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まだ未完、だから夢中に迷妄中  作者: メイズ
第1章 トラップのゴシップでスリップ
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弾丸ダッシュ!×2

 中間テストを控えて今日からは部活自粛期間だし、もう5時過ぎてる学校に残っている生徒はわずか。あたしたちの他には誰もいない昇降口。


 靴箱からローファーを出しながら、ぼそっとロードくんは言った。


「あの・・・ごめんね。僕のせいで泣かせてしまって。」


 すまなそうにあたしを見る。


「・・・・ううん。今ね、あたし気持ちが不安定なの。だからきっとそのせい。」



 ロードくんが死んでしまうんじゃないかって大袈裟に勘違いして泣いてしまうなんて。


 恥ずかしい・・・・


 しかもロードくんの指先で涙を拭われるなんて。


 きゃー!思い出したらほっぺが熱くなっちゃうよ。



「・・・・・何があったの?」



 ロードくん、心配そうにあたしのこと見てる。



 あの事、相談しちゃってもいい?


 だってロードくんはあたしが業村くんにされたこと業村くんから直接聞いて知ってるみたいなんだもん。


 既にクラスで噂も流れてるみたいだし。


 あんなこと・・・・誰にも知られたくなかったのに。


 ロードくん、業村くんと3人で教室にいる時は、あたしにちょっとよそよそしかったね。


 たぶん、これを聞いたせいだ。



 業村くんがどんな風に言ったかわかんないけど、それはあたしが望んでしたことではないし、ロードくんにどう思われてるのか知りたいよ。ちょっと怖いけど。



 あたしは緊張しながらロードくんに聞いてみた。



「ロードくん、今からちょっとだけ時間ないかな?秘密で相談したいことがあるの。」


 ・・・・ロードくん。いいよって言うかな?


 あたしは心の中で指を組んでロードくんを拝んだ。


「・・・・僕に?」


「うん。今はロードくんだけにしか聞けないの。」



 お願い、教えて。


 業村くんにキスされちゃたあたしは前とは違うの?


 あたし、本当に業村くんの彼女の振りした方がいいの?


 そうすればあのあたしのフェイクの噂は消えてくれると思う?



「・・・・ごめん。」



 ロードくんが履き替えようと下に置いたローファー。


 靴を見たまま、うつ向いたまま答えた。


 髪に隠れてロードくんの表情は見えない。



「・・・・ううん、急にごめんね。あたしったら。」



 そうよね、いきなりこんなこと言われたって・・・・・ロードくん、困っちゃうよね。


 あたしってほんとバカ。


 バカすぎてあきれてしまって涙がまたもや出ちゃったじゃない。


 あたしはロードくんに背を向ける。


「・・・・ロードくん、ごめんね。あたし今日、寄るとこがあったんだった。お先。」


 涙に気付かれないうちにあたしは行く!


 あたしは急いで無理やり靴をはいて早足で昇降口を出た。



「ヤッ、ヤシロさんっ!待って。」



 ロードくんの声が聞こえたら余計に涙が出てきちゃったから、あたしはミッションを全力疾走にギアチェインジ。


 グラウンドをぐるりと囲む松の石垣沿いの通路を駆け抜け、校門を出たとこで体力に限界が来て止まった。



 はぁはぁはぁはぁ・・・・・・


 喉カラカラ。



 ぼちぼち歩く。


 通りがかりの自販機にはあたしの今欲しいドリンクがないわ。


 あたしは今、果汁グレープフルーツ100%の気分だもん。



 いつの間にか涙も止まってる。


 よっし。とりあえず復活よ。


 途中にあるコンビニでジュースチャージしよ。




 あたしは早速コンビニでストロー付きの紙パックのグレープフルーツジュースをゲットし、お行儀はこの際無視して店の前、それでもなるべく隅っこに寄ってジュースを飲み始めた。



 は~・・・・・生き返ったー・・・・・



 ん?横の方にペットボトル持った高校生男子が二人来た。


 あたしみたく水分チャージ組ね。


 ちょっと嫌だわ。知らない男子が横にいるって。



 あれ、同じ高校の人だ。この制服。


 何年生だろ?二人とも背が高いし、3年?


 なあに?あっちの人超イケメン!まぶしいっ!


 でも、ま、ロードくんの次くらいだけど。


 あれ?こっち側の人、見たことある。


 え・・・っと、えっと・・・・うぇっ!現生徒会長桃山先輩じゃん!



 向こう向いてよっと。


 噂で、すっごい遊び人だって聞いたことある。


 まあ、噂だからほんとのとこはわかんないけどね。




「・・・・は捕まんなかったなー、残念!せっかく可愛がってあげようと思ったのになぁ?」


「だよな?あいつ、俺の未来の彼女のミアにも俺の許可なく話しかけやがったじゃん?早急に一言優しく注意して差し上げとかねーとな。」


「ははーん、その前にトゲトゲちゃん何とかしねーとな。今日もしつこく送って来てんの?アレ。そういや今日も生徒会室に来たぜ。要望書持ってさ。それ、雪村がやる気見せっから策は授けるつもりだけどな。俺はもう引退だし。」


「要望書?また何か厄介起こしてんの?アイツ・・・・とんだ地雷女だぜ。ったく。何とかなんねーのかよ?」


「俺の読みでは・・・・この要望書さえ上手く通せば夏休み前にはすべて上手く決着する。お前とトゲトゲのことも、まーるくな。くくっ・・・」


「はぁ?なんで生徒会への要望書と俺へのトゲトゲのばらからのサイバー攻撃と関係あんだよ?」



 待って!要望書って、もしかして牧野さんとふうらちゃんが出したって言ってたアレのこと?


 トゲトゲのばらって牧野さんのこと?


 牧野さんがサイバー攻撃って?


 この人たち何を話しているの?



「まあ、見てなって、甲斐。・・・・あれ?君、俺らと同じ高校の制服じゃん。」



 うわっ!生徒会長にいきなり話しかけられた!


「君、何年生?かわいいじゃん。ねえ、ライン教えてよ。」



 えっ?・・・なっ、何っ、この人っ!



「きっ、きっ、きゃ〰️〰️〰️〰️!いや〰️〰️〰️!」



 あたしは弾丸ダッシュ&全力疾走した。



 も〰️!あたし、陸上部じゃないってば!







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