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save the gene  作者: ふい
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第21話 長きに渡る因縁に決着を(第二部ラスボス戦) 3/3

ゲーム大好きなのでラスボス戦とつけちゃってます

Part 1 vsオーガ

禍々しいオーラを放つ最後のディザスターであるオーガは口を開いた。「我…悪と怨みや恐怖こそが喜び也!」


ジーンはすかさず盾を展開し、「何がくるか分からないから二人とも近くにいて」と告げた。言われた通りに、天馬と有賀はジーンの展開する盾の陰に隠れる。


オーガは「殺す!」と叫び空中に飛び上がると、複数のエネルギーの塊を放ってきた。盾はその攻撃を防ぎ切ったものの、大きく後退する。「埃がすごい…!最初の攻撃でも既に激しい…俺は体力がHP1しかないようなものだから一発でも喰らったらアウトだ…」と天馬が言うと、有賀が間髪入れずに言葉を続ける。「一戸!またあの攻撃が来るぞ!ナチュラルαが防ぎきる内にプロンプトを考えておくんだ!」


オーガは再び空中からエネルギーの塊を複数発射する。ジーンの盾は何とか防ぎ切り、その間に有賀が自身のスマコンで「bind!!」とプロンプトを入力し、オーガにデバフをかけて攻撃を止めようとした。「プロンプトを考えたんなら即座に入力しろ!」と有賀が促すが、天馬は慌てていた。「これは…なんて入力したらいいか迷ってる…波動?エネルギー波?」


天馬が迷っているうちに、オーガは束縛から逃れて再び空中に舞い上がった。「こいつは数秒しか束縛できないようだな!一戸!まだ攻撃はそこまでではないから、コツを掴んでからでいい!攻撃が終わった後俺が数秒相手を拘束するからその内にお前の頭で考えた言葉を叫べ!」と有賀が叫んだ。


再び数回、オーガは同じようにエネルギー波を発射する。盾が壊れるほどの威力ではない。オーガの攻撃が終わると、有賀は再び「bind!!」とプロンプトを叫び、オーガを拘束した。天馬は落ち着いてプロンプトを叫んだ。「これは…そうか?いわば藤間の思念だから、これを放ってるんだ!『我執の塊!!』・・・ちょっとずれてるけどあってないことはないはず!!」


その言葉に、オーガは片膝をつき始めた。どうやらニアピンだったようだ。「まずは第一段階は終わったみたいだね!次来るよ!」とジーンが告げると、オーガはいきなり六体に分身し始めた。「ああこのパターンは一体だけ本体ってことか…でもプロンプトだったら関係ない!『分身!!』」しかし相手はダメージらしきものを受けていない。そして六体のオーガは我執の塊を溜め始めた。


「このエネルギー波を溜められて六体同時に放たれれば僕達確実に吹っ飛ぶよ!天馬!即座に適切なプロンプトを!」とジーンが焦りの声を上げる。「まず数秒は俺が時間稼ぎしてやる!『bind!!』」有賀のプロンプトのおかげで数秒の猶予ができた。


天馬は少しの間熟考した。「落ち着け…おそらく六体の内一体が本体ってパターンだ…何か一体違う挙動をしているはず?待てよ?一人だけ逆手でエネルギー波を溜めている」


その逆手のオーガは左から二番目だった。天馬は直ちにこう叫んだ。「左から二番目!」その言葉と共にオーガの分身が消え、本体が膝をついた。だが、またオーガは六体に分身し、我執の塊(エネルギー波)を溜め始めた。「なるほど…一人だけ左手で溜めてるってことか…今度は『右から三番目!』」ドンピシャでオーガはダメージを喰らった。


そしてまた同じように分身して溜め始めた。要領を得た天馬は「一番右!」と叫んだ。するとオーガは膝をついて今度はうずくまり始めた。そして天馬のスマコンのメビウスに『weakness?』と表示された。


天馬は「よっしゃ!」と言わんばかりに息を吐き、「ふぅ!後はとどめの一撃でオーガを倒せる!これで藤間ももう終わりだ!」と自信に満ちた声を上げた。


しかし、有賀は何かを察したように言った。「攻撃がまだおとなしいぞ!油断するな!一戸!」ジーンもまた、「ディザスターの王より攻撃パターンがあるはずだ!何かおかしい!」と警告を発する。


二人がそう警告すると、メビウスに表示されていた『weakness?』の文字が、まるで幻のようにだんだんと薄れて消えていった。代わりに、大きく『metamorphose!!(変身)』という文字が浮かび上がる。天馬は驚きを隠せない。「見慣れない英単語が表示されたぞ!?何が起きてるんだ!?」その疑問が、静寂に包まれた空間に響き渡った。「これは…?」


Part 2 第二形態

オーガは、横たわる藤間の抜け殻のような体を持ち上げた。まるで何かを吸収するかのように。その禍々しい姿は、闘争の化身たるオーガのそれとは異なり、藤間の怨念を具現化したかのような醜悪な形へと変貌していく。


