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学生魔導士の騒動録~その力は誰のために~  作者: Dr.醤油煎餅
第二章
35/115

練習風景~ハイ・デュオアスロン編~

◆干支戦におけるハイ・デュオアスロンのルール◆

□基本のルール

・水場を1000mのコース、陸場5000mのコースを続けて走り合計タイムを結果にする。

・一レースで十二人走り、それを三レース行う。

・タイムレース形式で順位付け。

□その他のルール

・各校最大参加人数は三人。

・他選手への妨害行為を行った場合は失格


✿  ✿  ✿


「体力づくりと、走行時でも魔法を使えるようになるのがこの種目では大切かな」

「で、どうすればいいのかな?」

「ランニングしつつその間に水上走行の練習をするか」

「え、水上走行?」


 練習内容を決めると太陽が先導してランニングの練習を引っ張っていく。


~10分後~


「………はぁ~……ふっ、ふぅ~…」

「……~っ…はぁ…っ……ふっふふ」


 疲れた顔している琴乃と小南。表情が抜けて項垂れている。太陽はタンクに作ったスポドリをコップに注いで渡す。


「そんなにキツかったかね」

「私たちはいつも通りでしたけど」

「あれ、……無理」

「まぁ、給水終わったら、水上歩行だな」

「は、い………」

「了、解、です」


 取りあえず疲れた二人を持ってプールの方へ向かう。プールには水が張っており、使用者は干支戦で同じ種目に出る人物たちだろう四レーンあるうちの一レーンを貸し出されていた。普通の部活用のプールは別にある。

 やって来た太陽達に早速声を掛けて来る生徒がいた。


「お前ら、どっから来てんだよ」

「………ああ、すいません。水着に着替えるのを忘れていました」

「そういう事じゃないんだが………」


 上からやって来たので太陽たちは水着に着替えていなかった。太陽はベンチに琴乃たちを座らせると跳んで行ってさっきの場所から全員の荷物を持ってきた。


「はい、どうぞ」

「ありがとうございます」

「ありがとう」

「じゃあ、着替えてきますね」


 太陽は更衣室に入ってサッサと着替える。ラッシュガードを着込んでプールで待っていた。

 着替えた三人も出てきた。


「お、おお」


 プール内に感嘆の声が響く。朝日と琴乃は服の上からでもスタイルの良さは分かっていたが、小南も中々良い体をしている。

 しかし、セクハラ的思想は太陽の中にはない。真面目に水上走行の指導を行う。


「さて、指導に入る前に、二人は泳げる?」

「大丈夫です」

「私もです」

「そうか、俺も朝日も泳げるから大丈夫そうだね。じゃあ、水上走行について説明するね」


 泳げるかどうか聞くと、大丈夫と返ってきたので説明を始める。


「水の上を走るって言っても、方法は二つかな。自分を支えて水の上に乗るか、水の密度を上げてそれを支えにして乗るかだね。会場では波もあるだろうから、今回は自分を支える方法を学ぼう」


 自分を支えて水を支えるのは念力の要領で自分を浮かせるか、水と自分の間に反発力を発生し飛び移っていく方法だ。飛行魔法に近いがあれは使うのに慣れがいる。


「俺がお薦めするのは自分を起点にして力場を発生させる方法だな」

「具体的には?」

「足の踏み込みと同時に足先を起点として反発力のある足場を作るイメージかな? 忍者の水蜘蛛なんかをイメージしてくれると考えてみてくれ」

「ふーむぅ?」

「俺がやってみるよ」


 太陽はプールに踏み出すと、その場で持続性のない魔法の力場を発生させて足踏みし続けながら浮く。


「こんな感じ」

「「おおー」」

「落ちても俺が助けるから、先ず、やってみよう。水に入ってもパニックにならないようにね」

「「「はい」」」


 こうして、水上歩行の練習が始まった。

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