12話〜15話
登場人物
日陰
ネットアイドルとして自宅警備員もしている。
叶
幼馴染。日陰を真人間にしようとしている。
春奈
日陰の熱狂的なファン。
『12話』
叶「あんた家にずっといて楽しい?」
日陰「速球な質問するね・・・。まぁ楽しいことばかりじゃないけど。でもやっていけてるよ」
叶「ふーん。じゃあさ、自宅警備って何を守ってるの?」
日陰「そりゃ何って・・・プライドかな」
叶「プライド持ってやってるのかあんたは!」
日陰「いや、人として最低限のってことだよ」
叶「最後の砦なのね・・・」
『13話』
日陰「そういえばさ。春奈ちゃんは学校とかは・・・」
春奈「大丈夫ですよ!」
叶「今休みとかなのかな?」
春奈「そうですね。自主的に夏休みを春から取ってるので」
日陰「うん!?ちょっと待って!?おかしくないそれ」
春奈「だから大丈夫ですよ!」
叶「何が大丈夫なの!!まてよ・・・もしかして・・・この部屋には2人の自宅警備員がいるのか!!」
春奈「一緒に守っていきましょう!!」
叶「お前らまとめて表出ろお!!」
『14話』
春奈「おじゃましまーす。あれ今日は叶さんはいないんですね」
日陰「うん。講義とレポートあるから遅くなるってさ。大学生だしね」
春奈「では、今日は・・・日陰ちゃんとふたりっきり・・・」
日陰「うん。まぁ・・・そうだけど、目が怖いよ・・・」
春奈「だってだって!憧れのアイドルと一つ屋根の下ですよ!今会えるアイドルとか目じゃありませんよ!」
日陰「ありがとう・・・。でもさ私ただの引きこもりだよ。こんなんでごめんね」
春奈「ううん。大丈夫ですよ。むしろ、それで安心しました。等身大なんだなぁって」
日陰「よし!じゃあ、春奈ちゃんのために歌って踊るよ!聴いてください。
『HAPPY☆NEET♪』」
春奈「YEAH!YEAH!」
叶「くそぉ…レポート終わらなかった。うぉ!?なんだこのカオス空間は!?」
春奈(私が家から出られたのは日陰ちゃんのおかげなんだよ)
春奈「ほら叶さんも!このサイリウムを振ってレポート忘れましょ!」
叶「忘れてたまるかぁぁぁ!」
『15話』
春奈(私はいじめられていた。容姿がどうとかではなく、ある日いじめられている子をかばった結果、標的にされたのだ。
助けた子は標的が変わった事によりなりをひそめるようになっていた。正しいことが正しいこととは限らない。足が学校から遠のくと私は引きこもりになっていた。そしてやることが無いのでネットをしたりして過ごしていたある日、日陰ちゃんに出会った。引きこもり系アイドルって意味がわからなかったけど曲を聴いたりする内にどんどん好きになっていた。そして会いたくなってしまい。ストーキングの結果出会う事ができた。そして私は家を出る事ができたのだ。あんなに外が怖くて、出たくないと思っていた。けどどこか出なければと思っている部分がぐちゃぐちゃになっては心が壊れていくようで。今でも少し怖く感じるけど日陰ちゃんや叶さんに会うためなら私は私を閉じ込めなくてすむ。いつかこの話をできるようになりたい)
日陰「どうしたの?」
叶「おいしくなかった?」
春奈「いえ。ただ楽しいなって!」
日陰「??まぁおいしいご飯でみんなで食べると楽しいよね!」
春奈(勇気出して良かったなぁと思える私は少しは・・・)