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倉田家の日々  作者: 堊慇
2/12

第2話:ツンデレな登校

感想など頂けると嬉しいです。



 朝食を食べ終わり、時計を見るともう家を出る時間だった。


 ピンポーン


 家のチャイムが鳴った。多分、俺の幼馴染だ。


 急いで玄関へ行き、扉を開けた。


「なにやってんのよ!早く来なさいよ!!」


 いきなり叫んだのは俺の幼馴染の岩城紗織だ。綺麗な顔立ちをしていて学校でも人気だ。ラブレターを3日に1回は貰うほどだ。ちなみに俺と紗織は高2である。


 俺達は部活の朝練で早めに学校行かないといけない。

俺はサッカー部。紗織はテニス部だ。


「悪い、悪い。朝から色々面倒なことがあってな。別に先に行っててもよかったんだぞ」


「いいじゃない!一緒に行きたかったのよ!!文句あるの?」


 顔を真っ赤にして言ってきた。


 恥かしいなら言わなかったらよかったのに…これが俗に言うツンデレなのか?


 なんてことを考えつつ学校に向かっていると、

「総く〜ん。待ってよ〜。お姉ちゃんを置いてくなんて酷いよ〜」


 姉ちゃんが来た。

 姉ちゃんは生徒会長だ。でも、朝は早く行く必要はない。


「なんで来たんだ?ゆっくり来たらよかったのに。」


「ムフフ。一緒に行きたいからよ。それに、総くんに悪い虫がついたら大変だしね。」


 そうだ…コイツと母さんのせいで俺には彼女ができない……

 姉ちゃんは俺の邪魔ばかりする。 そして、母さんは何故か知らないが俺の高校(西間高校)の校長である。しかも、俺が小学生の時も中学生の時も俺の学校の校長だった……

 何故そんなことができるのかというと、親父がちょっとした権力者だからだ。家にいないことが多いが、母さんにベタ惚れで、母さんの言うことを何でも聞いてしまう。バカな親父だ……

 学校の最高権力者である母さんは、好き放題に俺の邪魔をしてきた…中学の時には俺と付き合うことを禁止する校則を作ったほどだ。今はそこまでではないが、ハッキリ言って邪魔だ。


「大丈夫ですわよ、お義姉様。悪い虫は私がつけませんわよ。」


 何故お嬢様キャラ?微妙に不自然だ。しかも、お義姉様って…


「あなたにお義姉様と言われる筋合いはないわ!この薄汚い泥棒猫!!」


 昼ドラだーー!泥棒猫なんて本当に言うんだな…


「…私………泥棒猫…じゃ…ない…」


 次は無口キャラかよ!キャラ変えずぎだろ!!キャラのお試し期間中か?!


「うるさい!あなたなんて役立たずのブタね!!」


 まだ昼ドラしてたのね…しかも牡丹と○薇かよ!!


「そういえば、あなたは知ってるの?あなた達は本当は実の姉弟ってことをね!!」


 知ってるだろ!!今まで16年間暮してきたんだぞ。しかも、お前まで昼ドラかよ!


「!!!!!!!!!!!!!!」


 驚き過ぎだろ!!今までの16年間はなんだったんだよ!!俺の方が驚きてぇよ!


「……でも…でも…、私と総くんは心も体も愛し合ってた……そして私のお腹には子供までいるよ!!!」


「何言ってんだよ!他人が聞いたら変な誤解されるだろ!だいたい愛し合ってねぇよ!」


 思わずツッコんでしまった。そして紗織の方を見ると、何故か笑っていた。


「くっくっく。残念ね…私と総次の間には4歳の子供がいるのよ!名前は真美!」


「子供なんていねぇよ!真美はお前の妹だろ!!」


 紗織の妹の真美は俺によく懐いてくれてて可愛い子だ!しかし、断じて俺の子じゃない!!


「私のお腹の中の子は今年で10歳よ!!」


「大層な箱入り娘だな!てゆーか、今年で10歳って、それ梨菜のことだろ!!だいたい10年間もお腹に入れれねぇよ!!バカ!」


「バカだなんて……ヒドい……ぐすっ」


 姉ちゃんはバカと言われて、だいぶ傷付いたみたいだ。ちょっと罪悪感…


「ねぇねぇ」


 紗織が話かけてきた。


「なんだ?」


「私のキャラで何が一番よかった?」


 やっぱりキャラ試してたのか…


「ツンデレかな?」


「べっ別に、あんたのために試してたんじゃないんだからねっ!」


 早速、ツンデレキターーーー!って、何言ってんだ俺…


 そんなことより姉ちゃんに何か言ってやらんとな。


「大丈夫か?姉ちゃん。ちょっと言い過ぎた」


「べっ別に謝ってもらう必要なんてないわよっ!」


 こっちもツンデレキターーーー!って、また何言ってんだ俺…


「紗織!早く行くぞ!朝練に遅れる」


「なんで、あんたに命令されなきゃならないのよ!勝手にしなさいよ!!」

「そうか?じゃ先に行ってるぞ!」


「ま、待ちなさいよ!しょ、しょうがないから、一緒に行ったあげるわよっ!感謝しなさい」


 萌えーーー!!ってこれじゃ学校行けねぇな……走るか。

 俺は学校に向かって走り出した。

 すると、二人とも走ってついて来た。


「「べっ、別にあんたのために走ってるんじゃないからっ!!」」


 シンクロツンデレキターーーー!って言ってるうちに学校に着いた。意外と近かかったな……


「じゃ、俺はグラウンドに行くからな」


「「じゃあね。役立たずのブタ!!」」


 シンクロ昼ドラキターーーー!って、お前らだいぶ仲いいな!


 そして、俺はグランドに向かった。





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