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厨二系飼育係の成り上がり -異世界で厨二病が最強だった件-  作者: どらぬこ
第一部 大騒動な大氾濫編 第五章 樹海大氾濫
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第50話 懐かしの?大樹海に来ました。

『キュイー!』


ピーちゃんの波動砲レーザーが唸る。


『ガガゥ!』


ハム太が疾風迅雷インヴィンシブルで駆ける。


『ピュピュイー!』


モコちーの火炎息ブレスが凪ぐ。


「「「「「・・・・・・」」」」」


唖然呆然あぜんぼうぜん


従騎士のクラウディアさんとその他の騎士さんたちが、信じられないものを見たように目を見開き口をぱかぁと開けて佇む。


「カルマ殿は知ってはいましたが、ガリア殿とモコちー殿も、何と言うか・・・すごいですわね。あんなにふわふわのもこもこで可愛いのに・・・」


はい!

無双な動物が増えてます!


イヴの治療で後衛のつもりでしたが、蓋を開けてみればピーちゃん、ハム太と変わらず前衛で無双してます!


「マグナ殿たちに着いて来てもらって良かった。まあ、そもそも私たちだけではここまで奥には来れなかったとは思いますけど・・・」


そうですよねー。

死屍累々(ししるいるい)ですもんねー。


あははははっ!


もう笑うしかないですよねー。


分かります!



守備隊の詰め所に初出勤?した俺たちは、クラウディアさんの所属する小隊に同行して樹海線リネアを超え、大樹海ペルグランデ・シルウァの少し奥まで来ています。


因みに、この帝国では小隊は五人が基本らしいです。


元々クラウディアさんの所属していた小隊がくだんの出来事で壊滅してしまったため、同じ中隊で欠員があったこの部隊に配属されたそうです。


小隊にしては五人って少なくね?


とか思ったので道すがらクラウディアさんに聞いてみたら、あくまでも守備隊としての編成で、みなさん騎士だから戦時にはそれぞれが分隊長とか小隊長として自領から兵を連れて来るらしいです。


守備隊の騎士の面々は下級貴族家の次男三男次女三女も結構いる。

あと、平民の【騎士】スキル持ち。

因みに、このスキルはネトゲの盾系戦闘職というより、指揮官職な感じです。


騎士さんたちの配下の兵数は一定じゃないから結構曖昧みたいだけど。

大体は農民兵だけど、たまに領軍貴族の次男三男なんかが職業軍人として混ざってたりもするらしい。

何か手柄を立てれば別だけど、【騎士】のスキルがないとただの軍属になるそうだ。


ただ、現代あっちの軍隊みたいな数万とか数十万って規模はあり得ない感じで、帝国と呼称してるここの大国でも最大で数千人規模の戦争しかしておらず、歴史上でも万単位はまれとのことだ。


大樹海に面して常に魔物の脅威にさらされているここネデル辺境伯領でも、頑張って数百らしい。


ちょっと待て。

魔物の大氾濫モンスター・パレードって数百、数千から数万とか言ってなかった?


それじゃあ、ムリゲーもいいとこだよな?


と、これも聞いてみたら、大氾濫で攻めてくる魔物は基本的に下位の雑魚ざこで知能が低いから、外壁がある街なら壁に阻まれている内に魔法や弓、いしゆみといった遠距離攻撃ロングレンジ殲滅せんめつさせるらしい。


中位以上の魔物や魔獣にはかなり手こずるけど、数が少ないのでなんとかなるそうだ。

それでも、もし万単位で来たら絶望的な戦いになるので、帝国軍総出での討伐になるだろうと言われた。


異世界って大変ですね!


まあ、若干他人事(ひとごと)じゃなくなってますが。

巻き込まれたくはなかったけど、街が無くなっても正直困る。


この世界の軍事蘊蓄(うんちく)は今はいいとして、当初の予定では樹海線を少し行ったところくらいまでの哨戒しょうかいと出現する魔物の傾向を調査するだけだったんだけど、ピーちゃんたちの実力を見た小隊長さんが色気を出して先に進むことになった。


で、調子に乗ったが最後。

案の定、魔物の大群に囲まれました。


テンプレですね。


真っ青になった小隊長さんの顔が百面相ひゃくめんそうしててちょっと面白かったです。


で、今がこれをピーちゃんたちが殲滅むそうしてる最中、と。


小隊のみなさんも俺の従魔たちがここまで非常識な戦力とは思ってなかったらしく、クラウディアさんを筆頭に唖然としちゃってます。


ここが冒頭の状況ね。


あっ、そんなこんなと考えてたら、戦闘終了した。


またやることなかったよ。

今更だね!


「た、助かった。マグナ殿と、従魔殿たち」


小隊長さんが話掛けて来た。


「この程度では我が出るまでもない。気にするな」


ただ出番がなかっただけですけど!

ものは言い様だね!


「それでもだ。助かった。ありがとう」


「うむ」


調子に乗っちゃってこの状況を作った張本人さん(げんいん)だけど、素直に感謝されると嬉しいよね。


「では、魔石などを回収して今日は戻りましょう。いいな、クラウディア」


「はっ!」


胸に手を当てて敬礼するクラウディアさん。

凛々しいエルフの騎士さんだね!



「ふーん、そんなことがあったんだ。大変だったね、クラウ」


守備隊の詰め所に戻ると、そんな軽い調子でイケメンエルフが現れた。


守備隊のみなさんは基本友好的なんだけど、こいつだけはなんか含んでる感じがして不快だ。


出来れば出て来ないで欲しい。

ここの責任者だからそんな訳にもいかないけど。


「ええ。それにしても、少し奥まで行ったとはいえ、あの場所であの数の魔物に囲まれるというのは異常ですわ。ブラウエル殿、やはり父上--領都に援軍要請を出すべきではないのですか?」


「まあ、そこの小動物たちでなんとかなったくらいなんだろう? ベイレフェルト卿においで頂くほどのことはないさ」


「それはカルマ殿たちがお強いだけで、危機が小さい訳ではありませんわ!」


「はいはい。クラウは可愛いものが好きだからね。贔屓ひいき目になっちゃうのは仕方ないけど、報告は正確にしてくれよ。まあ、これからジラルディエール卿に定期報告に行くから話してはおくよ」


「か、可愛いもの好きは関係ありませんのですわ・・・」


顔を赤らめてぶつぶつと反論するクラウディアさん。

ちょっと可愛いです。


こいつ、領主のところに行くのか。

ルドルフのおっさんが真面目に考えてくれるといいんだけどな。


クラウディアさんのためにもさ。


イケメンエルフ再登場。

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