表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
太陽系興亡史  作者: 双頭龍
第2章 回り始める運命の歯車(旧第名 始動)
27/63

第10話

 前回も、そして本文のなかにも、書きましたが少し迷っています。何かあれば全面的に当該部分を書き直すつもりです。この文章の核は読んでいただけると理解できる、と思います。さてさて今回は話が話だけに午前中の投稿は諦めました。この時間でもまだどうか? とも思いますが取り合えず投稿します。

 イシュナが家族と住んでいる部屋の前に俺は来た。

 「イシュナ、コウジだけど、今、話をしても大丈夫かい?」


 イシュナからすぐに返事があった。

 「コウジ、ちょっと待ってください。すぐ部屋を片付けますから」


 部屋のなかから何かを動かす音や、布の擦れる音が聞こえる。俺は部屋の壁にもたれ掛かりながらイシュナと会ったら何を話そうか考えながら待っている。


 いったい全体何を話そうか? 結婚? 10歳と? イシュナはそれで良いのか? 別に嫌われて無いと思う、いや好かれている自信はあるけど。うーん

  

 「どうぞ、中に入ってください」

 イシュナの声がして現実世界に引き戻され、部屋のなかに入り向かい合って座る。衝立のごとく布で部屋がしきられている。おそらく布の向こう側に彼女の母と妹がいるのだろう。

 

 「どうかしたのですか?」

 イシュナが入ってきた緊張した顔の俺を見て、どうしたのかと聞いてくる。呑気な会話に少し緊張が解かれ、俺は落ち着く、なんて事はない。余計に緊張する。ガッチガチに緊張中である。

 

 「うん、えーっと、その、なんだ、なんだっけ、ああ、そうそう、えーっと、結婚の話聞いた?」

 

 「誰のですか?」

 イシュナが首をかしげて聞いてくる。

 

 「え、聞いてないの? なんにも?」

 狼狽えながら、もう一度、俺は確認してみる。


 「え、もしかして、コウジ、結婚しちゃうの?」

 悲しそうな顔になりながらイシュナが俺に聞いてくる。かわいい、って、ちがうわ、お前との結婚なんだけど聞いてないのか?

 

 「いや、イシュナとなんだけど。あれ、聞いてない? もしかして? イラ・カブカブ王からも?」

 一転イシュナが顔を赤くしてあたふたしている。

 

 「え、え、え、わ、私とコウジが、け、結婚?」

 ほんとうに聞いてなかったようだ。おい、どういう事やねん、話してなかったのかよ。いや、この時代なら、これが普通なのか?

 

 「それで結婚してほしいんだけど、俺なんかでいいの? もし嫌だったら言ってよ、王に直談判でもして、なんとかしてくるから」

 イシュナは熱いのか顔を手でパタパタ扇ぎながら答えた。

 

 「そ、そんなことはないです。コウジがいい、いやコウジじゃないといやです、是非、結婚してください」 

 う、うむ。なんかこれって違うくね? 俺のイメージだと、それを言うのは俺のような気が……。

 

 「じゃあ、改めて俺からお願いさせてほしい。イシュナ。俺と結婚してくれ」

 そう。俺がこれを言うのが筋ってもんだろう。


 「私もこうなることを、ずっとずっと夢見てきたんだもん、もちろんよ。えっと、あなた」

 イシュナは頷きながら、目に涙をうかべ、俺に抱きついてきた。俺もイシュナの腰と頭に腕をまわし、二人は抱擁した。イシュナの方を見ると涙をうかべた目を瞑って、なにかを待っている。いや、その、抱き合ったのはいいのだが……、キスは出来ないぞ、この位置じゃ、ま、おでこでもいいか。俺はイシュナのおでこにそっと口付けした。

 

 「何でおでこなんですか。ちゃんとしてください! コウジ様」

 おっと、イシュナはデコチューがお気に召さなかったようだ。目を開いてとんがった口調で不服申し立てとやり直しを求めてくる。お互いの座高の差からどうしても、こうなってしまうのだが。ちゃんとしてほしいのか、しょうがない。俺はイシュナを抱き抱え、胡座をかいて座っている俺の足の上に置き、臀部に手をまわし持ち上げて、口付けをする。うぉー、恥ずかし、柄じゃないのにこんなことするから、顔から火がでそうだ。こんなに緊張したのは、何時以来だろうか。


 

  ゴホン、ゴホン


 !! 二人は直ぐに口を離した。はは、そういえば布の向こうにイシュナの母親が居るのを完全に忘れていた。


 「俺の部屋に行くかい? 今後の事も教えてほしいし、ね」

 イシュナを優しく抱きながら、耳元で囁いた。

 

