第8話
今回中途半端に文章をぶった切ったような気がする作者です。
久しぶりに脱線をあまりせず本筋を書いたと思っていますが、いかがでしょうか? え? 脱線しかしてないだろうって、いやだなソンナコトナイデスヨ(笑)
つぎは加工手段とその実例を書いていきたいと思っております。どうぞよろしくおねがいしますです。
実はスパロボVの予約を忘れていたのですがよく考えたらVITAのメモリーカードに空がほとんど無いのですよ。なんでVITAのメモリーカードってあんなに高くて他と互換性の無いもの作るんでしょうね? まあ答えは想像が付きますけどね。
難民を受け入れにかかったコウジとシャムシであったが、2人が2人ともするべきことが多すぎて余裕があった方ではなかった。それでも受け入れ先になるラアリの町にいるコウジが受け入れを調整し始めた。とはいえ忙しいので要点だけ伝えて学生、それもどちらかというと鍛冶や設計をしていない比較的忙しくない連中を動かしてである。とはいえ彼らも何かとやる事とやりたい事があったのだが、この場合は難民に対する支援を優先させた。
人間が生活するのに必要な物は何があるだろうか? 日本語で言えば衣食住というのが基本的に誰でも思い浮かぶだろうと思う。英語で言えば食衣住の順番だが、おそらくこの順番で優先するべきだろう。もちろん場所によっては食住衣の順番にならざる得ないこともあるかもしれない。ではその一番の優先順位で、つまりこれがなければ人間は生活できないであろう、食についてから準備させている。
最初に準備すべき食であるが、一日に人間一人が必要な量とはいったいどれくらいだろうか?
基本的にWFP(World Food Programme国連世界食糧計画)などの国際機関が食料支援をする場合、家族に対して、だいたい5人分で1ヶ月分の食料をフードボックスとして渡すことが多いが、内容量を完全に公表しているのを見ることは多くない。というのも地域によって大きな差がある場合が多いからだ。しかし何が入っているかは知ることができる。シリアでのミッションにおいてISから逃れてきた難民はひよこ豆、レンズ豆、白豆、塩と砂糖、米、挽き割り小麦、植物油とそれなりの種類を配布されている。
この支援は場所によっては現物支給ではなく現金支給の場合もありうる。というの単に貧困によって食料が購入できないだけで、市場には食料が不足していないという状況もあるからだ。
もしこの条件下で食料を直接配布しようものなら、地元経済に対する打撃だけでなく、最終的には地元の貧困化を促進してしまいかねない。これでは支援しに行ったのか判らない状況になってしまう。
とはいえ、こういう格言もある。老子曰く、授人以魚 不如授人以漁(人に授けるに魚を以ってするは、人に授けるに漁を以ってするに如かず)、おもいっきり意訳が有名になっているが、人に魚を与えれば1日で食べてしまうが、人に釣りを教えれば一生食べていける、だろうか。
もちろんこの格言は問題解決の重要性についても言っているのであって、別に飢餓に対して説いているわけではない。まあ、実はここだけの話『老子』には乗っていないらしい(笑)
さらにこう言われることもあるのだろうか? (どこかで読んだ、あるいは聞いたと思うが、どこか忘れた)餓えた者には魚でなく、漁を、渇いた者には水でなく、井戸の掘り方を、と。まあ難民に対してこれを言っても仕方ないのも事実だが。
もちろんラアリの現状において、種類をこんなにも充実させることは物理的に不可能で、少なくとも小麦と塩、豆、野菜ぐらいになってしまうと思う。それでも一人最低500gを確保するべく行動している。これは最低であって、もしこの間に過酷な労働をしたならこの量はもっと多くなるが、その分労働の対価として賃金を払うことも出来るのでなんとかなると思う。これら食料は主に購入という形で都合しているが、やはり金銭的には非常に厳しい。水は井戸があるし、近くに川があることからも都合しようがあるのだが、食料はかってに湧き出てくることは絶対にない。
難民の発生とそのための食料の購入によって、食料価格が上昇し始めているもの悩みの種である。まあ、これはウルクからの難民がラアリに定着した時期にも一時的に起こったことがあったので、それほどまだ深刻ではない。
