お昼の時間
朝日を連れて暫く歩いているとお昼の時間になる。
「何処でご飯食べようか?」
「うーん、あ、あそこ、話題のカフェじゃない?」
「そうなの? 知らないけど」
「行ってみよう」
太陽は朝日に引っ張られて話題のカフェへ向かう。店内に入ると店員が出迎えてくれる。店員は朝日を笑顔で出迎えようとするが、朝日の美貌に呆けてしまう。
「……あっ! い、いらっしゃいませ!」
「二名で入りたいんですが」
「はい、こちらへどうぞ!」
店員は元気良く朝日と太陽を席に案内する。案内されたのは窓際の二人掛けのテーブル席。窓際なので通路からよく人が見える、逆にこっちもよく見られる。目立つ朝日が座っていれば通りすがりの人達は店内を注目する。
朝日達は見られることは気にせず、メニューを開いて料理を選ぶことにする。
「どれにしようか」
「この店って何が有名なの?」
「さぁ、有名って事だけは知っているんですけど」
「よくある奴だね」
取りあえず、ランチメニューの中から目についたものを頼むことにする。
「パスタセットにしようかな。サラダとデザートが付いてくるみたいだし」
「なるほど。ボロネーゼにしますね」
「俺はカルボナーラで」
朝日と太陽は頼むモノを決めると、店員を呼んで注文する。店員は注文を受け取ると手元の機械に入力して厨房に伝える。
「では、暫くお待ちください」
太陽は朝日の話に相槌を打ちながら料理が来るまで待つ。暫く待って、サラダとボロネーゼとカルボナーラが運ばれてきた。太陽と朝日はマナーに則って綺麗に食べ始める。店内にいる客は朝日の所作に見惚れて、太陽のマスクを外さずに綺麗に食べている現象に困惑しながら注目していた。
「ん、話題になるだけはある」
「美味しいですね。食べてみます?」
「うん」
朝日はパスタをすくって太陽に食べさせる。朝日並みの美少女の貴重なワンシーンを見られて店内の人間は全員満足そうである。
そんなこんなでパスタとサラダを完食すると、デザートを頼む。水で口を漱ぐと注文通りにチョコケーキとイチゴのケーキが提供される。太陽はチョコで、朝日はイチゴが目の前に来る。
先ずはフォークを使って一切れ口に入れる。朝日の口の中には甘酸っぱいイチゴの味を十分に利用したソースとシンプルに甘いクリームが合わさった味を笑顔で堪能している。太陽の方は表情が殆ど見えないが味わって食べているようで気に入ってはいるようである。
「美味しい。真ん中に薄いチョコの層があって食感が楽しい」
「食べてもいいですか?」
「はい、どうぞ」
太陽は一切れ朝日に与える。朝日は中の層にあるチョコのパキッとした食感を堪能しつつチョコクリームやスポンジの味を楽しんでいる。
その後はしっかりとケーキの味を楽しんでちゃんと完食した。お会計を済ませて、満足げな顔で二人はカフェを出て行った。




