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太陽系興亡史  作者: 双頭龍
第1章 始まりは何時も唐突に (旧第名 転位)
7/63

第一章 転移 イシュナSide

タイトルのミスを訂正しました。

御指摘有難うございます。2/25

 イシュナSideーーーー

 私はイシュナ。歳は9才、ってなに言わすのよ。

 マリ上流に基盤を持つハナ族の長の一人 イラ・カブカブの第3婦人の長女。


 父が、同じハナ族の有力な長 都市国家マリを統治しているヤギド・リムに敗れ、一族で、バビロニアに今まさに逃れようとしている。


 私たちに対してヤギドは厳しく追撃してくる。

 発端は、あの卑怯者の気持ち悪い豚のヤギドが、私を第8夫人にして末永く和平を結ぼうと宣言したことにあった。

 私はまだ当時8才で、代わりに第一婦人の3女を嫁がせる、と父は主張していた。

 だが一年にもわたる交渉の最中、卑怯にもヤギドは我が町を襲った。

 その攻撃は、このような事態を警戒していたはずなのに、完全な奇襲になってしまった。

 私達親子は命辛々、町を脱出したのだった。

 町から逃げ出した後に、お兄様達や重臣、お父様は議論を重ねバビロニアに亡命することになった。


 こんな時にも議論してるから、奇襲なんか受けるのよって 

第1夫人の次男シャムシ兄様にいったら、兄様は苦い顔して笑ってくれた。

 私達の勢力はお父様を中心としているけどそれほどまとまりがよくないらしい。


 ユーフラテス川沿いの街道近くを、ヤギドの軍勢や、息のかかった部族、ヤギドに味方する都市国家に見つからないように逃避行を続けていた。

 しかし弱り目に祟り目、今度は、ヤギドに味方している部族の襲撃を受けた。


 それでみんな、散り散りになっちゃったってわけ。


 そんなこんなで、私は草原地帯を一人、馬に乗りながらこうしてとぼとぼと歩いてるわけなんだけど、

 ここどこ?

 多分南に行けば、バビロニアにつくと思うんだけど。


 まあ、兄様達も探してくれてるよね。

 南に向かいながら、気楽に一人旅を楽しもう。

 それより私、昨日の夕方に襲撃を受けた所為でお腹ペコペコなんだけどなー。

 何処かに村かなんか無いかな?

 川沿いに戻ろうかな?

 でも危ないからやっぱり無理かな?


 と、トボトボと馬を走らせていると、前から狼2匹が此方に向かって、やって来た


 「私はご飯になりたいんじゃなくて、ご飯が食べたいのよ」

 といっても狼には通じるはずもないよね、

 また、こんな時に神頼みするほど信心深くもないけどね。


 で、私、最初はどうでもいいことを考えれるほど余裕があったんだけど、やっぱり怖かったのか、狼が遠吠えすると、全力で逃げ出しちゃった。

 やっぱりというか私も女の子、狼が近付いてくるにつれ悲鳴を上げてしまった。

 いやー、あの狼、怖いのなんのって口、ハーハー言わせながら追いかけてくるんだよ!?


 でも、逃走劇はそんなにも長く続かなかった。

 馬はここにくるまでに酷使されていて、すでに息も絶え絶え

狼のスピードは結構速く、普段の状態ならなんとか逃げれたかも知れないが、ついに追い付かれてしまった。


 「キャー」

 急に馬が暴れだし、私は馬から放り出されてしまった。

 馬の方を見ると狼が馬の腰の辺りに噛みついていた。

 この間に逃げようと思い一目散に走り出そうとしたら、落ちた時に怪我でもしたのか、足がいたくて走れなかった。

 それでも、できる限り急ぎながら、逃げていると、馬の抵抗に怯んだ狼が、噛みついていた馬から離れてしまった。

 そして狼はもう一度追いかけようとしていたけど、諦めたようにこっちに向かってきた。

 ええ~

 その程度で諦めるのなら、最初から追いかけてこないでよ。

 

 あ、あそこに変なカッコの人がいる。まあ背に腹は代えられない、助けてもらおう。

 そう思い男性の方に向けて駆け出す。

 後ろから狼が、馬を追いかけるより与しやすいと考えたのか、追いかけてくる。


 あっ、

 ドサ

 足がをもつれさせて倒れ込んじゃった。 

 

 一匹の狼が、さっきまで自分の腰があったところを通過して、前にでる。

 ああ、噛まれる、

 顔の前で腕を交差し身構えた。

 ガシ、

 ドサ。

 あれ?私噛まれてない?

 交差していた腕を少しどけて前を見ると、狼が倒れていた。

 私に噛みつこうとした狼の頭に石が命中したみたいだった。

 え?

 あの人が投げたの?

 しかも、この距離で命中させるなんて?

 しかし、それを見ていたもう一匹の狼は、石を投げた男性に向かって、仲間の敵討ちのごとく駆け出していく。

 ああ、危ない。

 男性は、手にした棒に付いた紐に石を絡ませ、石の紐をクルクル回し始める。 

 あの棒を使って、スリングのように石を投げるのだろう

 でも石を投擲するより、狼の接近の方が早かったようだ。

 しかし男性は、慌てる素振りも見せずに回している石を、男性に噛みつこうとした狼の頭に当てた、


 ああ~スゴい、こんなことができるなんて、どこかの部族か都市国家の戦士なんだろうな~


 とか思っていると、


 男性は、周りを見渡し、今倒した狼に近付き足で頭を踏みつけ

首にタガーらしきものを刺した。


 そして、こっちにむかってやって来た。


 え?そういえばヤギド派の一員だったらどうしよう?