新たなオーガ――いや、それはもうオーガとは呼べないだろう――は口を開いた。「カハァ!天馬君!ありがとうよ!俺は君のおかげで人間を超えられたよ…そういえば最近とある預言者の日本破滅の預言が流行ってるらしいな!?」


天馬はたじろいだ。「あいつは?藤間か?何故ディザスターが藤間に!?」 有賀は冷静に分析する。「一概にディザスターはワンパターンじゃないこともあるが、本体の意志が宿ったのは初めてじゃないのか?」 ジーンが頷く。「こいつは……限りなくA級に近い…本物のA級とは程遠いけど、ディザスターはとっくに超えてる!」 ジーンの情報に、天馬は驚きを隠せない。「お前!?A級ナチュラルの事はプロテクトがかけられてるんじゃないのか!?お前一体!?」 ジーンは即座に答える。「今は天馬の宿敵を倒すことが最優先!来るよ!」


藤間と化したオーガは高らかに宣言した。「俺は鬼・藤間乱丸だ!鬼藤間と言ってくれよ!?俺はもしかしたら日本を滅ぼす存在かもなあ!みなぎるぞ!力が!アッハッハッハッハァ!」


その言葉と共に、鬼藤間は高速で空中に飛び上がった。あっという間にその姿は見えなくなり、ジーンたちは盾を構え、相手の攻撃を警戒する。「周りの気配を確認して!何してくるかわからないから!」ジーンが指示する。


しばらくすると、空中から鬼藤間が凄まじい速度で落下してきた。有賀はすかさずスマコンで「『bind!!』」と唱え、鬼藤間の落下を止める。そして、「早く散れ!」と叫んだ。有無を言わさず、三人は散り散りにその場から退避した。有賀の『bind』の効力がなくなると、鬼藤間は地面に激突し、辺りに大きな揺れが起きた。地面は大きく陥没している。


「こんなの!?盾でも防ぎきれるわけないじゃないか!?藤間…ついに化け物になっちまったんだな?」天馬の声が震える。 鬼藤間は笑いながら応じる。「この力で日本を滅ぼしてやるよ!ハーヒャ!」再び空中に飛び上がると、その姿は再び見えなくなった。


「相手は攻撃をやめるはずだ!プロンプトを放つチャンスは一回きりだと思え!」有賀の言葉に、天馬は思わず呟く。「そういうアクションゲームかよ…」 「遊びじゃないからゲームに例えるな!」有賀がぴしゃりと言い放つと、天馬、有賀、ジーンは真剣な面持ちで相手の出方を伺った。


そして、再び鬼藤間が落下してきた。有賀が「『bind!!』」と叫び、鬼藤間の時を止める。その間に三人はできる限り遠くへと退避した。再び地面が陥没し、大きく揺れる。 鬼藤間は高々と笑い始めた。「カタギじゃヤクザに敵うはずないか?いや?俺は化け物だもんな!!」


天馬はプロンプトを入力し始めた。「腹からダイブしてきたな…『ボディプレス!』これでいいか?」 そのプロンプトはニアピンだったようで、鬼藤間の様子がわずかに変わった。不気味な笑みを浮かべ始める鬼藤間に、ジーンが警告する。「あいつ本気を出す気だよ。態勢を整えて!」ジーンは盾を展開し、有賀と天馬は再び身を隠した。


Part 3 ステゴロ

鬼藤間は、その拳でジーンの盾をひたすら殴り続けた。たった三発で盾にヒビが入る。「やっぱ喧嘩は殴り合いよ!俺は喧嘩で一回も負けたことがない!てめえらはナヨナヨしてるから守りに入ってばっかだな!」そう言い放つと、鬼藤間の渾身の一撃が炸裂し、ついに盾は粉々に破壊された。


「まずは天馬!!お前が気に入らないから死ね!」鬼藤間の豪快な拳が天馬の頬に突き刺さる。天馬は10メートルほど吹っ飛ばされ、地面に叩きつけられた。「髪だけ派手にしてるてめえもだよ!」今度は有賀の頬が殴られ、彼もまた遠くへと吹き飛んでいく。


「天馬!有賀!」ジーンが叫ぶ。「そこの変な人形も気に入らねえんだよ!」鬼藤間がジーンにも攻撃を加えようとしたが、ジーンは紙一重でそれをかわした。そして、躊躇することなく天馬と有賀の元へ向かう。


「バージョンアップしてよかった…広範囲にエリアヒールかけて、場所が離れていても二人とも全快させられる!」ジーンは安堵の声を上げ、エリアヒールを放った。幸運にも、二人はエリアヒールの範囲内だった。光が二人の体を包み込み、天馬と有賀は全快する。


