企画
「でも、どうして?RINさんとコラボしようと思ったの?」
「ここに、いたから」
「フォローしてる人?」
「そう」
「暇な時に読んでたの?」
「うん!煮詰まっちゃってね。何か、身体だけが繋がらない書いた後に、ちょっと疲れて…。似たような作品ないかなーって思って彼女を見つけたんだ。」
「確かに、RINさんは不妊の話書いてるね」
「そうなんだよ。それ、見てたら懐かしくて泣いていたんだよね。それで、依頼しちゃってたんだ」
「RINさんにメリットはあるの?」
「ないかもね。名前は、載せれるけど…。」
「しんが、お給料渡すの?」
「そう、10万払うって話ししてる。」
「ほんとだ!」
「それで、これは映画?」
「嫌、ネットドラマ。二時間以内だね。」
優依は、ウィスキーグラスを回しながら飲んでる。
「もし、よかったらどうするの?」
「また、書いてもらいたいかな?遠方だから、彼女は大変だからね」
「じゃあ、しんとコラボさせるって事?」
「一度、お試しだよ」
「りあのさんとも、コラボするんでしょ?」
「そうそう!それはね、もうだいぶ出来てる。これは、俺の部分でそれはかけてる。りあのには、もう送ってるから、今月中に出来上がるみたい。」
「りあのさんは、早いよね。書き終わるの」
「そうなんだよ。もう、構想は出来上がってるから、助かるって言ってくれてね。ただ、りあのとコラボにさしてもらったのは梨華がりあのが大好きだって話でね。」
「そうなんだね」
「うん!だから、梨華の話を書くのにお願いしたんだ。そしたら、すぐにオッケーの返事もらえたから…。」
俺は、優依に自分の部分の出来上がってるのを渡した。
「このテーマは、結構重いね」
「そうだろ?」
「でも、梨華さんが抱えてるものを知れてよかった。」
「そうだよな」
「しんは、どう終わらせるつもりなの?」
「りあのが、書いてくれたのを見てから決めるけど…。ハッピーエンドには、なるかな?って疑問もある。でも、バッドエンドにはしたくないから…。」
「そうだよね、わかってる」
「最後は、一筋でも、一滴でも光が灯って欲しいんだよ。それが、俺の作品だから」
何故か、優依は泣いていた。
「何で、泣いてるんだよ」
「しんの作品を見て、救われる人がいて欲しい。僕は、しんを見つけた時から思ってたんだ。誰か一人でも救われる作品であって欲しいって…。それが、しんが見つける小さなハッピーエンドなんだと思う。100%のハッピーエンドじゃない。そこが、僕は好きなんだよ」
「優依、ありがとう」
俺は、優依の頭を撫でる。
「誰かのリアルがそこにあって、誰かの共感がそこにあって、それがしんの作る作品が愛される部分なのかなって思うんだよ」
「同じ考えをもった人間は、いるって事だよな」
「勿論だよ」
「不妊ってテーマとボーイズラブってテーマをくっつけてるから、共感がえにくくなってる。でも、僕はしんには続けて欲しいんだよ。蛹は、蝶の夢を見る。で、叩かれたでしょ?最低だなって言われたり、勿体無いってなんだよって言われたりしたでしょ?」
「そうだね」
「でもさ、僕はしんの考え方が好きだよ。淳にとっては、章吾は悪だったんだよ。だけど、章吾にとっては淳が悪で!結局は、どちらの立場からものを見るかによって違うって言ってたでしょ?」
「そうだね」
「人を悪人にするのは、人でしかない。だから、どの主人公を好きになるかで物語の見方が変わる。だから、僕はしんの物語が好きだよ。右や左、色んな角度から見ると変わる。人だとハッキリわかる。章吾に傷つけられたせいで、淳はああなったのかもしれない。嫌、両親に言われて変わったのかもしれない。そう考えるだけで、しんの物語はもっと楽しくなるんだよ」
「褒めすぎだよ。優依」
「僕が、褒めなきゃ!誰も、褒めてくれないでしょ?」
「そうだな」
俺は、優依をギュッーっと抱き締める。
「じゃあ、書いてね。僕は、隣に座ってるから」
「ありがとう」
私は、仕事モードになって書き上げた。
どうか、この作品も愛されますように…。