それどころか今回の出兵に対しての食料購入を側面から誤魔化す意味合いすらある。食料価格の急速な高騰に対して原因が判らなければ他国からは確実に怪しまれる。穀物価格が判るのかという疑問があると思うが、商人はもちろん自分の商品が何処で売却すれば最大の利益になるかを虎視眈々と計っている。と、なるとこの情報は即座に他の都市国家にも知れ渡ることになる。この情報の流れを断ち切る方法がない訳ではないのだが、もし実行したとすれば、逆に我々側が情報を知ることが困難になる。それはバビロンを基盤にする商人の利益を奪い、さらにはそこから収められる税を減少させてしまう。
もちろん常日頃から兵員用の食料は備蓄に勤めているものではあるが、それは防衛用が基本であって、侵攻用には量が足りないことが多い。まあ無駄な備蓄をして腐らせても、と言ったところである。
次に衣と言いたいのだが、食料は食べるためには調理しなければならない、当然調理には基本的に火を使う必要がある。火を使用するとなれば燃料が必要になりこの燃料も調達しなければならない。この時代調理用の竃は王宮や料理屋などでは専用の本格的な物があるが、一般家庭ではそれほど大層なものは無い。せいぜい三方を石やレンガ、又は粘土で固めた竃が一般的である。もちろん単純に外に落ちているような石を三つ置いただけの竃だよな、という物もある。さすがにこれでは燃料の消費も多くなってしまうので、この街では住居を作ったときに煙突完備のレンガ製の竃を設置してある。それにこの街では簡易形成木炭を作っていたりもする関係から、燃料には余裕があったりする。まあその余裕にも程度があるので全てを賄う訳のは
当然無理である。
そういうわけでこの燃料も購入対象品目である、主に最近発明され、大規模に生産され始めている木炭を購入している、結構格安で。
エネルギー問題全般に言えることであるが、エネルギーの素である何かが枯渇することはその文明の荒廃に直結する問題になりうる。まあ当たり前のことだが、この単純な原理は21世紀の現代にとっても変わりはしないし、これに対する回答は現代でも見つかっていない。当然それより前の文明にとってはさらに深刻な問題である。
森の保全をもって延命はできるが、ただし延命だけでは文明は成り立たないだろう。そこに発展がないと文明は緩やかに滅びに足を踏み入れるだろう。
さて脱線を避けて、次に衣であるが、これは逃げるときに持参している事が多い。だれが裸で逃げにかかるだろうか。ただし、これにも例外がある、気候と子供である。
気候が違うと当然衣服も違うものにならなければならない。でなければ最悪死ぬ場合すらある。例えば寒冷地に温暖な土地の衣服で行こうものなら凍死するように。
また子供というのは成長する。成長に合わせて子供服を仕立て直さなければならない。それがたとえ単に布を体に巻きつけたようなトンガと言われる衣類でも。このトンガは主に羊毛で出来ているが、羊毛以外の衣類も当然ある。例えば素材も木綿や、さらには最近学校で衣類の工房から来た学生が研究している合成繊維というものもある。さらには衣類のみが衣料品の支援ではない住居の床に敷くための布類や、寝るときに体に巻く為の布、体を清めた後に使うための布なども支援の中に含まれる。もちろん持って逃げて来た物は別にいいが必要なら支援しなければならない。
最後の住だが、これを解決するためには二つ解決しなければならないことがある。まずは立てる為の土地。この土地は塩害で再生不可能な農地を住宅地として利用することが多いのだが、これにも地盤の改良が必要な場所がところどころに存在することがある。
そして次に地盤改良を完了したとしても、あたりまえだが住居を建てるための建材がなければ住居は完成しない。この時代の住居は基本的に粘土とレンガによる建物であって、このための建材の確保は先にしておかなければならない。これほど大量の住居を建設するためには、近くに建材の生産拠点を作ることも優先順位は高い。そして建材を生産、用意してからようやく建設し始めるのだ。この生産と用意の過程は軍の補給品の用意に類似する点が多く、一番学生が楽しむというか、楽しているところである。
