第85話 おっぱい星人疑惑?
と、言うことで、クラウディアさんや脳筋領主、冒険者や探索者たちは別れの言葉を交わす暇もなく強制的に戻りました。
まあ、クジマにまかせとけば大丈夫だろう。
それから、オストエント組と俺たちは町に戻って解散した。
なんだかんだいって、強行軍での迷宮踏破だったからな。
従魔以外はほぼ歩いてただけ、迷宮主戦?は喋ってただけだったけど。
俺も騎士団の皆さんも、いろんな意味で疲れましたからね。
泊まっていた宿の〝碧の猟師亭〟に戻って、数日空いたので改めて宿泊の手続きをする。
因みに、たまっちは町の中に入れるか不安だったんだけど、騎士団の口利きで問題なく入れて貰えた。
宿はそもそも入れないので無理だったけど、馬車扱いで宿の前に止まってる。
明日の朝にはきっと人だかりが出来ていることだろう。
クロとリンには別の部屋を取ろうとしたんだけど、二人の「従魔は主と一緒!」という強硬な反対にまたあって断念しました。
宿屋の少年がケッと吐き捨ててましたが、俺だって好きで同室な訳じゃないからね?
つーか少年、いくら羨ましいからって客に吐き捨てんなや!
つるペタナイチチの幼女はともかく、外見が美少女でスタイルのいいクロはDTにはかなり凶悪だからね?
基本ドラゴンの感覚で裸族だから?か、無防備で服の胸元が危険な領域まで開いてたり、寝返り打って魅惑的な太腿が剥き出しになったりとかさ。
ベッドまで一緒じゃないけど、これで白百合の副団長さんみたいなアレだったら理性が飛んでる自信あるよ?
ああ!
思い出したら俺のムスコがデンジャーに!
もう今日は寝る!
おやすみなさい!
ぐぅ(三秒)
†
ちゅんちゅん
うん、朝か。
疲れてたからか、思ってたより直ぐに寝れたな。
もぞもぞ
ん?
掛け布団はないけど、代わりに掛ける大きめで厚手の布の中で何かが動く。
ああ、ピーちゃんたちか。
いつものことだな。
・・・・・・
枕元にピーちゃんが猫みたいに丸まって寝ている。
ハム太は俺の足下で、だらしなくでれーんと伸びてご就寝中。
モコちーは俺のベッドの横で脚を折る感じで座って寝てます。
・・・・・・
ということは?
がばっ!
俺は焦って上半身を起こし、布を取り払う。
「うーん、むにゃむにゃ。もう食べられないのじゃ・・・」
って、またその寝言か!
いや、そんなことより下腹のとこに顔埋めて抱き付くなよ!
俺が幼女趣味なら事案だよ!?
「リン! 起きろ! こら、リン!」
「ん、デザートはもちろん別腹なのじゃ」
ぱこっ
イラッとしてリンの頭を軽く叩く。
「んむ? 赤涙の実のパイはどこなのじゃ?」
「最初からねーよ」
「む、夢か。おはようなのじゃ、主殿」
「うん、おはよう。じゃない! 何でリンが俺の隣で寝てるんだ!?」
「むう?」
きょろきょろ
「はっ! い、いくら妾が妖艶で扇情的かつ魅力的とは言え、新しき主殿とはまだ会ったばかりなのじゃ! まぐわうのはまだ早いのじゃ!」
まぐわうて!
「俺にそんな気はない! それにこっちは俺のベッド!」
「おお? これはすまんの。用を足した際にでも寝ぼけてしまったのかの」
「謝るのはいいから早くどいて!」
「主殿? 心なしか口調が違くはないかの?」
「こっちが素! あれは舐められないように演技してるの!」
「ほう、確かに主殿は可愛らしい容姿だからの。それもありなのじゃ。あまり似合ってはおらん気もするのじゃが・・・」
自分でも解ってるからほっといて!
実際は舐められないようにとかじゃなくて、普通の会話が苦手なだけですから!
「いいからどく!」
「ぬはは! 妾の魅力には逆らえぬか。さもありなん、なのじゃ! 初心で愛い主殿じゃな! ぬははは!」
そのセリフはもうちょっと育ってから言え!
特に胸の辺りとか!
ロリ巨乳ならひとつのジャンルとしてアリだけど、流石に見た目の年齢が低過ぎるわ!
あれ?
俺ってもしかしておっぱい星人なのか?
いや、前にも言ったけど双峰に貴賤はないよ?
例え丘でもね?
†
「という訳で、予定通りに迷宮都市に行くことにした」
迷宮都市に行く前に、守備隊の詰め所に挨拶に来ました。
一応、言っとかないとね。
「ま、マグナちゃん! アタシを置いて行っちゃうなんてヒドイわぁ!」
紅薔薇の副団長さん、絶対に貴方たちとは一緒に行ったりしませんよ?
貞操の危機はごめんです。
「リン様! 私たちもご一緒したいです! くぅ、騎士たるこの身が恨めしいですわ!」
いや、白百合の副団長さん。
その騎士団にいるからこの幼女を信奉してるんじゃないの?
盛大な本末転倒ですね。
「ラディス、無理を言うな。聖女様は伝承の通り、きっと各地でマグナ様と共に奇跡を起こして下さるのだ」
「クヴェト団長、もぅ! だからこそなのですわ! その奇跡のあるところに、白百合騎士団は共にあるべきなのですわ! もぅ! もぅ!」
いやー、やっぱりいいですね!
もぅ!って言う度に金髪巻き髪と聖峰が波打ってますよ!
ごちそうさまです!
視線が揺れに合わせて釘付けになるのを必死に抑えて、チラ見するのが精一杯なアルス・マグナ、思春期真っ盛りの15才です。
視界を拡げる魔法とか作れないかな。
んー、目が増えるイメージしか湧かねぇ。
なんか想像したら、百々目鬼みたいでキモイな。
透視なんかは作れそうだけど、犯罪ちっくなのは流石になぁ。
うん。
【思考加速】でチラ見した映像を脳内に蓄積するに留めよう。
これは断じて犯罪じゃないからな!
「そう言うな、ラディス。聖女様がご顕現なされたのだ。またお逢いする機会もあるさ。ですよね、マグナ様?」
「ん? うむ、そうであるな」
なんだろう?
騎士団長さんが物分かりが良すぎて不気味だ。
迷宮深層での狂信的な感じから、真っ先に「騎士団を辞めてでも着いていきます!」とか言いそうだったんだけどな。
まあ、面倒にならないならいいか。
「あっ、私はご一緒しますよ? 元々迷宮都市に行く途中でこの町に立ち寄っただけですので」
と、第三百二十六代目の勇者のエルメさん。
そう言えば、最初からそんなこと言ってましたね。
「うむ。まあ、行き先が同じなら構わぬ」
「くぅ! ズルいわ! エルメちゃん!」
「もぅ! ズルいですわ! エルメさん!」
やっぱり、あんたら仲良くないですかね?
まあ、うっかりな同衾はお約束ですね。
今更ですが、疑惑じゃなくてマグナはおっぱい星人です。
ですが、クラウディアさんのようなスレンダー系も好きみたいですね。節操ねーな。