 「ええ、あなた。すこし相談したいこともありますし、いいですか?」

 

 「ああ、いいよ。イシュナ」

 イシュナの髪の毛を名残惜しそうに撫で、俺は彼女と一緒に立ち上がって、部屋をあとにした。

 



 自分の部屋に、一応残されている、入り、少し二人とも冷静になって、寝具に腰かけて話し合いを始めた。

 

 「その、えっと」

 イシュナが会話の口火を切る。


 「話しづらい事なら、別にいいけど」

 優しく横にいる彼女の頭を撫でながら尋ねる。


 「いえ、話しにくくは無いんですが、話しやすいのと、にくいのが」

 

 「やすい方から、どうぞ」

 有無を言わさず、俺が決めてしまう。

 

 「えっと、私ヤギトに狙われているのに、本当にいいの?」

 そんなことか、別に構わない。

 

 「気にしない。てか、気にならない。イシュナ、俺はお前がいい。お前のその笑顔が、その考え方が、とても好きだ」

 イシュナが再度、顔を真っ赤にさせる。

 

 「嬉しい、私だってコウジじゃないと、絶対いやよ」

 イシュナが俺の方に来て、いわゆる対面座位の形で膝の上に座ってくる。この形なら簡単にキスできる、な。そうそうしないけど、恥ずかしいから。

 

 「ぞれで話難い方は、何だったんだい?」

 イシュナを安心させるように、ギュット抱き締め、耳元で聞く。

 

 「その、話難いんだけど。えっと、実はまだ、私、子供産めないの。それでも、いい?」

 え、え、え、え、? ? ? ? 

 

 「えっと、ごめん、子供産めなきゃ結婚出来ないの?」

 知らなかった。そういうふうになっていてもおかしくないかな? 時代的にどっちでもいいのかと思っていたんだけど。 


 「別に、結婚自体は構わないけど、この事を知らないで結婚したりすると揉め事の種になる事が多いから。それに隠し事はしたくないもん」

 最後の方は声が小さくて聞こえにくかったけど、そう考えるとまだ10歳だもんな。小○生じゃないか、犯罪だな、時代が時代なら。でもこれもどうなんだろうな? 昔、アメリカに居た時か、あるいは日本に居た時か忘れたけど、12で結婚、13で出産、今14歳、恋はまだ知らない、ってフェミニズムの広告を見た気がするが、あれって今、俺の置かれた立場で考えてみると複雑だよな。俺の感覚で言うなら可愛そうだって思いもあるんだけど、一方、可愛そうだって思い自体、いや、その事に口を出す事、それ自体、自惚れっていうか思い上がりのような気もするんだよな。つまりお前らはまだ未開で、野蛮だ、と言ってる、いや同じアジア系としては言われているのか? 、とも思えてしまうところが少しあるような気がする。難しい話だ。答え自体ないのかもしれないし、医学的には体が出来上がっていないのだから、その歳での出産は危険ではないか、とも、いや彼らの問題なのだから彼らが、彼らの責任で、彼らの手でこの問題を解決するべきであるとも考えてしまう。

 

 「なるほど、気にすることはないよ。君の体が、本当の意味で子供を産めるようになってからでいいさ。それとも、そういうことに興味があるのなら練習だけでもしておくかい?」

 ちょっと下種いかな? いやいや大人として、いや男として、女の子に恥ずかしい思いをさせるつもりは俺はないぞ。

 

 「ふにゅ! えっと、その、ちょっとだけなら、でも、痛いって聞くし」

 

 「軽く、してみるかい? 嫌なら途中で止めるから」

 軽く、下から突き上げるように、動きながら、それを試してみる。当然、服は着ているのであしからず。


 数分後、少しイシュナがぐったりしている。だから横に寝かしてあげて、俺もその横で眠りに付こうとしたけど、寝れるか! ハッスルしてまってるやろ、耐性ないんだから。顔を赤らめ、悶々としながら、俺は眠り入る。寝るまで苦労したのはイシュナには内緒であった。まあ、彼女はぐっすりと寝れたらしいが……。

 (だめかな? ノクターン行きかな? 大分軽く書き直したつもりだけど。最初よりは大分婉曲的に表現したつもりだけど……、なってない? 見解の相違だ、冗談です。直します。感想のところにでも、駄目とか、アウトとか書いておいてください。なにせ、初めての艶ですので程度が……。)


 次の日の朝、艶っとした顔で起きてきたイシュナと対照的に、目の下にくまを作った俺であった。 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