これらの準備が終わった時点が受け入れの開始時点になる。もちろん学生だけでは出来ないことも多くある。
最初に彼らに難民の支援計画を立案させた時、食料の確保と住居の建設支援しか上申されなかった。さすがにこれでは支援になっていない、とまでは言わないが最低限過ぎる。ここにコウジは医療支援と職業支援を追加した。
医療支援はこの時代の医療が多いものの、すでに次に教師としてまた研究員として学校に来るものを中心として治療をする。難民として逃げてきた者達は心身ともに疲弊している可能性が高い。この街の住人として定着する前に死んだり、動けなくなったりするということは出来る限り避けたい。
職業支援はもう少し切実である。この街はもともとバビロンに逃げた他の都市国家の難民によって構成されていた。当初他の場所に生活費確保の為に出稼ぎに出ていたこともあり、受け入れ先の職場が出来るまで、こちらの街に来なかった住民も多数いて、職がないという事態はこの街では基本的になかったのだ。しかし今回はそうも言ってられない。彼らはそれらの都合をまだつけていない難民であって、今から職を探さないといけない。手に職のある難民ならば職探しは比較的に簡単であるものの、それでもやはり足元を見られて賃金が安くなることがある。ましてやただの農民であったなら、よほどの幸運をつかまなければ職探しは大変だろう。
もちろん今回、彼らの職業は兵士になる。が、単に兵士だけをさせておくのは財政的にも不可能である。出来る限り技術を習得してもらい、その間、またはその後の生産活動に参加してもらう必要性がある。そしてその生産活動からでる税金を納めてもらいたい。
特にここで加えて考慮に入れなければならないことは、大規模生産施設をコウジが作りたがっているという事である。もしコウジがそう考えていなければ、さらに現在兵器を大量に生産する必要が無ければ、と複数の要素がなかったなら職業支援も大層なものではなかったのだろうが、そういうわけにはいかなかった。
特に職業支援の中心になるであろうものは工作機械の使い方と、各種工業理数、情報技術、生産システムの基礎、完全に学校になってしまいそうなこの内容だが同時に読み書きや計算も教えることになる。そしてその間は報酬として少ないが賃金が出る。さらにこの職業訓練では兵士として軍事的な学習もしなければならない。おそらく自分で生産する武器を使って戦闘に出なければならないことが確実だからだ。
そしてこの工作機械の設計と生産が今現在、鍛冶をしている学生の最大課題になっている。もともと彼らは大量生産を旧来の加工や鍛冶で行うつもりだった。しかしそんな効率で生産していたら全ての装備を期限内に生産し終わることは不可能に近い。この難民全員が鍛冶師であれば生産できる可能性もあるが、そんなことは絶対にない。もちろん外注もしているが、同じくここでもバビロンやイラ・カブカブ王の軍に対しての装備を生産している影響で、その余裕が少ない。各鍛冶屋ともに余裕は実はあるのだが、あえて余裕を残している。というのも余裕が無いということは何かを大量に生産していることになる。当然この時代の主要金属である青銅の原材料の銅、錫、亜鉛の市場価格が上がることに繋がるし、それが他の勢力に見つかると軍事行動に対しての警戒感を引き起こすことになりかねない。今のところアッシュールとエシュヌンナの基盤であるアッシリア商人がこのことに気がついている気配は少ない。というのもエラムから鉱物資源を輸入しているからだ。そういう意味では余裕があるともいえるのだが、それは両軍の為に残してある余裕で我々のためではない。その為にも工作機械が必要になったのだ、まあもともと何処かの時点ではコウジはこれを作るつもりではあったのだが、学生が忙しいときにさらに忙しくしてしまった。
この金属加工というとその種類は多く、その多い種類の為に多くの種類の工作機械が必要になる。この工作機械をコンピューターと連動させることはまだ出来ていないものの、それ単体でも十分に効率を向上させることが出来る。この金属加工には色々な種類があるが有名なところでは、成型加工、切削加工、接合加工だろうか。