「頬のもの凄く痛かった感触がまだ残ってる!あいつの真骨頂は殴り合いの喧嘩だったのか?」天馬が痛みに顔を歪めながら言うと、有賀は疲れたように答えた。「正直!本社でデスクワークしてぇわ!厄介すぎる…」 「僕の盾でしばらくおびき寄せて防いでるから早く!」ジーンが急かす。


天馬は頭の中で必死に言葉を探した。「殴り合いの喧嘩を昭和の言い方で何かあったな…そうか!『ステゴロ!』」


その言葉がスマコンに認識されると、鬼藤間はよろめいて腰を落とした。そして、天馬のメビウスに『weakness?』と表示される。天馬は喜びの声を上げた。「よし!今度こそ!最後に入力すれば!」


しかし、ジーンが慌てた様子で叫んだ。「奴が何か変な挙動を始めたよ!多分FAファイナルアタック来るよ!」 「ええ!?」天馬が驚愕する中、鬼藤間は再びおぞましい形に変貌し始めた。その姿は、先ほどの醜悪な藤間の怨念の具現化とはまた異なる、より禍々しいものへと変貌していく。


Part 4 最終形態


鬼藤間は見るもおぞましい姿に変貌し、怨嗟の声を上げた。「この世界は俺を受け入れてくれない…だから目に映る奴らを片っ端から配下にしたり殺してきた…でも一人だけ俺を受け入れてくれた人がいる…母ちゃん…」


悲痛な言葉と共に、その醜悪な体から熱が放出し始めた。「高エネルギー反応!?この公園周囲一帯を爆破するつもりだ!?」ジーンが叫ぶ。 「俺はこんなつまらないことで死にたくないぞ!天馬!お前も頭いいんだろ?止めを刺せ!」有賀が焦りの色を見せた。


天馬は、何故か鬼藤間に哀れみの言葉を向けた。「藤間…お前にも支えがあったじゃないか!?救いようがないわけではない?たった一人かもしれない肉親がいたんだろ?」


しかし、天馬はすぐに表情を引き締め、言い放った。「だがな!てめえは!俺の最愛の葉子の両親をなんとなくって理由で殺したんだ!?そんなてめえに自分の母親を愛する資格なんてない!とっととこの世から失せろ!!『藤間乱丸 destruction!!』」


その言葉と同時に、鬼藤間は銀色の砂のように散っていく。最後の言葉が響いた。「生まれ変わったら…」だが、その続きはすぐに憎悪に変わった。「天馬みたいな奴を殺してえ!!」


最後まで救いのない言葉を残して鬼藤間は消滅した。ディザスターとの最後の戦いは終わったのだ。


元の本体である藤間は、口を開いたまま遠くを見つめていた。その表情には何も宿っていない。「このレベルのクズを見たくなかった…俺の人生の汚点だ!手当沢山くれよ!」有賀はうんざりしたように呟く。 「藤間はもう心神喪失で植物人間だよ…これだと医療刑務所行きで死刑は免れるだろうね…」ジーンが淡々と告げた。


「そ、それじゃ…こいつは死を持って裁かれないのか?」天馬は信じられないといった様子で尋ねた。 ジーンは不敵な笑みを浮かべて天馬の方を向く。「死ってさぁ?なくなることじゃん?生ぬるくない?生存している内に地獄を味合わせた方がいいよね」


天馬はその言葉を理解できなかった。「ジーン?何を言ってるんだ?何を企んでるんだ?」 ジーンは何やら蓋をした透明なコップのようなものを取り出した。「妙案があると言ったよね?最近AIを使って、いかに人を苦しめられるかっていう研究を確かgene USA.で進めてたんだよ?そしてこれが最新型のナノマシン経口薬だよ。これにはこういう作用が含まれている!」


天馬は目を点にした。「ジーン?何をするつもり?俺もおそらく葉子も藤間が死んでくれればそれで復讐を成し遂げたことになるはずなのに…」 ジーンは冷徹に説明した。「これを飲ますと、そのナノマシンは脳にまで届けられる…そしてあらゆる脳内麻薬を過剰に分泌し続け、中毒を起こす…その状況を死ぬまで起こし続けるので藤間は永遠に悪夢を見続ける!」


そう言うと、ジーンはその薬を植物人間になった藤間に強制的に飲ませた。 「死ぬまで悪夢を見続ける…死ぬまでね…そしてこんな奴は必ず地獄に行くだろうから…科学的にも地獄に落とし、死んだら宗教的な地獄にも落ちる」ジーンの言葉に、天馬はジーンが本気で怒っていることに気づいた。


「何もそこまでしなくても」天馬は躊躇した。だがジーンは続けた。「それでも殺されていった人たち、奪われた人たち、葉子の両親…そして天馬や葉子の苦しみはこんなものではない」


天馬は真顔になったが、一筋の涙が静かに頬を伝った。


To be continued!!

あと一つで第二部完結です

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