第82話 マグナの謎?その二です。
「リン、【導化師】という職業や【遊戯支配】というスキルのことは分かるか?」
「なぬ? 【導化師】? 【遊戯支配】とな?」
「うむ」
「むう? 主殿はその特技所有者なのか?」
「うむ。正直意味が分からないのだ。それだけ長寿なら、何か知っているのではないか?」
「ちょ、長寿・・・」
あっ、やべ!
言い方間違えた!
「それだけ生きていて、若々しく美しさを保つのは中々大変なのではないか? さぞ素晴らしい知識と経験を持っているのだろう。我が新しき従魔はきっと頼りになるのだろうな!」
必殺!【誉め殺し】っ!
政治家の十八番です!
別に政治家じゃないけどね?
あっ、本来は歌舞伎が言葉の由来らしいよ?
超な歌舞伎で海賊な物語を演ってた時に知りました。
観に行ってはいません。
だって高いんだもん。
父親は俺に隠れて観に行ったらしいけどな。
ちっ
「うむ! 妾は古今東西の知識を持つ偉大な聖獣なのじゃ! 主殿の頼りになるのじゃ! ぬははははっ!」
よし!
持ち上げ成功!
これだけ自信満々なら何か知ってるんだろう。
「して、博識なる聖獣にして我が従魔よ! 改めて汝に問おう、【導化師】とはどのような職業であるのか!」
俺は期待を込めて厨二ちっくな魔導師ロールプレイで問い掛ける!
さあ!
勇者に代わる職業がどんなものか皆の前で語るがいい!!
どきどき
「あっ、うむ。知らぬ・・・」
はい?
「で、では、【遊戯支配】とは? 読みからすると中々に凄そうなスキルであるが?」
「あー、うむ。すまん・・・」
ついさっきまで(薄い)胸を反らして高笑いを上げていた幼女が、しゅんとして小さくなった。
「えっと、知らないの?」
「う、うむ。聞いたこともない、のじゃ」
くうっ
異世界召喚の謎が少しは解けるかと思ったんだけどなぁ。
結局分からず終いかぁ。
はぁ
「あっ、主殿! いや、その職業とスキルは聞いたこともないが、わ、妾は凄いのじゃ! ほ、ほれ、主殿、そ、そうじゃ! ステータスじゃ! 妾のステータスを確認するのじゃ!」
思わず肩を落としてしまった俺に、焦ったリンが左手を差し出す。
「う、うむ。それでは見せて貰おうか」
ここは下手な慰めは逆効果!
大魔導師アルス・マグナは成長期!
そう、成長するのです!
「ステータス・オープン!」
------------
チーリン(リン)
種族 麒麟種
性別 メス
職業 アルス・マグナの従魔
階級 聖獣(古体)
特技 竜牙、馬蹄、角撃、尾撃、聖鱗、剛体、咆哮、威圧、超跳躍、縮地、神聖魔法、魔力適性、魔力不渇、魔力耐性、精神適応、異常耐性、自己治癒、長命
魔法 聖光[聖]、聖歌[聖]、聖譚[聖]、聖痕[聖]、断罪[聖]、聖霊召喚[聖]、転移[神]、神威[神]、神衣[神]、神化[神]、恩寵[神]
加護 --
言語 麒麟語、神獣語、旧帝国語
称号 聖獣を統べし者、傾国の美姫、不老の聖女、真秀等間の千年王、不朽の麒麟迷宮の主、のじゃロリ
装備 泡沫の豪拳[LG]、黄華の衣[LG]、螺旋の髪飾り[LG]
------------
何これ?
ピーちゃんとクロを足して、割らない感じ?
攻撃、防御と、魔法がよく分からないけど凄そうなのばかり並んでますよ?
神聖魔法って、[聖]だけじゃなくって[神]もあんの?
まさか上位魔法?
ピーちゃんの[聖]の【拡散式波動砲】ですら万の魔物の大群が瞬殺ですよ?
その上ってどんだけ?
旧訳聖書のソドムとゴモラみたいに街を滅ぼしちゃうレベルですか?
あっ、不貞腐れて街を滅ぼすかもって、この幼女さっき言ってたね!
この話題は封印だね!
主に俺の安全のためにねっ!
そして、待ちに待った【転移】がついに来ました!
【縮地】とは別にあるってことは、これは期待しちゃっていいんじゃないでしょうか?
耳無しドラ猫の便利な扉的な?
しかし、傾国の美姫っていうと殷の妲己とか唐の楊貴妃とか、創作だと三國志演義の貂蝉とか?
厨二心を刺激する妖艶な美女!?
えっ、この幼女が?
聖女も大概にイメージ裏切ってくれちゃってるけど、昔の王様って幼女趣味がデフォなの?
リアリィ?
地下サイトで為政者や富豪には変態が多いとか、歴史は異常者が作っているとか見たことありますけどね?
まあ、この話題も突っ込まずにおこう。
関係各所(どこ?)からお叱りを受けそうだからな。
「す、凄いなー。流石にリンは聖女と呼ばれただけあるなー。我が従魔としてかなり期待しちゃうなー」
ちょっと棒読みになったのは許してください。
白百合のお姉様方やその他の外野が興味深そうにしてるけど、ステータスの内容は言えませんよ?
なんかこの幼女だけで災害指定されそうですからね?
ピーちゃんたちだけでも大概なのにさ!
「そうじゃろそうじゃろ! 妾は凄いのじゃ! うん! ぬははははっ!」
あっ、フィロメナ師匠並みにちょろい?
「そうじゃ、主殿! 先ほども申したが、ほれ、そこらに魔道具が転がっているじゃろう! それも主殿のものじゃ! 好きに持っていくがよいぞ!」
あっ、確かに何かいっぱい転がってるね。
文字通りにさ。
というか、部屋の隅に散乱してるね。
整頓出来ない駄幼女ですか?
何かいいものあるかな?
ちょっと鑑定してみますか。
まあ、聖獣とか聖女とかの肩書きあんだから、その辺に杜撰に積まれたり転がってたりしてても、何かひとつくらいいいものあるかもしんないな!
因みに、マグナのステータスは基本的に日本語で書かれているので、読みはあまりわからなかったりします。