 もういっか、死ぬよりあのデブ親父にのられる方がましか。

 はー、 さようならお父様、お母様、兄様方

 何て考えていると近くまで男性がやって来た。


 黒髪、黒い瞳、そして白い見たこともない服装


 何かしら話そうとするけど、怖くて声がでない。


 男性はタガーを振りかぶり、前に倒れている狼の首筋にそれを突き刺した。


 グサッ、ビュシュ


 血が顔にかかって私は気を失った。





 クンクン いいにお

 パチパチと何かが焼ける音がする。

 目を開けて見ると、私は小さい天幕で寝かされていた。

 そしてあの男の人は、天幕の前にある焚き火で、何かを焼いていた。

 男の人が私に気づき、口を開いた。

 「@#$%@%%^?」

 

 「え、なんていってるの?」

 だめだこの人、蛮族かもしれない!

 ちょっと待って、落ち着くのよ私、シャムシ兄様も言ってたわ

言葉が通じないからといって、相手をそれ蛮族だ、野蛮人だ、と思うのは、自分達アラム人がメソポタミヤの地に同化するまでされてきたことを、同じようにしてるだけだって、だから私もそんな風には考えないわ、

 だってそんな風にされるといやだもん!

 

 と、一人で考えていたら、

 男の人が自分を指差しながら、

 「コウジ」と声を出した。

 そして私のことを指差してきた。

 ほらね見たものを何でも殺し、壊す野蛮人じゃなかったわ

 と思い、ちょっと安心しながら、

 「イシュナ」と笑いながら答えた。

 

 でもね、私おなかがすいてるの。

 そのお肉ちょっとくれないかな~

 何て考えていると男の人がお腹に手をあて 

 「グー?」と首をかしげながら聞いてきた。


 え、考えてることが、ばれちゃったかしら?

 私は、頬を赤らめながら頷いた。

 

 コウジは上を向き、頷いて手招きしながらテントのなかに入っていった。

 いたことの無い材質、木ににてる、の箱から何かを取りだし

作業をし始めた。

 えーお肉くれないの?

 もしかして干し肉? えー

 いま焼いてるお肉でいいんだけどなー

 すぐたべたいんだけどなー


 チラチラお肉のほうを見ていたが、そのうち美味しいにおいが鼻に入ってきた。

 そして、この世のものとは思えない食事を渡された。

 まあ、美味しそうだから食べてみよう。

 まずは一口、パク

 あー、美味しい~

 私は我を忘れて夢中でそれを食べた。

 ウグ、喉つまっちゃった、水、水

 コウジは笑いながら、ちょっと慌てたように、いま食べてる、容器と同じ空っぽの容器に水をいれて、渡してくれた。

 ゴクゴク

 はー

 死ぬかと思った。

 せっかく助かったのに、こんなところで死んだら、バカらしいもんね!

 あ、コウジに笑われた。恥ずかしい。

 すぐにご飯は、私のお腹の中に収まってしまった。

 コウジは私の食べたお皿を片付けてくれている。

 ふと視界のなかに、さっきコウジが水をいれてくれた容器が入った。

 え、なにあれ?透明のガラス?みたいなものに水がはいってる?

 コウジはそれを見て、空になったそのガラスみたいな物を渡してくれた。

 プニプニしてるわ。

 ガラスってこんなに柔らかくなるのかしら?

 それともガラスじゃないの?

 どっちにしてもガラスを壺の形にして売り出すと儲かるかも、と考えながら形状を確認する。

 

 そんなことをしているとコウジが杯を目も前に持ってきて

 「コップ」

 と声に出した、つられて私も

 「コップ」

 といってしまった。


 だってさ、迫力満点でせまってくると、ついね


 困った顔してるよ、アハハ 意地悪しないよ

 わかってるよ此の名前のこと聞きたいんだよね?

 ちょっと母性溢れるこの私を頼りなさい、弟妹何人いると思ってるの?

 杯のことをききたいのかな?

 材質のことを聞きたいのかな?

 私材質、あんまりわからないけどね~

 多分青銅だと思うから、

 「ザシハ?、ブロンネ?」

 

 あ、コウジ、また首かしげてるよ、ちょっと可愛いかも~

 

 しょうがないな~、よし皿を使って教えてあげよう。

 皿を指で弾き、周りをなぞりながら

 「ブロンネ、ディシュル」

 コウジはなにかひらめいた顔、たまに第2夫人の一番下の男の子がこんな顔するんだよね、をしながら指で皿を指し

 「サラ」といってくる。

 「ディシュル」と微笑みながら返す。

 うん、この調子でお姉さんが色々教えていってあげよう

 そしてあわよくば、何か商人に持っていけば儲けになるようなことを、教えてもらおう!

 こうしてこの日は過ぎていった。

 

 

アッカド語は、大半適当です。

実際にイラカブカブにこんな娘がいたかどうかは、知りません。ましてヤギド・リムが変人のように書いていますが、そんなことはないと思います。(笑)


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