第一章 転移 第三話
漂流?遭難?二日目。
うわ眩しいな、もう朝か、朝日が眩しくて、早くに起きるはめになったな、たしかアイマスク、段ボールの中にあったような。
有った有った、明日からこれして寝ようか?
さすがに危ないか?
とりあえず朝食たべて、スタッフスリングの試し打ちしてみよう。
どれくらい飛ぶんだろうか? さしあたり目標、10メートルほど離れた、木。
第一投目、大きく振りかぶって、あ、紐絡まった、難しいな。
第二投目、絡まらないように工夫してから、大きく振りかぶって、投げ。あれ? 飛んでいってないぞ?
石、どこ行った?
振りかぶったときに落ちたのか、投げるときに落ちたのか、後ろに転がってやがったよ、石を置く所を、丸い輪にしてるけど、わっか大きすぎるのかな、もう少し絞ってみよう。
では、運命の第三投目、大きく振りかぶって、投げた。
木を大きく通り越し着弾。
これはコントロール難しいな。
この投げ方は、遠くに飛ばすには適しているけど、命中させるには適してないような気がするな。
アンダスローはさらに難しそうだし、ここはサイドスローでいってみよう。
ではサイドスローでの、一投目、投げた、木のすぐそばを通って、外れた、残念。
しかし、何回か練習すればこれぐらいの距離なら当てれそうだ。
何投か練習した結果、5発中3発ぐらい、は命中するようになった。
そして気がついたんだけど、これ威力高いな。
標的にした木が皮が剥けて大きくへこんでしまった。
やっぱり先の尖った石を弾丸にすると武器になるな、十二分に。
そんなこんなでお昼時、それほどお腹もすいてないので一食飛ばして、簡易拠点を製作するか、周囲をもうちょっと探索するか、考え中、と言うのも、拠点を作った後に、立地条件がいいところを見つけてしまうと、再度拠点を作り直さないといけないかもしれない。
やっぱり、先に簡易拠点を作ってしまおう、二度手間上等、何度でも作ってやるぜ。
と言うことで簡易拠点作り開始します。
数時間かけて完成しました、簡易拠点。
まずは、周りに落ちてる比較的長くまっすぐな棒二本を、地面にしっかりと少し斜めに、ビニールシートの長い辺より少し短い間隔で、突き刺し、ついでその後ろに、ビニールシートを二重に折り畳み起き、周囲四隅とその間を石で固定、そして棒を突き刺してないほうの辺を、もう一枚ビニールシートを一回折り畳み重石の下において反対側を棒の上に被せると、
なんと、簡易型テントの完成~
太くしっかりとして真っ直ぐな枝のお陰で、結構立派なテントになりました。
そんなに内は高くも、段ボールがおいてあるために広くも無いけどね。
これで雨程度はしのげるようになったな。
さて、そろそろ周囲の探索に出掛けようかな?
日がかげるまで後3時間あまり、こんどは東西南北、どちらかに真っ直ぐいってみるのも悪くないだろう。
遭難だったら動かないんだけどね、これ、悲しいけど、助けが来る見込み無いのよね。
まず第一に、水源の探索。
これないと人間、すぐ死にます。
一日だいたい2リットル位は補給しないと、人体機能が低下するんだっけか?
砂漠じゃなくてよかった。
砂漠じゃ、たしか最低1ガロン(約3、7リットル)いるんだっけか?
今のところ1日ボトル一本しか飲んでないけど、残りに限りがある物だから、仕方ないよね。
次に食料、これはいわずもがな。
動けば動くほど、余分に食料と水は必要になる。逆に動かなければ、それだけ食糧も水も必要量は減る。
動物、魚、野菜、シダ類、木の実、稲科の穀物、樹皮ってのもたしか食べれたよな、怖いけどキノコ、一番食べたくない虫。
こんなところか?
これも重要、火を起こすための燃料だ。
暖房と乾燥、調理や熱湯殺菌等等、必要性は十分にある、信号にもなるしな。
燃料としては、乾いた木、枝といったものから、乾燥した草や泥炭、もちろん乾いてれば動物の糞、脂肪分、これはほとんど見ないけど地面表面に露出している石炭、今流行りの油母頁岩、あるいは、オイルシェールといわれる物、(シェールオイルがこれからとれる)、オイルサンド等があれば拾ってこよう。
よしとりあえず、どっちの方角に行くか?
よし棒が倒れた方向に進もう。
パタン、北。
では、1時間30分位、真っ直ぐ進んで見よう。