競技会八日目(午前の部)
太陽は睡眠を十分にとると日課の運動を済ませて、朝食を取り。朝一の行事、開始場所の選定のために大会本部のテントまで来ていた。
「伊月高です」
「……はい、登録は終わりましたのでこの札をもって待っていてください」
「はい」
暫く待つとそれぞれの高校の代表たちが集まってきた。その中には見知った顔もチラホラと。
「おー、兄ちゃん、ソッチは大変らしいじゃねぇか」
「まぁ、大変だったけど、結果的には良いかもしれないね。お前たちの成長も見られるし」
「随分余裕な事言うじゃねぇか」
そんな会話をしていると係の人が全員を集めてくじを引かせる。
くじを引いた太陽は伊月高の本部へと戻っていく。
「よし、作戦会議だ。初めの議題は、」
太陽が中心に演習場の地図を広げる。
「防衛方法だな」
「このビルを自由に使ってもいいんだよな」
「罠を仕掛けるのが鉄板だけどな」
「僕がやるよ。こういうのは得意だし」
「どうやってだ?」
「札を使って簡単に嫌いを作るよ。黒帯が使えるようになったからね。準備しなくても十分な札は作れるようになった」
「成長を感じるな~」
太陽がハハッと笑うと辰馬が話を続ける。
「じゃあ、罠は純二に任せよう。侵入もそれで判断できるだろ」
「攻撃はどうするんだ?」
「心配するなウチの突撃兵器が頑張る」
「頑張れねぇよ。弟を抑えるので精一杯だ」
「敵の移動能力を考えると、そんなに数は稼げないかな?」
「そこら辺は俺が何とかするビルを要塞にしておいてくれ」
「師匠は頼もしいな」
陽斗はけれけら笑って、問答を進める。
「じゃあ、俺と辰馬も防衛か」
「そうだな。閉所の戦闘なら俺達の分がある」
「じゃあ、フォーメーションはそんな感じで、後はどうしようか?」
「時間もないしなこれだけ決められたら十分だろ」
「そうかね」
今、決める事は決めたので試合の時間まで、準備運動だけは念入りに行う。
(どうしたものか、軍事機密になる魔法は使えないが、それ以外を使って俺があいつらに勝てるかどうか)
試合の結果を憂鬱に感じて、太陽は頭を悩ませるのだった。




