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学生魔導士の騒動録~その力は誰のために~  作者: Dr.醤油煎餅
第二章
30/115

競技会について

 無事、太陽と辰馬はエンジニアとしての技量を認められ、伊月高の選手団として競技会に参加することになった。


「………なぁ、辰馬」

「なんだ?」

「何してたんだ俺らは?」

「知らない」


 なにをするのかもわかっていない二人は首を傾げている。


「よし、朝日、心美。何がどうなって、俺ら二人は連れてこられたんだ?」

「そういえば何も説明せずにつれてきてしまいましたね」

「考えてみれば」


 説明もなしに連れてこれるのもそうだが、連れてくる方もうかつな感じがした。幸いに、太陽と辰馬は特にその事で怒るような性格はしていない。一拍置いて朝日が一言。


「生徒会室に行きましょうか」


✿  ✿  ✿


 生徒会室では生徒会長の吹雪や風紀委員長の冬華が待っていて、その他生徒会役員も揃ってた。その中に太陽と辰馬は放り込まれて並んだ椅子に座らされている。


「では、全国高等学校魔法競技会、通称――、「干支戦」についてお話ししたいと思います」

「「よろしくおねがいします」」


 目の前に設置されたモニターに資料用の映像を映し出す。指示棒をもって朝日と心美が説明を始める。


「最初に日本には魔法科がある高校が全国に十二ヶ所あります。それは?」

「「知っている」」


 魔法科のある高校は全国で十二ヵ所ある。北海道に二校、東北に三校、関東に二校、中部に一校、近畿、四国に二校、九州に二校ある。最初は太陽たちは近畿にある高校に兄妹全員で進もうとしたけれど、彼らの保護者に泣きつかれ別々に分かれている。


「その魔法科のある高校の生徒達が集まって各競技で競い合い、各校で優劣を決めるのが干支戦の大まかな内容ですね」

「何で、干支?」

「おそらくですけど、十二家の名前からあやかっているのでしょう」


 そう言われて太陽は巳森吹雪の方を向く。

 十二家とは日本で最初に生まれた72人の超能力者の能力を継承し、魔法開発で大成した12の血族の総称である。それら魔導師の家名には干支の動物の名前が差し込まれていている。伊月高にも巳森と丑巻の家系の者がいる。

 それはさておき、干支の名前が入っているのはそんな経緯からだろう。


「干支戦は七種目の競技で順位付けして競い合います。一位が10pt、そこから下が1ptずつ下がっていき最終的には十位1ptになります」

「種目はパペットマッチ、タッチチェイス、ロングショット、スピードショット、ウォー・ファイト、サークルレースですね。各校は各種目に合わせた人数を選出しますが、掛け持ちに関しては一人二種目までです。そのうち、ウォー・ファイトは男子限定、サークルレースは女子限定です。競技内容に関しては後でモニターに写します」

「ほーん」

「へー」


 凄まじく興味が無さそうな顔の太陽と辰馬。相槌すら適当にしている。


「次は人員の役割に関してお話しますね。先ずは選手。これは見たまんまの競技をする人ですね、これ以上の説明もありません」

「次に作戦スタッフ。この方たちは、出場選手、帯同エンジニアの選定、獲得ptの管理、大会に置いての諸々の手続きを行う方達でもあります。大会中では棄権の申請だったり、大会委員からの通達がなされた時の伝達役になりますね」

「最後にエンジニアスタッフ。兄さん達が着くことになる役割ですね。この方たちの役割はMAEの調整、魔法の元になる源式を選出、整理を行います。また選手の相談にのったり、練習に付き合って各選手にあった魔法を提案することも必要ですね」


 そんなこんなで干支戦についての話は終わった。次は太陽たちの尾死後tについてである。


「それでですね、兄さん達は女子の新人戦の全種目、男子新人戦のウォー・ファイトの調整を二人で話し合って担当を分け合ってもらいます」

「………ぁ~~」

「ぅ~~~」


 ものすごく嫌そうな顔をする太陽と辰馬。すると太陽が何かに気付いて質問をする。


「新人戦って?」

「ああ、すみません。干支戦は新人戦と本戦の二ブロックに分けて行われます。新人戦は一年生限定のブロックで、本戦は全学年纏めて行われるブロックですね」

「ほうほう」

「因みにこれが干支戦の大会日程です。細かいスケジュールに関して大会三日前以内に渡されるようですので後で目を通しておいてください」


 朝日がモニターを操作して大会日程を映す。


◆全国高等学校魔法競技会の大会日程◆


1日目

・競技場

午前 男子ロングショット(本戦予選) 男子スピードショット(本戦)/午後 女子パペットマッチ(本戦:一回戦、二回戦)

・演習場

午後 男子タッチチェイス(本戦)


2日目

・競技場

午前 女子ロングショット(本戦予選)女子スピードショット(本戦)/午後 男子パペットマッチ(本戦:一回戦、二回戦)

・演習場

午後 女子タッチチェイス(本戦)


3日目

・競技場

午前 男子ロングショット(本戦決勝)・女子ロングショット(本戦決勝)/午後 男子パペットマッチ(本戦:準決勝、決勝)・女子パペットマッチ(本戦:準決勝、決勝)

