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下らないラブソングみたいな詩
おれがその昔
処女詩集を出すか
出さないかという頃に
同じ郵便局に勤めていた
労働組合の
支部長から
「そう言えば
大西は
詩を書いているって
言ってたな
バカじゃねえの
今どき詩を読む奴なんか
いねえよ
アイツのことだから
下らないラブソングの歌詞
みたいな詩を
書いているんじゃねえの」
と、陰口を叩かれた
その言葉を返せば
おれはその頃を含めて
現在までに
40年以上
詩を書いているが
残念ながら
下らないラブソングの歌詞の
ような詩を
一度も書いたことが無い
という厳然たる
事実がある
今どき詩を読む奴は
確かにいない
かもしれないが
おれが書く詩だけは
別格であり
例外でもある
おれが詩集を
ネット投稿すれば
同じサイトで
ヘタな小説を
投稿している
連中の
作品よりも
多くのアクセス数を
獲得することができる
これもまた
厳然たる事実だ
昔のことを
蒸し返して
どうこう言うつもりは無いが
おれの場合
無知と偏見との
戦いの連続だった
その他大勢の
にわか詩人や
素人詩人が
書く詩は
おれとは違い
ガッツも無ければ
ダンスもしない
それこそ無知無毛の
輩が書くモノだ
要するに
おれだけが特別で
別格であった訳だ




