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厨二系飼育係の成り上がり -異世界で厨二病が最強だった件-  作者: どらぬこ
第二部 大迷惑な大迷宮編(前)第三章 大迷惑英雄
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第95話 異世界はご長寿だらけ?

「んまい!」


テーブルにところ狭しと並べられた皿に盛られた魔豚まとんの焼き肉に舌鼓したつづみを打つ。


目の付けどころが違うおっさんの言う通り、宿屋のおかみさんの料理は旨かった。


豚なのか羊なのかよく分からないけど、味は羊っぽい。

玉ねぎみたいな野菜と一緒に絡めて焼いた甘辛のタレがめっさんまいです。


レタスみたいな葉野菜に包んで食べるのですが、白いご飯が食べたくなりました。

異世界に転移した主人公が必死に米を探したり、耕作始めたりする気持ちが今は解ります。


決して、「米がなければ、パンを食べればいいじゃない!」ということではないのですね。


あっ、でも、安心してください。

このファンタジー世界にはお米はちゃんとあるようです。

麦食中心のこの辺りでは中々手に入らないようですが、南方では割りと一般的ポピュラーな食べ物らしいです。


大樹海って一面水だし木の根が網目状になってるから、稲作できないかなぁ、とかちょっと思ったのですが、水が塩分含んでるので無理ですね。

農業王にはなれそうにありません。



「そういえば、グウィネス嬢」


「は、はい!」


ちょっとは馴れて来たみたいですが、まだ怖がってます。


「まだ人種ひとしゅの男には慣れぬか?」


「はい、ご、ごめんなさい、です。小さい頃からお父さんに、人種の男性は怖いものだと、教えられてきましたから・・・」


そのお父さん、暴力的な娘さんが北海道のファミレスで働いてたりしませんか?

あっ、娘はここにいたか。


「お父上は探索者になると言ってこちらに来たと言っていたな。何か当てはあるのか?」


「ふぇ、ないですぅ。迷宮都市ここに来ればすぐに分かるかなぁと。街っていうのが、こんなに大勢の人がいるなんて、ぜんぜん思いませんでしたぁ」


ああ、聖域サンクトゥスとか言うとこから来たんでしたっけ?


「まあ、当然じゃろう。精霊種の寿命は無限と変わらぬほど長いが、個体数がかなり少ないからのぅ。つまりは、ど田舎からのおのぼりさんと言うやつなのじゃ」


「うぅ、その通りなのですぅ」


「そういえば、リンや聖獣たちの寿命とはどれくらいなのだ? アールヴやドヴェルグも人種に比べるとかなり長いようだが?」


「マグナさんって、すごい大魔導師なのに常識的な事は結構知らないですよね?」


くっ


普段はとぼけた娘さんの癖に、そんなとこは気が付くんですか。


「我は遠方の出自故な。この辺りの種族や部族についてはよく知らぬのだ」


「そうなんですかぁ。どんな種族がいるところなんでしょう?」


人種しかいないとこです!

とは言えないですから、エルメさんの疑問はスルーします。


「して、話を戻すがどれくらい生きるものなのだ?」


「知らぬのじゃ」


えっ?


「クロ?」


「さあ? 私たち竜種ドラクルですら千年単位ですから、聖獣様方は万年単位なんじゃないですか?」


スケールでかっ!


「ん? ではカルマたちはいつ大人になるのだ?」


「むう、わらわが成人するのに千年掛かったからのぅ。似たようなものではないのか?」


えっ、この幼女のじゃロリって成人してんの?


というか、千年眠ってたの割引いても千桁才なの!?

クロも百桁才だけど、群を抜いた老幼女ロリババァじゃんか!


「ぬぅ、何か良からぬ思念を感じるのじゃ!」


「むっ、私もです」


うおっ!

思念とか読めんの!?


「こほん。エルメ殿、女性に歳のことを聞くのは礼儀に反するとは思うのだが、獣人種ベスティアや他の亜人種ホスティスの一般的な寿命はどうなのだ?」


「んー、獣人種は色々なのでひとまとめには言えないですが、大体は人族と変わんないですねー。狐人族ウルベスの私も十四で成人してますが、まだ十六才ですし」


あっ、同じくらいだったとは思ってたけど、ひとつ上か。


森人族アールヴの寿命は三百年くらいですけど、五百年くらい生きてる方もいらっしゃるようですよー。私はそんな高齢の方にはお会いしたことはないですけど。小人族ドヴェルグは百五十年から二百年くらいですねー」


異世界の皆さんはご長寿なんですね?


「森人族は成人までは成長が早くて、老化が遅かったりはするのか?」


「なんじゃそれは? そんな都合のいい歳の取り方などする訳がなかろう! 主殿は面白いことを言うのじゃな! ぬはははは!」


いや、創作世界ファンタジーの設定ではたまにありましたけどね?


十代にしか見えないけど、やっぱりクラウディアさんとかも百才超したりしてんだろうか?

人族ヒュームは六十年くらいって前に誰かに聞いたから、そこまではいってないのかな?


「まあ、人族からしたら、私たち竜種や森人族などは外見的に変わらなく見えてもおかしくないですから、そんな誤解が生まれても仕方ないでしょう。私も人型がこの年頃になって数百年は経ってますが、まだ人族なら十代後半でしょう」


つまり、懸案けんあん事項だったピーちゃんたちの成長問題は、俺が生きてる内はないってことですね?


ほっ


「しかし、主殿の寿命はどうなっておるのじゃろうな?」


えっ、なんでここで俺?


「我は人族であるから、大して変わらぬと思うのだが?」


現代人の寿命で考えたら七十から、長生きして百才くらいかな?


でも、それは現代医学とか色々あってだから、こっちの世界に居続けたらあんまし変わらないんじゃ?


ん?

とすると、俺の寿命は今まで考えてたより短い!?


もしかして十年から二十年減っててもおかしくない!?


リアリィ!?


比較する人がいないので書いておくと、こっちの異世界は医療は未熟ですが魔法や回復の魔道具が発達してるので、寿命自体はあんまり変わりません。

但し、魔物に殺されたり戦争とかで死んだりが多いので、平均寿命が六十才くらいになってます。

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