬間には城門の外まで飛んだ。連発して【イリア砂漠】に着く。

 今日は曇り空で月明かりが無い。

 「照らす光ライト

 俺の周りを光で照らした。これならいいだろう。

 今日は土魔法から上げよう。

 「土の壁グランドウォール

 俺は土の壁を出した。見る見るうちにかなりの高さまで壁が出現する。

 とりあえず、熟練度高めるためにも何度か出してみるか。

 土の壁グランドウォールを連発してみる。そうすると、四方に土の壁が出来た。

 これって、後は天井に壁を出現させたら簡易的な家みたいになるな。

 試しにやってみたら本当に真四角の土壁の家らしき物が出来上がった。雨風を凌ぐのに良さそうだな。

 上手くやればちゃんとした建造物になるんじゃない?

 何度か試行錯誤をして、ようやく見れる形にはなった。家の形にはなっているが、建築の事を知らない俺が適当に作ってるんだから強度とか間取りがおかしいとかそういう問題は多々あるだろう。

 それもご愛嬌の一つだな。

 面白いので、砂漠に何軒も土の壁グランドウォールで建ててみた。

 いいんじゃない?より完成度が高くなってきたし。

 使える魔法も増えたので試してみる。

 「落とし穴ピットホール

 そのまんまで、地面に穴が開いた。罠を仕掛けるのにはいいかもね。

 次の魔法も唱えてみる。

 「死の錐デスギムレット

 先の尖った錐みたいなのが地面から沢山出ている。剣山みたいだな。これをやられると串刺しになってしまう…。この魔法怖いよな。

 そういや、土魔法で醤油や味噌の甕を作っておけばいいんじゃない?

 とりあえず1個作ってみると、不恰好な何とも言えない物になった。家も試行錯誤してようやく形になったんだからこれもそうだよな。

 何個も何個も失敗しながら甕を作ってみた。おかげで、砂漠が甕だらけだ。

 納得が出来る物が出来上がったので、それを忘れないようもう一度作る。

 今度は一発で作れるようになった。確認してみると熟練度も★5になっている。

 家と甕で上げたようなもんだな。まともな上げ方じゃない。

 甕を100個作ったので、それを無限収納アイテムの中にしまった。

 「照らす光ライト

 何十回目かの照らす光ライト唱える。1回やれば永久に持続ではなく、5分位したら消えてしまうので消えるたびに唱えていた。光魔法の熟練度が★3くらいにはなっていたので、使えるようになった魔法を一つ唱えてみる。

 「太陽の光サンライト

 眩しいくらいの光だが、暗い中での作業するのにはもってこいだな。

 照らす光ライトが5分なら太陽の光サンライトは範囲が広くしかも持続時間が長かった。

 太陽の光サンライトに照らされて家と甕で埋め尽くされている砂漠を見て、ちょっとやばいかなとは思う。

 甕はまだしも家がいきなり砂漠に出現してたらホラーだよね。

 魔法をぶっ放して壊しとくか。

 「炎の矢フレアアロー

 これは熟練度が上がってから使えるようになった魔法だ。

 炎の矢が土の壁グランドウォールで建てられた家に当たり燃え上がる。

 燃え上がるが、まだまだ火力が足りないか。

 炎の矢フレアアローを連発させて、家を倒壊させた。結構俺の作った家頑丈じゃないの。

 じゃあ次は水魔法で攻撃。

 「水の噴射ウォータージェット

 俺の手からは水が噴射されている。まるで消防車のようだ。

 水の噴射ウォータージェットは家に当たると壁が一気に崩壊した。

 あー、土壁だからか。うーん、こりゃ家もちゃんと補強しながらじゃないと水に弱いな。

 雨が降りましたので家が倒壊しましたじゃ…ねぇ?

 そこはまた考えよう。今はこの家達を倒壊させる事のみ。

 水魔法でやればいいのは分かったが、熟練度も上げたいので次は風魔法を使う。

 「暴風の刃ストームカッター

 強力な風の刃が家を襲うが、簡単には壊れなかった。これも連発させて、倒壊させる。

 水魔法に異常に弱いだけで、あとはそこそこ耐えられるな。水魔法に強くするためにはコーティングとかで補強するのもいいかもしれない。

 まだ壊れていない家をコーティングしてみることにした。作成魔法でちょちょいのちょいだ。

 「万能膜コーティング

 薄い膜で家が覆われていく。全部膜に包まれると透明で目立たなくなった。

 ふむ、一応コーティング出来たし水に強くなったか確認してみよう。

 「水の噴射ウォータージェット

 勢いよく家の壁に当たるが、水を弾いて今度は壊れない。

 水の勢いを増してみるが、全く動じてない。おお、この魔法も成功じゃないの?

