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まだ未完、だから夢中に迷妄中  作者: メイズ
第2章 忙中、某女子は密謀し謀略を防止する
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ふうらは半端ない〈リア〉

第2章 スタートでーす!d(>∇<;)

 私は朝、教室に入るとふうらを探した。


 いた!ラッキー!


 そんでもって今、数学の宿題のノートを借りて必死で写している。


 1限目はいきなり数学。



 急がなきゃ!



 だってふうらによると、今日私は必ず先生に当てられるらしい。


 昨日のうちから予言されている。


 なんでも数学の三角(みすみ)先生の指名には法則があるらしい。


 三角(みすみ)先生には、その日の日付と教科書の出題ページの数字を使ったある単純な数式があって、その解の出席番号の生徒にそのページの一番の難問を振る傾向があるという。


 これはふうらが4月から1ヶ月かかって、つい数日前に解き明かした法則だそうだ。


 私、今日は気が抜けないね。


 しっかり写しておかなきゃ!



 数学の写本にせっせと励む私。


 ノートの隅っこに乗ってるスマホ画面上部に、ちらりん。


 あれ?このメッセージ、ヤシロから。


 えっ!今日休むの?どうしちゃったのよ?5月の黒板アートお披露目の朝に休むなんて!


 先月はロードくんを讃えまくって学芸員してみんなに得意顔で解説してたのに。


 私はヤシロからのメッセージを開き、最後まで読み終わると窓際前方に座ってるふうらの方を見た。


 ふうらも席から振り返って私を見た。


 ふうらは後でベランダで話そうってメッセージ送って来た。


 ヤシロ、昨日は様子が変だと思ったらそんな悲劇があったんだね。



 ・・・・・業村のやつ!



 業村くんがヤシロのこと好きだってことはクラスではもう周知の事実。みんな知ってる。知らないのはヤシロだけ。


 ヤシロは結構そういうのに鈍い。


 自分の気持ちにも。


 ロードくんはただの友だちだって言い張ってるけど、本当は友だち以上に想ってるのは明らか。


 ヤシロにとってロードくんは特別な存在なのに。


 だって、好きでもない男子に一緒に委員しようだなんて誘うわけないよ?


 それに、ヤシロが妄想ファーストキスの話して1人盛り上がって騒いでて恥かいた時、最初に気にして見たのはロードくんの反応だよ。


 私、見てたもん。


 クラスの中でこの3角関係については前から語られていた。


 ロードくんだってヤシロのこと好きなくせに積極性もなくって、まどろっこしくもただの友だち演じてた。



 ・・・・ったくさ、さっさとロードくんがコクってたらこんな悲劇にはなんなかったのにね。


 そしたらヤシロだって自分の気持ちに気づいてOKしたはずよ?



 ロードくんは磨けばキラリんともっと光る子なのに。


 28メートル先の的のど真ん中をとらえる私の眼力はガチだよ。


 君はもっと精神力と体を鍛えるべし。


 袴も似合いそうだし、弓道部に入れば私がビシバシ鍛えてあげるのに残念ね。



 私の真後ろの(から)のヤシロの席の、その後ろの席に座り、ヤシロのいない机をぼーっと見てるロードくんをちらりと見た。


 一体君は何を知って何を思い悩んでいるの?



 すぐ後ろでは君とヤシロの描いた5月の黒板アート、イケメン武将が大人気。何人もの子が順番にきゃぴって写真撮ってるっていうのに。


 あれ?他のクラスの人たちまで来てるよ!


 ヤシロに教えてあげたいよ。ヤシロとロードくんは今月も大成功だって。




 私はケータイのヤシロのメッセージに目を落とす。


 私はヤシロが言ってる3股噂は聞いてない。


 そんな噂、誰もしてないと思うけど。私の耳に入ってないだけ?


 ふうらは聞いたのかしら?


 メッセージ送信で確認。


 『ボクもそれは聞いてない。他のは把握しているけど。今はまだ確信できないが思うところはある。後ほど。』


 ふうん。他のって?


 みんな、ヤシロと仲のいい私にはヤシロのガチ笑えない噂は言いにくいようね。


 何か流れてるんだ?私を避けて。




 でも、ふうらなら見えてるようね。


 クラスの情勢が。


 この雲行きが。


 これの根源が。


 根源の思惑が。


 そしてこの顛末が。




 だってふうらはAIみたいな子。分析力と合理性は半端ない。




 去年の7月頃だったかな。


 学級会の冒頭、くじ引きで外れたふうらと私。


 それは文化祭のクラス実行委員決め。


 委員長は私、副はふうらになった。


 私はこの時、副がふうらでマジ助かった。外れの当たりだった私。


 『さて、クラスの出し物は何がいいですか?』


 早速ふうらと前に出た私は仕切り始めた。


 メイドカフェやら、スイーツ喫茶、タピオカのお店、写真コンテスト、ムービー制作、ダンジョン再現・・・・etc


 幾つもの提案をふうらが黒板に書いてゆく。



 それでも何とか3つにしぼられた。



『かわいいorカッコいいコスプレで撮影会がしたい』


『やっぱ歌とダンスじゃん』


『絶対お化け屋敷がいい!』



 意見は3等分に別れて対立。そして膠着状態に。


 ・・・・・全員ワガママばっかで全くまとまらない。



 私はもう、あったまきて文句ばっかいうやつらの顔すれすれにスローイングナイフならぬ、ちびたチョークを放ちたくなったくらい。


 でも、そんな私にふうらは『落ち着け、華厳さん。ボクに考えがある。』、そう言って私に案を授けてくれた。


 一応、委員長だという私を立ててくれたのね。


 ふうらは私の後ろで見事なフォローをしてくれた。



 あの子は誰が、何を、どうしてそれを望んでいるのかすべて察知していたの。


 それゆえふうらは、表向きはあたしが、見事に全員を納得させ、満足させ、協力させ、文化祭の出し物を成功に導いた。



 ふうらには見えてる。


 その観察力で。


 誰が何を望んでいるのか。


 隠された本音さえ。



 ・・・・・恐ろしい子。



 あはは!これってどっかしらでよく聞く有名なセリフだね。






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