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噺の扉(短編集)

僕の知らない僕の裏側

作者:

自分の知らない自分を感じた時・・・あなたは、何を思うのでしょう?

前から気付いていたんだ。

それでも、見て見ない振りをしてきた。


なんで、見て見ない振りをしてきたのか。

そんなの簡単だ。


”君に嫌われたくない”


君に嫌われる僕が、怖かったんだ・・・。


いつでも、君にとっての一番になりたくて。

僕の一番は、いつでも君なのに…


君にとっての僕は、何なの?

ただの知り合い?それとも、友達?またまた、それとも…?


そうやって、君に聞きたいけど…

勇気が足りない弱虫な僕は、今日も聞けないまま。


でも、もし君に聞いたら…君はどんな顔をして、どんな声で答えるのかな。


きっと、君は頬を掻きながら「うーーーーん・・・」と唸るのだろう。


ごめんよ、そんな困った顔をしないでおくれ。

僕が好きなのは、君の笑顔なんだ!

だから、笑って欲しい。


そう思っていた筈なのに…

君が他の人間と笑っている姿を見たら、何故だかすごく悲しくなって。

君の笑顔が好きな筈なのに。


僕の胸に、モヤモヤと広がるこの黒い気持ちは何だろう。


”その笑顔を壊したい”


なんで、アイツと話しているの?

なんで、そんなに楽しそうなの?

なんで、そんなに笑顔なの?

僕より、アイツの事が好きなの?


なんで、なんで、なんで、なんで・・・・なんで・・・


頭に鈍い痛みが奔り、呼吸も浅くなる。

心臓はズキズキと大きく脈打ち、胸が痛い。



こんな気持ち、知らない。

こんな気持ち、分からない。

こんな気持ち、要らない。

こんな気持ち、消えない・・・。


僕の胸に広がり、黒く埋め尽くす。

真っ黒な世界、それが僕の知らない僕の裏側。

この黒い気持ちは怖くも感じますが、その反面とても愛おしく感じます。

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