まぁ、そうなるよね
朝日とブラブラしているとアイスを売ってるキッチンカーの前で朝日が立ち止まった。どうやら小腹が空いたらしい。
「食べよう」
「はいはい、どれがいい?」
太陽は財布を取り出す。朝日はどれにしようか顔を近づけて選び始める。店員は若い女性の店員だったが、整った朝日の美貌に近づかれて硬直している様だ。
「私はストロベリーとオレンジミックスって奴にしてください」
「チョコミントとクッキーで」
「………」
「店員さん、お会計をお願い致します」
「あっ、はい。ストロベリーにクッキー、チョコミント、オレンジミックスですね」
呆けていても注文は聞いていたのかレジを叩いて注文を受け取る。そのまま注文通りのアイスをカップに載せて渡される。種類は間違っていなかった、乗せる方が間違っていた。
「………」
「……まぁ、良いか」
気にしてもしょうがないので、近くのベンチに座って食べる事にする。
「んー、美味しい」
「そだねー」
太陽はチョコミントから食べ始める。チョコの甘みとミントの清涼感が絶妙に混ざり合って良い味をしている。朝日も美味しそうに頬を緩ませてイチゴのアイスをパクついている。暫く上にあったアイスを堪能していると太陽の方が先にアイスを一個食べ終わってしまった。
「朝日、食べて良い?」
「………良いですけど、残してくださいよ合わせて食べたいんで」
そう言うと太陽のカップからアイスを取って自分の口へ運ぶ。その表情は大分幸せそうであった。太陽は優しい妹に感謝しつつ遠慮なくアイスを口に運んでいく
「うん、爽やかで美味しい」
「そうですね」
太陽も朝日のカップから自分のクッキーのアイスを貰っていく。ストロベリーアイスが混じったクッキーの味がじんわりと太陽の舌に広がっていく。
太陽はクッキーアイスを半分程食べ終わると、満足したのか残りを自分のカップに入れて朝日に渡す。
「喰っていいよ」
「何処に行くんです?」
「便所」
太陽はもよおしたのでトイレへ向かう。その間は朝日が一人でベンチでアイスを味わいながら待つことにする。
✿ ✿ ✿
太陽が用を済ませて朝日の元へ戻ると、彼女はナンパに絡まれていた。
朝日はアイスの方は既に食べ終わって太陽を待っているようである。ナンパ男達は朝日に声をかけているが、朝日の方は完全無視でスマホで何か見ている。太陽は普通に近づいて朝日に話し掛ける。
「お待たせ、違うとこ見に行こうぜ」
「はい、分かりました」
太陽はそのまま何事もなかったように朝日を連れていく。ナンパ男は太陽の異様な容姿を不気味がって離れていく。超絶美少女の朝日と不気味なマスクの太陽では周りから注目されてしまうのも仕方のない事である。
「皆が離れていきますね」
「まぁ、そうなるよね」
予想できていた太陽はため息つくようにそうボヤくのだった。