・演習場

午後 男子タッチチェイス(新人戦)


4日目

・競技場

午前 男子ロングショット(新人戦予選) 男子スピードショット(新人戦)/午後 女子パペットマッチ(新人戦:一回戦、二回戦)

・演習場

午後 女子タッチチェイス(新人戦)


5日目

・競技場

午前 女子ロングショット(新人戦予選) 女子スピードショット(新人戦)/午後 男子パペットマッチ(新人戦:一回戦、二回戦)

・演習場

午前 男子ハイ・デュオアスロン(新人戦)/午後 男子ハイ・デュオアスロン(本戦)


6日目

・競技場

午前 男子ロングショット(新人戦決勝)・女子ロングショット(新人戦決勝)/午後 男子パペットマッチ(新人戦:準決勝、決勝)・女子パペットマッチ(新人戦:準決勝、決勝)

・演習場

午前 女子ハイ・デュオアスロン(新人戦)/午後 女子ハイ・デュオアスロン(本戦)


7日目

・競技場

午前 サークルレース(新人戦:予選)/午後 サークルレース(本戦:予選)


8日目

・演習場

午前 ウォー・ファイト(新人戦)


9日目

・競技場

午前 サークルレース(新人戦:決勝)/午後 サークルレース(本戦:決勝)


10日目

・競技場

午後 表彰式

・演習場

午前 ウォー・ファイト(本戦)



「と、こんな感じです。因みにこちらがエンジニアをするうえで担当することになるかもしれない選手の名簿です」


◆伊月高 女子新人戦選手名簿◆

・パペットマッチ

 東海(トウカイ) 心美(ココミ)

 白銀(シロガネ) (アヤ)

 角町(カドマチ) 浜菜(ハマナ) 

・タッチチェイス

 月隠(ツキカクシ) 火凛(カリン)

 月隠 紅火(コウカ)

 月隠 夏日(カナイ)

・ロングショット

 白銀 彩

 月隠 夏日

・スピードショット

 東海 心美

 柿崎(カキザキ) 小南(コナミ)

・ハイ・デュオアスロン

 月隠 朝日(アサヒ)

 我妻(アガツマ) 琴乃(コトノ)

 柿崎 小南 

・サークルレース

 月隠 朝日

 我妻 琴乃


◆伊月高 男子新人戦選手名簿◆

・パペットマッチ

波桃(ハト) 奏斗(カナト)

九座敷(クザシキ) (カイ)

・タッチチェイス

吉備(キビ) 義人(ヨシヒト)

(リク) 真人(マヒト)

・ロングショット

七釜(ナナガマ) 芳樹(ヨシキ)

波桃 奏斗

・スピードショット

風舘(カゼダテ) 王子(オウジ)

葛井(クズイ) 牧夫(マキオ)

・ハイ・デュオアスロン

荒間(アラマ) 幸久(ユキヒサ)

風舘 王子

吉備 義人

・ウォー・ファイト

荒間 幸久

葛井 牧夫

七釜 芳樹


 新人戦の名簿を見せられたが、太陽たちは女子の月隠無双が凄まじいなと思った。


「大半が妹で埋め尽くされている現状について」

「まぁ、順当」

「あー、男子勢がかわいそうかな」

「何で?」

「弟」

「あー、無理だな。あれらは」


 適当に話している太陽達。咳払いして朝日が話を自分に戻す。


「さっきも言った通り、兄さん達は女子新人戦の全試合、男子新人戦のウォー・ファイトの試合の選手たちを担当してもらいます」

「ここで選べと?」

「そうです。明日から練習なので、明日から選手たちと交流してもらいます」


 太陽は頭を掻いて溜息を吐く、辰馬も似たような反応だ。と言っても、名簿を見せられて、相談なしでだいたい決まった。


「じゃあ、俺はタッチチェイス、ロングショット、ハイ・デュオアスロン、サークルレースでよろしく」

「俺は後の残りで頼む」


 太陽はタッチチェイス、ロングショット、ハイ・デュオアスロン、サークルレース。辰馬はパペットマッチ、スピードショット、ウォー・ファイトを担当することになった。

 一応、吹雪の方を向くと頷いて許可を出した。


「取りあえず、各選手に通達しておきますね。明日からの練習、頑張りましょう」

「「はーい」」


 その後、先輩たちから幾つか補助的な説明を受けて、太陽たちは帰って良しとの事だ。


「はい、二人共お疲れ様。こうした説明は慣れているのかな、大変すばらしかったですよ」

「「ありがとうございます」」


 吹雪から褒められて素直に謝辞を述べる朝日と心美の二人。生徒会役員はこうした説明を行う場合が多いので、どうでもいい人間を相手に説明を行うのは良い練習になる。今回はそんな感じで、説明する事の練習の意味を込めて太陽達に説明をしたのだ。


「うん、こういった機会はまた何回かするかもしれないから、意識しておいてね」

「分かりました」


 生徒会役員じゃない心美は別にここで返事する意味もないが頭は下げて返答しておく。朝日は普通に返事した。


「じゃあ、今日は解散しましょうか。明日からの練習、頑張ってね」


 吹雪がそう宣言すると、雑談をしつつ片付けを済ませて帰路についた。

各競技内容については次の話の練習の時に載せます。

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