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倉田家の日々  作者: 堊慇
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第1話:騒がしい朝

初めての小説なので温かく見守って欲しいです。


「…なんでここにいるんだ?」


 俺は隣りで寝てる女を見て言った。ちなみに俺には彼女はいない…生まれてから一度も彼女ができたことはない。正直、寂しい……

 それはさておき、一応俺の自己紹介をしとく。名前は倉田総次。賢いみんなはわかったと思うが、俺は次男だ。純日本人なのに瞳の色が蒼ってのが俺の一番の自慢だ。身長は180cmで髪の色は茶色っぽい黒で…


「おはよ〜。総ちゃん。ママにおはようのキスはないの〜?」


 自己紹介してる途中で隣りの女が起きやがった。賢いみんなはわかったと思うが、この女は俺の母さんだ。


「何言ってるの?だいたい、何で俺のベッドで寝てるんだよ!」


「…だって……だって………ぽっ」


「なに可愛く言ってんの?全然可愛くないよ!!だいたい『ぽっ』ってのは口に出して言うもんじゃないぞ!!」


 ちなみに、俺の母さんの名前は倉田有希。年齢は息子の俺ですらわからない。昔、こっそり調べようとして、殺されかけたことがあった。以来、母さんの年齢には触れないようにしている。けど、見た目は20代後半でも通用するくらい若々しくて、綺麗だ。


「あたし、うれしいよ。総ちゃんがあたしのこと綺麗で優しい最高のお母さんだって言ってくれて…」


 そこまで言ってねぇし!!てゆーか、何か知らんけど、心読まれた!!なんでだ?読心術か?

「読心術じゃないわ!愛のテレパシーよ!!」


 また心読みやがった!だいたい愛のテレパシーって何だよ!!


 そう思いながらベッドから出て、学校に行く準備をする。必要なノートやら教科書を鞄に入れた。そして、制服に着替えようと思ったが、母さんの視線が気になって仕方ない…


「あのさ、着替えるから出て行ってくれない?」


「嫌よ」


「なんでだよ?」


「……え〜〜と、足の骨が折れちゃった。テヘッ」


「嘘がまるわかりだよ!いいから出てけよ!!」


「嫌よ」


「出てけって!!!」


「いいから、着替えを見せなさい!!」


「なんだよ、やっぱりそれが本性かよ!」


 という無駄な言い争いをしていると、俺の部屋のドアが開く音がする。


 ガチャ


「こら〜!母さん!総くんの裸を見ていいのは私だけよ!!」


 また、やっかいな人が来た…。今入って来た人は俺の姉の倉田奈美だ。同じ高校の3年生だ。かなりの美少女で、誰にも優しく接するのだが、色々と面倒な人である。


「総くん、恥かしいよぉ…今世紀最高の美少女で、大好きなお姉さんだなんて…」


 だから、そこまで言ってねぇよ!!しかも、また心読まれた!くそっ!これが愛のテレパシーなのか?信じたくもない!


「愛のテレパシーじゃないわ!愛の奇跡よ!!」


 だから心読むなよ!!だいたい愛の奇跡って何だよ!


「とにかく、出てけよ!!」


「だってさ。総くんが困ってるわよ。母さんは早く出て行きなさいよ!!」


 オメーもな!!


「あら。あなたこそあたしと総ちゃんの愛の巣に勝手に入るなんて、変態ね!!」


 オメーもな!!それに愛の巣でもないぞ!!


 と、心の中でツッコんでみたが、出て行く気配がない。


 はぁ〜、トイレで着替えるか…

 俺は制服を持ってトイレへ向かった。トイレに入って着替えてると、トイレの前までやって来た母さんと姉ちゃんの声が聞こえる。


「総ちゃん!トイレで着替えるなんて…不潔よ!!」


 不潔なのはテメーらだよ!!だいたいなんでここまで来てるの?


「「あなたのことが心配なのよ!!」」


 心配ならどっか行けよ…てゆーか、また心読まれた!しかも、ドア越しに読まれたぞ。これが愛の奇跡なのか?いや!俺は信じないぞ!


「「愛の奇跡じゃないわ!Love Miracleよ!!」」


 同じだろーが!!


 と、ツッコミながらも着替え終わり、トイレから出る。母さんと姉ちゃんが色々言っていたが、気にせず、リビングに行った。

 リビングには料理を並べてる女の子とイスに座っている男がいた。


「あっ、おはよう。総兄!」


「おはよう。総次。」


 俺の妹と兄だ。妹は倉田梨菜。少学4年だ。ちょっと変わってるが、可愛くて抱き締めたくなるような子だ!ちなみにこの料理を作ったのも梨菜だ。 そして、兄の名前は倉田龍太郎だ。名前でわかる通り長男だ。大学生であり、イケメンなのでモテているが、家の中では気持ち悪い変態男…。


「世界一素敵で大好きな兄さんか…照れるな〜」


 一言も言ってねぇよ!しかも兄貴まで心読むの?Love Miracleかよ!気持ち悪い!!


「Love Miracleじゃない!LOVE PHANTOMだ!!」


 また読まれた!くそっ!!てか、LOVE PHANTOMは関係ないだろ!なんで○'zの名曲なんだよ!

 そんなことより、ここの家族はどうなってるんだ?エスパー一家なのか?それとも魔法使い一家か?最悪だ!でも、梨菜が魔法少女ってのはアリだな。何故か萌えるぜ。


「総兄。私は魔法少女じゃないよ!総兄の奴隷よ!!」


 完全に読まれてる…なぜだ?この家にはプライバシーはないのか?しかも、小学生のくせに奴隷だなんて……萌えるな…。いやっ!いかん!妹をそんな目で見たら!落ち着け!!まずは何故心が読めるのかを聞くのだ。


「何故って…総兄は全部口に出して言ってるんだよ。」


 Noooo〜!また読まれた!ど〜なってんの〜〜!!


 んっ?待てよ?


「俺、口に出して言ってたのか?今までずっとか?」


「そうだ!総次が奴隷萌えだってことも聞こえてるぞ!!兄奴隷は欲しくないか?」


「いらねぇよ!!キモい!!」


 今度から口に出さないように気をつけよう…


 そして、俺は朝食を食べ始めた。





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