第86話 大樹海を移動中です。
閑話や地図なんかも込みですが、ついに100部いきました!
読んでくれている皆様、そして評価やコメント等をして下さった方、ありがとうございます!
「く、く、クールマさん♪」
「クールマさんはすごいっ♪」
『ミュー♪』
「く、く、クールマさん♪」
「クールマさんは可愛いっ♪」
『ミュウ♪』
「どんな悪路もへっーちゃら♪」
「大樹海だってなんのその♪」
『ミュ!』
・
「く、く、クールマさん♪」
「クールマさんは強い♪」
『ミュー♪』
「く、く、クールマさん♪」
「クールマさんは無敵♪」
『ミュミュウ♪』
「魔物なんかへっーちゃら♪」
「魔獣だってなんのその♪」
『ミミュー!』
「・・・・・・」
何か、エルメさんが砲塔に股がってたまっちの上で歌ってます。
たまっちまで合いの手入れてますよ?
「平和じゃのう。ずずずぅ」
リンは砲手席で老幼女の如くお茶を啜ってます。
お茶と言っても緑茶とかじゃないよ?
こっちの世界のね。
因みに、現在俺たちは樹海島の砦町オストエントから北上して、大樹海を移動中です。
ちょこちょこと魔物や魔獣が襲って来てるから、幼女の言う平和とは程遠いですね。
「マイマスターの故郷には不思議な生き物がいらっしゃるんですね。こんなふかふかの椅子は初めて座りました」
クロは操縦席で、座席の座り心地に驚いている様子です。
まあ、生き物って意味ではたまっちみたいのはあっちの世界にもいませんけどね?
「うむ。たまっちを召喚して正解だったな。あの地獄が嘘のような快適さだ」
車長席に座っている俺は、馬車とは比べ物にならない快適な旅に満足したりです。
陸自新型の10式戦車だけあって、なんかディスプレイとかあって色々な機能あるし。
でも、電気も点くって体内発電でもしてんの?
謎過ぎるよ、たまっち。
まあ、たまっちに言えばやってくれるので操縦する必要も大砲を撃つ必要もないので、ぶっちゃけ計器類は飾りと化してます。
ついでに、上に乗ってるエルメさんが魔物や魔獣が近づくとたまっちに指示して仕留めるので、名目上は車長の俺もクロとリンもただ座ってるだけです。
気分は秘境を行くラリー仕様のタクシー?
なんじゃそりゃ。
念のために【地図】と【索敵】のスキル使って周囲を監視してるんだけど、エルメさんは一定距離に近づくと後ろの方でも察知して攻撃命令出すから、あんまし意味ないです。
索敵みたいなスキル持ってんのかな?
まさか勘とかじゃないよね?
ああ、因みにモコちーが中には入れないので、ピーちゃんたちはエルメさんと一緒に砲塔に乗ってます。
最初はエルメさんとたまっちと一緒になって騒いでたけど、飽きたのか今はお眠です。
お願いだから成長し過ぎないでね?
クロやリンみたいに変身技を覚えるまではマジでやめてね?
「しゅほう、はっしゃよーい!」
おっ、エルメさんがまた魔物か魔獣を見つけたかな。
あれ?
索敵には何も映ってない?
「はっしゃー!」
ドーーーン!
がががががぁん!!
何を撃ったんだ?
「エルメ殿、何を撃ったのだ!? こちらでは魔物や魔獣は感知していないのだが!」
「あっ、はい! 倒木があったのでクールマさんに排除してもらいましたー!」
「そうか! ならばいい!」
ふうっ
自然破壊とかじゃなくて良かった良かった。
まあ、こっちの世界には環境保護団体とかはなさそうだけど、代わりにエルフさんたちは木や森の伐採には結構うるさいらしい。
「あー、でも近くの木から衝撃で何か落ちて来ましたねー。あれって・・・人?」
おいこらっ!
「たま--クールマ! そこまで急行! 踏み潰すなよ!」
『ミュー!』
人だったら死んでませんように!
出来れば人っぽい、猿とかの魔獣でお願いします!
†
「透き通った、人、ですかね?」
落ちてきた人?を見て不思議そうなエルメさん。
「うむ。何か分からんが、我にも透き通った人に見えるな」
ファンタジーでちょこちょこ見かける人型スライムみたいな感じ?
ちょっと身体に緑がかってる。
薄いけど胸に膨らみがあるから、女の子みたいに見える。
人間だったら12、3才くらいかな?
素っ裸だけど、流石に慌てたり欲情したりはしないな。
そういえば、エロゲでも魔物っ娘の属性はなかったっけ。
まあ、少年誌のお色気シーンみたいに大事なとこがないっぽいけど。
「ほほぅ、これは珍しいのじゃ」
「はい、私も会ったのは二百年ぶりほどでしょうか」
「クロ、リン、知ってるのか? これは何者なのだ? 人種なのか? それとも魔物なのか?」
「精霊種じゃな」
「はい。風精族でしょうか?」
「ふむ。多分、そうじゃろうな。この辺りには集落はない筈なのじゃ。これはまだ幼体のようであるしの」
「そうですね。聖樹のある地域ならばともかく、この辺りは人種が多いですから、成体でも滅多に姿を現すことはないですね」
えっと、久々に俺空気ですか?
ちょっと寂しいですよ?
こうゆう時こそ【孤独耐性】スキルの出番かな?
いや、頑張って美少女と美幼女の会話に加われ、マグナ!
「その精霊種とやらについて、説明して欲しいのだが・・・」
「失礼しました! マイマスター!」
「これはすまぬな。精霊種のことを主殿は知らんのか」
すいませんね!
ちゃきちゃきの異世界生まれなもので!
創作物のファンタジー知識はあっても、微妙に違うことが多いからなぁ。
「精霊種というのは太古に魔素と同化した古人種の末と呼ばれておる者たちじゃ。かなり稀少じゃから、人種などは相見えることもそうそうないのじゃ」
「妖精種ならば、数は少ないですが人種とも共存しているのでそこまで珍しくもないのですが」
また新しいの出てきた。
「妖精種とは?」
「妖精種は、そうですね。小猫族や小犬族が有名でしょうか?」
おおぅ、またまた新種族か!
久々に心のメモ帳さんの出番ですよ!
あっ、そういえば【記録】のスキルもあの時に作っておいたんだった。
せっかくなので活用活用、と。
「猫人族や犬人族は見たことはあるのだが、その小猫族や小犬族というのはそれらとは違った者たちなのか?」
「猫人族や犬人族は、人族と見た目は大して変わらんじゃろ?」
「うむ。耳や尻尾があるくらいか? あとは身体能力に優れてもいるか」
「そうじゃ。小猫族や小犬族はな、簡単に言ってしまえば二足歩行の犬猫じゃな。もちろん人語も解すのじゃ」
なぬ!?
何といったかリンさんや!
立って喋る犬猫だとぅ!
そ、それこそはすべてのモフラーの夢!
第一級モフリストとして、それは捨てはおけぬぞ!
もっと情報プリーズ!!
マグナのテンションがおかしい。
あっ、これも今更か(笑)




