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太陽系興亡史  作者: 双頭龍
第2章 回り始める運命の歯車(旧第名 始動)
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第5話

 賞味期限切れのカップ麺を食べて気分が悪いただのアホです。やめときゃあよかった。さてさて、結局一日おき投稿も厳しいことが判明しました。よって完成しだい投稿という形でいきたいと思います。実際、下手くそ且つ投稿も毎日じゃないですが、楽しんでいただけたら幸いです。

 形成木炭を作る実験をして数日後、厚さ、形、大きさを試何度も行錯誤して、ついに厚さ4センチ、楕円形文庫本ほどの大きさの形成木炭の量産型が完成した。水分の蒸発、あるいは加圧が不十分なせいか固さが不満ぎみではあるが実用には十分耐えうる物である、と思う。目下原材料の大鋸屑を色々なところから調達しているところで、加えて試供品を燃料を使う工場こうばで使用してもらい、感想を聞いているところである。

 反響は業種によってまちまちで、例えば飲食関係、酒場とか飯屋とかパン屋等は掴みは上々だ。

 「熱といい、煙といい問題はねえな。これなら煮炊き用にも焼き用にも文句ねえ。継続してうちに卸してもらいたいもんだぜ」と。

 が、少々厄介なのが窯で作業する飲食系以外の工場だ。

 「駄目だな、もっと熱がでないと使えないな。もし使うとしたら窯の形を変えるとかして窯の熱を効率良く上げるるようにしないと使えねえさな」

 とか、

 「熱の足りない作業もあるが、あまり熱を使わない作業もあるからよ、これ卸してくれても構わんが、そうなると薪とこれ、2つを買わないといけなくなるからよ面倒だわな」

 等貴重なご意見であった。

 まあ、需要は有るし、継続的に買いたい、と実際強く迫られることもあったものの、生産体制が整っていない以上どうしようもないものである。

 販路、原材料の確保はジュナさんの所で手伝ってもらえば問題ないだろうし、学校の運営費ぐらいは稼げるだろう、加えて子供達に給金を払ってやれるかもしれない。まあ、ジュナさんと要相談ではあるが。


 さらに数日後、発注した金型を取りに行って農地のネヘレス達に会いに行く。

 「とりあえず作業場と教室は完成だ。作業場は屋根しかないし、教室は椅子がまだだがな、それで何人ぐらいまずは使うんだ」

 ネヘレスが形成木炭の完成品を手に取りながら聞いてきた。

 「今のところ20人ほどだな。完成品を売って金型を発注の繰り返しになると思う。だから需要と供給のバランスが落ち着くまで教室が増えていけば成功なんだろうな」

 「成功させる自信あるのかよ? ん、それより教師どうするんだ」

 「コールが人材に心当たりがあるって言ってたから任したよ、採用するかどうかは会って話してからだけどね」

 「コールがぁ、うーん、大丈夫かな? 下手な神官連中を連れてくるなんてことはないだろうが、そこはかとなく不安だな。コールは少し抜けてるところがあるからな。例えば」

 ネヘレスがにやけながら抜けているところを話そうとすると、ネヘレスの後ろから声がする。

 「ほう、ネヘレスががそれを言いますか? いいですよ。代わりになにかネヘレスの恥ずかしいお話でもして差し上げましょうか」

 「おぐ、勘弁してくれよ、悪かったってコール。それよりその人が先生かい?」

 話題を急速にかえつつ、コールに紹介を促す。

 「はじめまして、ゴルといいます。ウルクで教師をしておりました。この度旧知のコールに呼ば、面白そうなので来てみました」

 丁寧に挨拶されてネヘレスが挨拶し返す。

 「ゴルは、文才にかけては優秀な人で、一緒に荘園の管理を、主に徴税の面でしたことがあるのでもちろん数術にも長けております。彼は文字の略式にも取り組んでいます」

 「文字の略式ですか?」

 楔型文字は書くのが大変だからな。どこまで省略できるかはこの文字の未来を決めるといっても過言ではないだろうな。

 「はい、紹介にあったように文字の略式にも取り組んでいますよ、例えば文字の稲穂の記号。あれは別に書くときには大変煩雑なものです。塗りつぶしても、円形にしても別に問題ないものでしょう。そういうことを主に考え、教えるのが私の仕事です」

 文字によっては稲穂の記号4つとか入るもんな。確かに別に稲穂の穂の代わりに丸書いてもいいわな。どうせだから、このまま面接に行ってしまえ。

 「成程。この学校では10進法を基準とした数術も教えようと思っておりますが、この点においても問題はありませんか?」

 「問題はないでしょう、徴税官の経験もありますし。頭は柔らかい方だと自負しておりますよ」

 「今後この学校を大きくしていって更に専門的分野も教えれるようにしたいと思っているのですが、どうお考えですか?」

 「コールからその件も聞きました。文字を書く事はなににおいても基礎となりうることです、その点においても私の経験をいかせることでしょう」

 聞いた感じでは完璧だな。 

 「ぜひこの地で教えてほしいんだが、まだ生徒が到着してないんですよ。それにどんどん増える予定ですがかまいませんか」

 「おお、合格ということでよろしいのですね。人数が増える事に関してはかまいませんよ、教師に伝はございますし、生徒自身に教えさせるという手もありますしね。最初は何人ぐらいになる予定ですか」

 「20人ぐらいになると思います。午前中が授業、昼食を食べ、午後から作業という流れになるかと思います。作業の方もご覧になりますか?」

 「なるほど、人数は問題ないですね。燃料と言うことでしたね、後学のために見さていただけますか?」

 「勿論です、作業場に行きましょう」

 実演しながら仕組みを教えれる範囲で教えていく。

 「なんとも、わかりやすい説明でしたな」

 「ありがとう。これぐらいなら作業も簡単だし子供達にも作れるだろうと思うんだけど」

 「教室の方を作業の待ち時間に見せていただきました。椅子と机を置くとのことでしたが、画期的ですな」

 机を教室に置く習慣がなく長椅子に座り、粘土版を膝の上において書く形式を取っている。この状態を改善するために木製の机と椅子を教室に置きたい。紙も最優先に供給したいけどこればかりは生産すらまだだからな。

 この日から数日後最初の学生がこの学校に入ってきた、椅子と机が間に合わなかったが。そして午後

 「これが作業の行程だ。質問はあるかい? なさそうだね。じゃあ気を付けて作業していってね。質問は随時受け付けるからわからなくなったらすぐに聞きに来てね」

 最初から仕組みも説明しながら作業行程を教えていき、作業を開始させる。子供たちの年齢の上は12、下は8、合計24人を受け入れている。大鋸屑を保存する倉庫を学校に併設してある。火気厳禁、当たり前だが。後はジュナさんにこの現場を見せ、いろいろな協力を取り付けよう。

サブタイトルのミス修正、ご指摘ありがとうございます。

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