表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
倉田家の日々  作者: 堊慇
6/12

第6話:キスの嵐と面倒な展開



 カーテンの隙間から漏れる太陽の光で、俺は目が覚めた。どうやら、あのまま朝まで寝ていたみたいだ。

 昨日の薬の影響はなく、爽やかな目覚めだ。


 ベッドから起き上がろうとした時、右腕にがっちりしがみついている人の存在に気付いた。

 上布団に中にすっぽりと入っていたので誰かわからない。


 どーせ母さんだろ!!くそっ!しかし、どうやって入って来たんだ?ル○ン三世でも入れないはずなのに…。何故だ?……まぁいいか。


 俺は考えるのを諦め、母さんをベッドから出すために、上布団を剥いだ。

 すると、そこにいたのは母さんではなく、薫先生だった。しかも、パンツしかはいてない。

 スレンダーボディに比較的大きな山が2つ。それが俺の腕にしがみついている。昨日の薬の影響がなくても、男が野獣になるようなシチュエーションだ。


 俺の頭の中の《天使》と〈悪魔〉が闘ってる。


《早く起こしてあげましょう。ここで何かしたら軽蔑されますよ…》


〈ハッーハッ!何言ってんだ!ここで襲わなきゃ男じゃないぜ!!〉


《そうですね!》


 天使弱っ!もっと踏ん張れよ俺の天使!


〈天使もああ言ってるんだぞ!〉


《そうだよ〜!YOUやっちゃいなYO〜!!》


 天使うざっ!俺の天使はこんなにもウザかったのか……ショックだ………


 俺がそんなことを考えてると、薫先生が目を覚ました。


 よかった〜。起きなかったら、天使と悪魔に負けてたぜ。


「おはよ。総次」


 そう言うと、薫先生はいきなりキスしてきた。


 裸の女性にキスされる……俺にとっては衝撃的なことで、理性が飛びそうになったが、なんとか堪えて唇を離した。


「かっ、かっ薫先生はなっなんでここにいるんですかっ?」


「薫!!」


「?」


「オレのことは薫って呼べ!」


「あっ、はい。で、なんで薫はここにいるの?」


「/////////」


 自分で言わしとって照れるなよ!


「で、なんでここにいるんだ?」


「……オレが恋人の部屋にいたらおかしいか?」


「おかしくないけど……」


 俺は、先生のセリフで赤くなる顔を隠すために俯いた。


「で、でもどうやって入ったんだ?」


「普通に窓から入ったぜ!」


「窓は普通じゃねぇよ!!」


 くそ〜。窓かぁ…ドアのことしか考えてなかったなぁ……しかし、どうやって窓を強化するかな…


 俺が窓とドアの関係について考えていると、薫先生の唇が俺の唇にあたった。


「薫先生!なっ何を……」


「薫って言え!!」


 そう言って構わずキスをしてくる。


 俺の理性は崩壊寸前だ。そして、《天使》と〈悪魔〉がまた俺に語りかけてくる。


《〈YOUやっちゃいなYO〜〉》


 こいつらうぜぇYO!

 しかし、俺の理性も限界だ。薫の体をキツく抱き締め、キスをかえした。


「……っう、…総次…」


 唇を離した薫が、涙をためて上目使いで見てくる。


 俺の理性完全ほうか〜い。YOUやっちゃいます!!


 ガチャ


 扉が開く音がした。

 何故?ルパ○三世でも開けれないはずなのに………


「総くん!おっはよ〜!」


「総兄、おはよう!」


 姉ちゃんと梨菜が勢いよく俺の部屋に入って来た。そして、俺と薫の姿を見て絶句している。


「これなに?総兄?」


 梨菜が聞いてきた。怒っているのか唇が震えている。


 俺が必死で言葉を探していると、薫の口が開いた。


「総次とオレは付き合っている。付き合っている人とキスしたり、抱き締め合ったりするのは当然だ!!」


「…キス……?私のお兄ちゃんに?」


 梨菜は泣きそうな顔だった。途端にとてつもない罪悪感を感じた。


「……本当なの?付き合ってるって本当なの?」


 梨菜の表情が俺の胸を締め付けるが、本当のことを言わねばならない。


「本当だよ。昨日から付き合い始めたんだ。」


 そう言うと、梨菜は泣きそうになり、姉ちゃんは死人のような顔になった。薫は何故か勝ち誇ったような顔である。


 すると、死んだような顔してた姉ちゃんがこっちに近付いてくる。

 やばい、怒られる…と思い、目をつぶった瞬間、突然唇に柔らかい感触がした。

 目をを開けると、そこには姉ちゃんの顔があった。


「なっ、なにしてるだよ!!」


 薫は怒鳴っているが、俺は呆然としている。そして、姉ちゃんは唇を離すと、笑いながら言った。


「ふっふっふ。薫先生がするなら、私だってするわよ!当たり前でしょ!!」


 どんな当たり前だよ!!


 と、ツッコもうとした時また唇が塞がった。今度は梨菜だった。唇を離した梨菜もさっきまでの泣きそうな顔が嘘のように、自信満々の顔で言った。


「この二人の年増がキスするなら、わたしがキスするわよ!これが世の中の道理よ!」


 どんな道理だよ!!何気に発言がちょっと黒いし……


 そして、さっきまで俺にキスしてた3人はお互いを睨み合っている。

 部屋の中は3人の殺気でいっぱいだ。

 もしこの殺気が外に漏れたら、地球上の弱い生物は絶滅するであろう。

 ミミズだってオケラだってアメンボだって、みんなみんな生きているんだ友達なんだ!…って何言ってんだ俺!そんなことより3人の仲を取り持たねば。


「なぁ、みんな俺のはな…

「総次はオレの恋人だ。お前らがキスするのはオレが許さん!!」


 薫の言葉が俺の話を遮った。


 あぁ…面倒な展開になってきたなぁ……








 テスト期間なので小説書く暇があまりありません。それに、あんまり面白くできません。

 全部テストのせいです!!!そういうことにしときます……

 まだテストは続くので更新も遅めです。


 恒例のキャラのプロフィールです。




倉田有希

 主人公の母親。年齢不詳だが、見た目さ20代後半から30代前半くらい。165cmで体重は不明。長い栗色の髪で、日によって色々な髪型に変える。4人の子供の中で総次だけを可愛いがる。西間高校の校長である。

 料理はかなり上手だが、朝飯は総次を起こしに行きたいという理由で、娘と交代で作っている。

好きな物は総次。嫌いなものは総次に近付く女。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