 それじゃ、水魔法を上げたいので水の球アクアボール水の噴射ウォータージェットを家に向かって連発させる。

 右手で水の球アクアボール、左手で水の噴射ウォータージェットを連発発動させた。

 これだけの水攻撃を受けてもコーティングが取れないとは素晴らしい。

 自分で作った魔法とはいえ、ナイスだ。これなら合羽とか買って万能膜コーティングさせればいいんじゃない?もしくは大事な物に万能膜コーティングを使えば長持ちしそうだしな。

 今もずっと魔法を発動させてはいるが、問題なしだ。これなら耐久テスト合格じゃない?

 あー、水の事ばかり考えてたけど火とかにも強いかテストしないといけないか。

 次は右手で赤い炎ファイア、左手で炎の矢フレアアローを連発発動。

 家は物凄い勢いで燃え盛るが、崩れ落ちていない。素晴らしいじゃないの。

 俺、天才だな。あとは風と土魔法で耐久テストしてみるか。

 同じように右手で風の刃ウィンドカッター、左手で暴風の刃ストームカッターを連発発動させる。

 無数の風の刃が家に切り込みを入れるが、さして問題にはなっていない。

 よし、最後の土魔法で攻撃だ!

 土の壁グランドウォールはあまり攻撃という感じではないので、とりあえず死の錐デスギムレットを発動させてみる。

 家が串刺しになりました…。これはあまりコーティングは効かないな。だって下から串刺しなんだし。

 串刺しの家…シュールだわ。マジで。

 串刺し対策のためにはどうすればいいかと考えると、地面を硬化させればいいんじゃない?

 串刺しになった家は置いといて、別の家に万能膜コーティングをまずかける。

 次に作成魔法で新たに魔法を作り、家に魔法を掛ける。

 「硬化ステフィン

 地面を硬化させる魔法だ。これなら地面から串刺しになっても耐えられるんじゃないかという俺の天才的発想だ。

 それじゃ耐久テストやってみますか。

 「死の錐デスギムレット

 ガチンという音がしたが、串刺しにはなっていない。成功したな。

 よーし、ノッてきたぞ!このまま耐久テストだ!俺は死の錐デスギムレットを連発させるがゴゴゴゴゴゴゴという音がするだけで異常も何も見つからなかった。

 ちなみに落とし穴ピットホールも連発させてみたが、硬化した地面の下には穴が大量に開いてそのまま硬化した地面ごと下へ落下した。崩壊することなく家はそのまま保っている。うん、成功だな。

 しかし、俺は家をぶっ壊すつもりじゃなかったっけ?そういやそうだったよな?

 いつの間にか何故か家の耐久テストになっていた。危ない危ない。いや、壊れない家ってのも大切だけどね。

 アホみたいに耐久テストを行っていたので火、水、風魔法の熟練度が★9にまで上がっている。

 高度な魔法も発動させる事が出来るようになったので、杖を取り出して家を壊すために一番向いていそうな風魔法を詠唱し始めた。

 「暴風嵐サイクロン

 唱えてみると、始めは細いつむじ風のような物が次第に大きくなっていき、尋常じゃない事になってきた。

 ええええええ!!!ど、どうしようこれ。俺の目の前には物凄い大きさの竜巻が出来ている。

 その竜巻が家を巻き込み上空へ押し上げて倒壊し家は粉々になる。

 あわわわわわ、や、やり過ぎだよね?しかしこれどうやって止めればいいの!?

 うーんと、うーんと、考えても駄目だ。対処がわからない。

 力には力をってことでもう一度暴風嵐サイクロンを発動させる。

 次第に大きくなっていき、俺が発動させた暴風嵐サイクロン同士がぶつかった。

 ぶつかった瞬間爆風を起こしながら暴風嵐サイクロンは消える。

 その爆風ったらないね。俺は見事に飛ばされた。

 「うひゃあああああああああああああああああああああっ」

 異世界初日の事を思い出すくらい結構な高さまで俺の体は飛ばされた。

 これは、2回目といえど怖い。

 落ちていく数秒の間に魔法を作成する。

 「飛翔フライト

 落下直前に魔法を発動させ、俺は再度高く飛ぶ。

 おおおおおお!!!!!空飛んでる!!!

 俺に翼は無いけど、飛んでるよ!!!気持ちいい!!空を飛ぶってこんなに気持ちいいことなんだな。

 暫く空中遊泳を楽しんだ後、また地上に降り立つ。

 はぁ、楽しかった。

 楽しかったはいいが少々やり過ぎた。暴風嵐サイクロンのせいで家は粉々、甕も粉々、残骸が酷い事になっている。

 砂漠だし…誰も見てないし…良いよね?いや、いい事にしよう。俺が今決めた。

 もう夜明けだし、帰ろう。

 今日の朝ごはんは何だろうな?俺はそう思い瞬間移動テレポーテーションを発動させた。

お読み頂きありがとうございます。


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