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厨二系飼育係の成り上がり -異世界で厨二病が最強だった件-  作者: どらぬこ
第一部 大騒動な大氾濫編 第二章 迷宮探索者
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第15話 はじめての探索者たち。

がぼぅ!


勢いよく飛んで行く炎の塊が、ヒュージ・スライムと呼ばれた魔物に炸裂する!


おおぅ!

ファイヤーボールっぽい!


魔法だ!

これぞ異世界だ!


彼女たちが切羽詰まった状況も忘れて、俺はちょっと感動してる。

ピーちゃんの【波動砲(仮)】はSFちっくなので、ファンタジーの魔法って感じはしないからなぁ。


当のピーちゃんは、射線に彼女らがいるので様子見しているみたいだ。


炎は数メートルはあるでかスライムの一部を吹き飛ばしたが、うにょうにょぷるぷると震えた後にすぐに再生してしまう。


再生はやっ!


「三人とも伏せろ! カルマ!」


「はっ?」

「えっ?」

「ん?」


示し合わせたようにこちらを振り向く三人娘。


『キュ!』


ピーちゃんは元気に答えて、口を空ける。


煌めく光が集まる。


「「「ど、ドラゴン!?」」」


三人が声を合わせ驚くが、すぐに俺の言葉に従って床に伏せる。


流石はベテラン探索者だ。

知らんけど。


『キュイー!』


ピーちゃんの声と同時に、集束した光がでかスライムを貫く。


第一階層にいた普通のスライムもそうだったけど、半透明の体の中にある核みたいなものを壊すと死ぬようだ。


でかスライムは核を失って形を保てなくなったのか、べちゃ、っと潰れた後に霧散して消える。


「良くやった。カルマよ」


『キュ!』


定位置となった俺の右肩に乗っているピーちゃんの頭を撫でると、気持ち良さそうにごろごろしてる。


しつこいようだが、やっぱり猫っぽい。

毛がもふもふだし、もうぬこドラって呼ぶか?


しかし、やっとまともな指示が出来たような気がする。

タイミングだけだけど。

気分は鷹狩りだろうか。

いや、厨二的には玉入りモンスターか?


俺はとりあえず、でかスライムが残した青みがかった大きめの魔石を拾う。

指示は出来ても、ポーター役は継続です。


一息付いてから改めて三人組の女性探索者を見ると、地面に座り込んでいる。

一度伏せたからだろう。

三人とも満身創痍まんしんそういといった感じだ。


外見は系統こそ違えみんな可愛らしいが、表情は唖然としていてちょっと間抜けだ。


美女美少女がそんな顔しちゃいけないよ?

その気持ちは解るけどね。



「大丈夫か?」


落ち着いた頃を見計らって三人に声を掛ける。


「あ、ありがとう。助かった」


「助かりました。ありがとうございます」


「ん、助かった」


剣士風の赤髪の女性がお礼を言うと、後の二人も頭を下げる。


「構わぬ。我が友、カルマの労だ」


「ああ、その、インファント・ドラゴンはカルマと言うのか。カルマ、ありがとう」


『キュイ!』


赤髪の剣士がピーちゃんに軽く頭を下げると、ピーちゃんは鼻を高く・・・している感じだ。


「私、竜種なんて初めて見ました」

「むっ、可愛いの」


銀髪で胸当ての女性と、黒ローブの少女が続いて言う。


「我はアルス・マグナ。お前たちは三人組の探索者なのか? 逃げ遅れた者は?」


「ああ、失礼した。逃げ遅れた者はいない。私たちは三人組の探索者だ。私は剣士のユスティナ。人族だ。このパーティーのリーダーをやっている」


「私は森人族アールヴの狩人、エマニュエルです」


「ん、フィロメナ。小人族ドヴェルグの魔法士」


すばらしい!

なんてバランスの取れたパーティーだ!


人にエルフ、ドワーフだなんてファンタジー要素てんこ盛りで素敵過ぎる!


しかも、ちょっと蓮っ葉な活発系と、すらっとした美女系と、ちょっと無口なロリっ娘と、揃って美女美少女!


もしかして探索者のアイドルグループってやつですか?

これはラッキーな出逢いだね!


フラグ立っちゃう?

期待してもいいのかな!?


助けたのが切っ掛けでいつしか一緒に探索するようになって、皆で愛してる(ハート)のハーレムパーティー万歳ってか?


えっ、職業のバランス?

まあ、そっちもあるかな?

どうでもいいよ!


