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学生魔導士の騒動録~その力は誰のために~  作者: Dr.醤油煎餅
第二章
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懇談会後の一幕

 来賓の長いが、為になるのかならないのかよく分からない話を聞いて、その後は面倒事もなく太陽は弟たちと別れて、選手達とも別れる。エンジニアとして作業用の機材の動作チェックだったり、試合用のMAEの整備をして綺麗にしたりしている。


「諸々、見ましたけど大丈夫そうですね」

「動作正常、異常なし」


 辰馬とエンジニアスタッフの先輩――八手(やつで)春太(はるた)は機材が正常に動く事を一通り確認し終える。


「ほーい、その他機材も確認し終えましたよ」

「あー、少し長くなったな」

「そうだね。夜も更けてきたし」

「なんか小腹減って来たな、太陽、なんかない?」

「寝れなくなるよー」


 太陽はそんな事言いながらも、自前のバッグから紙コップとジップロックに入れた大量のプラスチック製の箸を取り出す。


「月隠君、何それ」


 春太が太陽の取り出したものを不思議に思う。近くで作業していた先輩数人が近づいてきた。


「先輩たちも欲しかったらどうぞ」


 太陽はそう言ってバッグ内のタッパーからサランラップに包まれた味噌玉を渡す。


「おー、ありがとう」

「ポットはこっちにあるのでお湯は自由に取って下さい」

「………いたせりつくせりだね」


 軽い夜食が欲しい物は太陽から味噌玉を受け取り、包みを外して紙コップの中に入れてポッドのお湯を入れて掻き混ぜる。麩、ワカメ、乾燥させた野菜なんかが入っていた。


「中々拘ってるね」

「普通に旨い。出汁とかあればまた別なんだろうけど、インスタントとも違う感じが良いね」

「というか、何で作ったの?」

「夜遅くまで作業するなんてありそうだったからな、胃に優しい夜食が欲しかったし」

「後何か、あるか?」

「まぁ、貸し厨房があったし食材もそれなりに持ってきたから、要望があれば作るよ」

「ガッツリいきたいときもあるからねー」


*  *  *


 選手たちは宿泊室に戻っていた。宿泊施設の部屋はダブルとトリプルの二種で太陽は辰馬とダブルで、朝日は姉妹と離れて彩と琴乃と一緒の部屋に入っている。

 朝日達は部屋の中でグータラしていると大浴場の使用時間になった。三人は準備して大浴場へ向かう。脱衣所には先輩たちも来ていた。


「こんばんわ」

「ええ、こんばんわ」


 朝日は先輩に挨拶すると返事が返ってきて脱ぎ始める。心美も入ってきて並んで脱ぎ始める。そうして、ロッカーに荷物と服を入れ鍵を腕につけると浴場の扉を開ける。浴場は洗い場と浴槽に分かれていて、大きな窓も付いているが、浴場は地下にあるので移る景色は映像だろう。綺麗な夜空が映し出されている。


「おおー、綺麗だねー」

「………肌もキレー」


 朝日と心美を褒める声がヒソヒソと聞こえてくる。その言葉は気にしない様に二人は洗い場で髪、顔、体を洗い終えるとゆっくりと湯に浸かる。


「アァ~~」


 朝日は普段は重量の元となっている自身の一部が重力から解放されたのを感じた。


「うわ~。大きい~」

「やわふわ~」


 夏日は朝日に近づいて立派なお胸に挟まれて堪能する。他の姉妹も近づいて朝日に甘える。朝日は多少面倒そうにしながらも優しく受け入れてやる。


「大きいっていいね~」

「琴乃も大きいもんね~」

「ふぇっ! なに、いきなり……」

「いや。紅火さん達が朝日を堪能しているし、その流れで」


 小南の話題が下の方に走り始めた。先輩たちも興味を持ったのか、近づいてきた。


「本当に、月隠は綺麗だな」

『『『そうですか?』』』


 冬華が褒めると、月隠姉妹が同時に返事をする。まぁ、他の姉妹もため息が出る位には綺麗なので否定はできない。


「にしても、何でそこまで育ったんだ?」

「兄さんが栄養とかを考えてくれましたからね。詳しくは私も知りません」

「あの子、本当に多芸ね」


 掃除に炊事、洗濯、栄養学と太陽の多芸さに舌を巻く、正直、色んな意味で凄い奴だろう。


「今度、私もなんか作ってみようかしら」


 そんな事を言う冬華は風呂場から上がって部屋に戻っていった。

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