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厨二系飼育係の成り上がり -異世界で厨二病が最強だった件-  作者: どらぬこ
第二部 大迷惑な大迷宮編(前)第二章 樹海新迷宮
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第76話 新迷宮下層。

皆さんただ歩いていただけとはいえ、時間も外なら夕方過ぎているだろうし歩き疲れたところでもあったので、第二十階層で夜営しました。


そのまま翌日もたまっちの無双が続くと思われましたが、第二十三階層あたりでピーちゃんたちが暇をもて余したみたいです。


『キュ、キュイ!?』


『ガゥ、ガォウ、ガゥ!』


『ピュ、ピュイ、ピュー!』


『ミュ!』


と、従魔同士での話し合いが行われ、仲良く魔物討伐がはじまりました。


もう、ね?

想像通りですよ。


ピーちゃんの波動砲が放たれ、ハム太が疾風の様に駆け抜け、モコちーが炎を纏って薙ぎ倒し、たまっちが主砲で迷宮に大穴を開けます。


そういえば迷宮って、自動修復機能リジュネーションを装備してるんですね?

穴が開いたりすると、しばらくするともごもごとうごめき、徐々に元に戻っています。


触ってみても岩や壁みたいなので無機物だと思うのですが、再生していく様は生物の胎内にいるみたいでちょっとグロい感じがします。


「流石はカルマ様たちです。敵無しですね」


「我が主が活躍出来ない訳だ」


「ん、マグっち、最初の時も、空気」


酷くないですか、フィロメナ師匠!

まったくもって反論は出来ないけどさ!


「だが、マグナたちのお陰で助かった」


「そうですわぁ。あの時は私たちは死ぬところでしたからねぇ」


ユスティナとエマニュエルがフォローしてくれる。

優しいですね。


あっ、感謝を込めて見つめたら、ユスティナに顔を反らされた。

ちょっとショックです。


「ヒマですねぇ、兄貴ぃ」


「ああ、上層と中層途中の雑魚ざこしか倒してないしな」


「私たちはまだ雑魚すら相手にしてないんだが?」


「アタシたちも魔石拾いしかしてないわぁ。一応これでも、帝国では精鋭で通ってるのよぅ?」


「楽な迷宮攻略もあったものねぇ」


「新迷宮の観光に来ている気分ですね」


従魔たちの快進撃が続く中、冒険者も探索者も騎士団の皆さんも、ただ着いて来るだけなので緊張感の欠片もありませんね。


「わ、私はちょっと楽しかったです!」


エルメさんはたまっちで楽しそうに攻撃してましたもんね?

竜や獣に乗る勇者は数あれど、戦車に乗った勇者は少ないんじゃね?


あっ、そうだ!

忘れそうになるけど、この娘は勇者だった!


「そうだ、流れですっかり忘れていたのだが、エルメ殿は勇者なのであるな?」


「あっ、はい! ちゃんとスキルに【勇者ブレイバー】って記されていますよ。皇帝陛下のご公認です!」


「こんな可愛らしい容姿だけど、本当なのよねぇ」


「ああ、可愛いな。もう、食べてしまいたいくらいだ」


「もぅ、もぅ!」


「はははっ」


こ、この人たちに構っているとまた話が進まない。

無視無視。


「で、我は遠方の出身故によく知らぬのだが、勇者とはどのような立場なのだ? 自由騎士、だったか? それは勇者とは関係があるのか?」


「うーん、直接の関係はありませんが、勇者だから自由騎士に任命されたので、無関係でもないですね。あ、自由騎士って言うのは、帝国騎士団に属さないで皇帝陛下の勅命にのみ従う騎士のことです。陛下のご命令で樹海迷宮に行く途中で、オストエントに寄ったんですよ」


皇帝にだけ従う騎士って、実はこの娘さんかなり偉いんじゃないか?


「ふむ。ではその勇者とは?」


「正義の味方です!」


って、きらきらした瞳で言い切ったよ!

純真無垢じゅんしんむくな少女さんですね。


「う、うむ。して、具体的には何をするのだ? 何か使命でもあるのか?」


ここが一番気になるところだ。

勇者として召喚されて--まあ、勇者じゃなかったけど、ファンタジーだと魔王を倒すとか、悪の帝国と戦えだとかがよくあるパターンだよね?

あっ、ここも帝国だけど。


「使命ですか? 皇帝陛下のご命令ではなく?」


「我が言っているのは、勇者としての宿命だとか、運命的な何かだな。そうだな、その称号を持っている者は何か強大な敵に挑まなければならぬとか、世界を救わなければならぬ、などかな」


「はぁ、聞いたことないですね。ご領主様や団長さんたちはお聞きになったことはありますか?」


「むう? 勇者の使命か・・・」


眉間みけんしわを寄せ、険しい顔をするルドルフさん。

流石に領主なんかやってると何か知っているのかな?


「まったく知らんな。がはははははっ!」


やっぱりただの脳筋でした。


「ごめんなさいねぇ、マグナちゃん。アタシもそんな話は知らないわぁ」


って、意味もなくすり寄ってくんな!

意味があっても遠慮するけど!


「すまんな、私も聞き覚えがない。物語りに登場する勇者と言えば、確かに邪悪な竜退治や国を救ったりもするが、話の流れでだからな。勇者だから戦うことを宿命付けられたという感じではないかな」


あっ、白百合の団長さんはまともに答えてくれた。

けど、副団長さんが寄り添って腕を絡めているのは何でですかね?

その腕で潰れた双峰おっぱいが羨まし過ぎます!


「あっ、でもですね! 【勇者】のスキルって凄いんですよ! なんと、戦闘時に色んな能力が何倍にもなるんです!」


なっ、やっぱり勇者はチートですか!?

そのスキルが俺にあれば!


きっと今頃は魔石拾いじゃなくて無双系ハーレム主人公も夢じゃなかったかも!


いや、そうだったハズだ!


もう何度目か分かんないけど、俺を召喚したやつ出てこいや!


くぅ


・・・・・・


「ぐばああああぁぁぁあ!」


あっ、第三十階層の階層主が倒された。


あれっ?


何のイベントも無しに、迷宮踏破クリアしちゃいましたか?


えっ?


勇者の話するまで十話もかかった!

筆者が忘れていた訳ではないですよ?

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