「マグナさんは魔獣使い(テイマー)でしょうか? 竜種を従魔にしてるなんて初めて見ましたけど」


と、エルフのエマニュエルさん。


なんとなく名前がエロい気がする。

なんでかよく分からんが。


反応がどことなくクラウディアさんと似てるな。

でも、ある一部の主張はまったく違う。


えっ、どこって?


みなまで言わせるな。

男の夢と希望が詰まった素敵部分だ。


ハラショー!


いや、彼女の一番特徴的なとこは肌の浅黒さなんだけどね?

多分、ダークエルフ?


思春期の男子高校生としてはやっぱりね?

胸当てしててもはみ出して、しかもゆさゆさと主張してるとね?


仕方ないよね!


ははっ。


「ドラゴンの従魔。物語りでしか、知らない」


黒ローブのフィロメナさんがキラキラした目で俺を見つめる。

ちょっとテレるよ。


ドワーフだから子どもみたいな外見なのか。

俺が大きなお友達(ロリスキー)だったら、泣いて喜ぶところだろう。


そーいや、ネトゲフレンズにはそっち系の性癖(ロリコン)が結構いたなぁ。

あんまりプライベートに踏み込んだりしなかったけど、あいつらは一体何歳だったんだろうな?


いや、ドワーフの年齢ってどうなってるんだろう。

もしかして、合法ロリ?

まさか、ロリババア?

異世界にも未成年の法とかあんのかな?


女性に歳は聞きづらかったのでエルフのクラウディアさんにも聞いてないけど、やっぱり長命なんだろうか?


彼女もエマニュエルさんも、十代後半くらいに見えるけど。


上位の魔獣使い(ハイエンド)、なのか? その割には装備が初心者にしか見えないが」


と、困惑顔の赤髪剣士ユスティナさん。


彼女はエマニュエルさんとは違った感じでスタイル抜群だ。

女性のボディービルダーのような筋肉質マッチョとまではいかないが、引き締まった体つきをしてる。

ビキニアーマーとか似合いそう。(失礼)


はっ!

いろんな意味で大中小と、エロゲのヒロインっぽい!

攻略ルートは三つ、いやクラウディアさん入れて4つですね?


くうっ、攻略サイトはどこだ!

フラグ!

フラグ管理はどうなってるんだ!?

死に戻りでもいいからセーブポイントはないのか!


だから落ち着け、俺。


ひっひっふー

ひっひっふー


いや、だから違う。

自重だ自重。


「上位の魔導師だとしても、この迷宮にいるのも珍しいですね。実力者の多くは樹海迷宮の都市にいますから」


「ん、滅多にいない」


ユスティナさんの言葉に二人も頷く。


「うむ。一応は魔導師なのだがな。とある事情で魔法を使えなくなって難儀しているのだ。召喚術でカルマを呼べたので、なんとかはなってはいるのだがな」


「呪い?」


「いや、経緯は説明しづらいのだが、初心者に戻ってしまったような状態だ。魔物使いの感覚はなかったので、よく理解はしていない」


即興で適当な話を作る。

すらすらと出てくるのは、【詐術】スキルのお陰かな。


「興味深い」


年齢不詳のフィロメナさんは魔法士らしく?好奇心旺盛みたいだ。


「ああ、それと我は探索者になったばかりだ。それもあってよく知らんのだが、女性だけの探索者パーティーというのはよくあるものなのか?」


「そうねぇ。それなりにはいるの、かな?」


「女性の探索者そのものが、そんなに多くはない。そうだな、全体で見れば三割を切るのではないだろうか」


「ん、少ない」


「冒険者や探索者になるのは貧しい農村の子どもや両親を亡くした孤児が多いですけど、同じような境遇でも男性に比べて、その、女性には他に稼ぎやすい仕事がありますから・・・」


稼ぎやすい仕事?

なんだろう?


メイド?

いやいや、アキバじゃないんだから。


「稼ぎやすい仕事とは何だ?」


「えっと、その、ねぇ?」


顔を赤らめるエマニュエルさん。


美人が恥じらうのっていいな。

心のフォルダに永久保存しておこう。


あれ?

女性の仕事で言うのを恥じらう?

もしかして--


「エマ、ぼかす必要、ない。立派な仕事。娼婦しょうふ


あー、やっぱりか。


「これは失礼した。謝罪しよう」


「いえ」


エマニュエルさんは俯いてしまう。

その横で、ユスティナさんも困り顔だ。


二人とも、そっちの話題はダメらしい。

俺も男同士ならともかく、妙齢みょうれいの女性とは正直話しづらい話だな。


さて、話題を変えようか。


なんか、ノリだけで執筆してる気がする(汗)

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