休日の買い物
諸々の詰まった予定を解消し終わったら太陽は妹達と共にアウトレットパークに来ていた。色んな意味でかまってやれてなかったので家族サービスとして車も出している。
「じゃあ、お小遣いはやったから好きにして」
太陽は手元のスマホでそれぞれにお小遣いを渡していく。時代は進み電子マネーの普及が進んで来たので、スマホからそれぞれの口座に直接送金ができるようになってる。勿論、スキミング、ハッキングの対策、法整備も進んでおり、したら数分以内に特定される。加えて、過剰な送金は監視対象になっている。その他、諸々しがらみはあるが三万円以内の送金位だったら別に引っ掛かる事はない。一応、現金も残ってはいる、使いどころは限られるのが時代の流れを感じさせるが。
「じゃ、行ってくる」
「バイバイ」
「なんかできたら呼ぶね」
紅火、夏日、火凛は三人そろってスポーティーな格好をして、何処かへ向かう。まぁ、別にずっとついていきたいわけでもないので大人しく見送る。
「パパ様。日暮姉様と日照姉様と中をめぐってます。お土産をお楽しみに!」
「じゃあね」
「行ってきます」
朝華も太陽の妹を二人連れていって、行ってしまった。三人とも涼しそうな格好をしている。お嬢様みたいな感じだ。三人とも庶民だけど。
「で、どうする?」
「服をみたいので、ボディーガードとしてついてきて」
「はいよ」
太陽は断ることなく朝日の付き添い人としてアウトレットパークを回る事にする。
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ブラブラ歩いていると気に入った物を見つけたのか朝日がフラッと店に入っていく。若い子向けのブランド店らしい。店内には女性が多く、店内の男は彼氏としての付き添いとして来ている様だった。
「ど・ん・な・のが、あるかな~」
「何が目当てなの?」
「うーん、最近シャツとスカートが小さくなってきた気がするから上下かな」
「そうか」
朝日は目に付いた服を自分に合わせて鏡でどんなものかを見ていく。半袖の緩いチェニックを合わせたり、逆にラインを出すようなブラウスを合わせてみたりしている。それだけでなく、カーディガンとかも羽織ってみる。
「こっちとこっちどっちがいいと思います?」
朝日は世紀の難問を提示してきた。右手には肩出しブラウスで紺色で下に向かって明るくなっていくグラデーションがある。左手には淡い水色のチェニックで緩い雰囲気と涼し気な印象を同時に与えて来る。
「単品なら右手ので、さっきの白いカーディガンと合わせるなら左手がいいと思う」
「ふーん」
真面目に回答したのだが朝日がお気に召す回答では無かったようで、太陽は微妙な顔をされる。そのまま物色を続けて数点手に取ると試着室へ向かう。
「待っててね」
「はいはい」
太陽は壁際に寄って朝日が着替え終わるまで待つ。暫く待つと仕切りが開いて着替えを終えた朝日が出て来る。最初は白いブラウスにデニムスカートを合わせたシンプルな形だったが、今は先程の紺色のブラウスに白いミディスカートを合わせて、シンプルだが大人っぽい印象があった。
「どう?」
「さっきより大人の魅力が上がったな」
「……そう」
朝日は仕切りを閉めて再度着替える事にする。また、暫く待つと仕切りが開いて着替えた朝日が出て来る。今度は左手にあったチェニックに太陽が提案したカーディガンとの組み合わせて、さっきのスカートを合わせてきた。
「今度は上品さが上がったよな」
「さっきのとどっちが好み?」
「さっきのだな。カーディガンつけたいなら、黒が合うと思うけど」
「んー、じゃあ、さっきのに使用かな。カーディガンは他の服に合わす」
「そうかい」
目的の服を籠に詰めると、お会計に向かう。太陽からもらったお小遣いの大半を使って商品を全部買い上げた。セールをやっていたようで割と安く買えたのは幸いだっただろう。
店を出ると太陽達はぶらつきを再開する。




