7-2 Weihnachten (鈴花、祥平)
最終話!(一応)
結局R指定入れない方向にしました。笑
あとがきのほうで挨拶を入れさせてもらってます。
楽しんで頂ければ幸いです^_^
「じゃあ、ケーキ持ってきますね。」
「その前にちょっといいか?」
食事を終え、キッチンへ行こうとする私の手を祥平さんが引き止めた。
「どうかしました?」
「…まぁ、座ってくれ。」
真剣な顔でそう言われ、少し緊張しながらも彼の正面に座る。
「鈴花に渡したいものがある。」
そう言って彼は私の手に小さなケースを置いた。
「開けてくれ。」
その言葉に、私は黙ってそのケースを開ける。
「えっ…これっ!?」
私は驚いて顔を上げる。
「…ペアリングだ。」
そのケースの中には2つの大きさの違う同じデザインのシルバーリングが入っていた。
祥平さんはそう言葉にすると、私に小さく笑いかける。
「瀬菜たちには重いって言われたんだけど…鈴花、俺はお前が俺のだという証が欲しい。親父のこととかいろいろ乗り越えて、ようやく付き合うことができた今…俺は自分をものすごい幸せ者だと思う。でも、それと同時にこの幸せが、お前が、そのうち逃げていってしまうんじゃないかって不安にかられることがあるんだ。」
そう言うと、祥平さんは私のもう片方の手をそっと握った。
「これから先、お前以上に愛おしいと思える女性と出会わないだろう…そういう自信が俺にはある。だから、離したくない。鈴花…これを受け取ってもらえるか?」
その灰色の真剣な瞳に見つめられ、私はぎゅっと胸を締め付けられるような思いにとらわれた。
自然と目からは涙が溢れ出す。
「いいんですか?そんなこと言って?私だって離してあげられませんよ?」
「お前だから言うんだよ。」
その言葉に思いっきり祥平さんの胸に抱きつく。
思ったより早い鼓動の音が私の耳に聞こえてくる。
「はい…喜んで。」
私はそう言うと、自分の気持ちが伝わるよう背中へと回す手に力を入れた。
「鈴花。」
それに答えるように祥平さんもそっと抱きしめ返してくれる。
頭をポンポンと撫でられ、顔を上げれば優しげに微笑む祥平さんと目が合う。
「指輪、貸して。」
その言葉に抱きついていた手を緩めると、右手に持っていたケースを祥平さんに渡す。
祥平さんはその中から小さいほうの指輪を取り出すと、反対の手で私の左手をそっと持ち上げた。
そのままゆっくりとした動作でその指輪は私の薬指へとはめられる。
「…ぴったりですね。」
「そりゃあな。」
私がそう呟いて、祥平さんを見上げれば彼はくすりと笑い返した。
「私、他の人よりちょっと指が細めだからぴったりってことあんまりないんですよ?」
「まぁ、毎回こうして確認してますから。」
祥平さんはそう言うとそのまま私の手に指を絡め、指輪のはまっているところにそっとキスを落とした。
その仕草がなんか色っぽくて、カッと顔が赤くなる。
「…ずるいです。」
「なにが?」
「今日の祥平さん、いつもの3割り増しでカッコいい…」
「なにそれ?」
そう言うと祥平さんは私を見てまたくつくつと笑っている。
「もうひとつのほう貸してください。」
私はそう言うと、もうひとつの指輪をケースから取り出す。そして、祥平さんの左手を取ると彼と同じようにして指輪をはめた。
「病める時も、健やかなる時も、共にあることを誓いますか?」
そう言ってちょっと意地悪く微笑んでみる。
「誓います。…って、まだはえーよ!」
祥平さんはそう言うと、空いてる方の人差し指で私のおでこをつんっとつついた。
「言ったでしょ?離してはあげられませんよって?」
「まぁ、いいけどよ…本物がそこにはまるまでもう少し待ってろよ。」
祥平はそう言うと私の左の薬指をそっと撫でた。
「そうですね。」
私はくすくすと笑いながらそう言うと、そっと彼の首へと腕を回した。
そのまましがみ付くようにしながら、上目遣いで彼に問いかける。
「じゃあ、祥平さん。今度は私からのプレゼントもらってくれますか?」
そう甘い声で問いかければ、彼はゴクリと唾を飲むのが見てとれた。
私をドキドキさせたぶん、同じ思いを味わってもらいますからね?
上目遣いでそう聞いてきた声は、とても甘く、魅惑的に俺の耳をくすぐった。
押し付けられるように当たる女性ならではの柔らかい感触に、俺の体はびくりと反応する。
「祥平さん…」
どこまでも甘く、愛おしい声。
俺の理性を揺さぶるような潤んだ瞳…
これは無意識だというにはタチが悪すぎるほどに情欲的だ。
「私の全部をもらってくれますか?」
そう言った鈴花はまるで悪戯っ子のように目を輝かせているのに、そこにはどこか熱い欲のようなものも浮かんでいる。
「…意味わかって言ってるのか?」
思ったより低い声が俺の口から溢れ出す。
「わかってますよ?」
そう言うと彼女はくすりと笑って、首を傾げた。
そんな仕草ですらどことなく色っぽい。
「祥平さんが私を独占したいと言ったように、私もあなたが独占したいんです。」
そう言うと、鈴花は俺の頬へとそっとキスを落とす。
「私があなたにあげたいって思ったんです。…どうか、わたしのすべてをもらってくれますか?」
そんなこと言われて至近距離で微笑まれれたら…理性なんて吹っ飛ぶのは当たり前だろう。
俺は鈴花の後頭部へと手を回すと、噛み付くようにキスをした。
鈴花は驚いたのか1度びくりと小さく跳ねたあと、ゆっくりとそれに答えるように口をあける。
余裕なく攻め立てる俺を受け入れるように、しっかりと舌を絡ませてくる。
何度も何度も角度を変えながら合わせていく唇からは、甘い吐息が洩れてくる。
少し息が上がってきたところで一旦離れれば、蒸気した頬をそのままに俺のことを見つめてくる鈴花。
俺はおでこを互いにぶつけるようにして近づくと、そのままその表情をじっと覗き込む。
「煽ったからには、辞めてやらないからな。」
「はい…」
そう小さく呟いた鈴花をそのまま横抱きにし、2階の自室へとに登っていく。
途中はっと気がついたように「お風呂!」と言った鈴花をそのまま無視してベットに放り込んだのは、まぁ仕方ないことだろう。
「諦めろ。俺だって限界だ。」
そう言って鈴花を黙らせると、俺はくすりと彼女に笑いかけた。
翌朝。目をさますと俺の腕の中で気持ちよさそうに眠る鈴花を見て俺は思わず頬を緩めた。
頬にかかった髪をそっと避けてやり、そのまま軽くキスを落とす。
正直、親父のことでトラウマもあるからこういうことはもっと先になるだろうと思っていたんだが…
結局は煽られ、がっついてしまった自分に思わず苦笑いが溢れる。
「もう少し寝るか。」
誰ともなしにそう呟くと、鈴花を抱きしめてそっと目を閉じた。
くすりっと近くで誰かが嬉しそうに笑った気がした。
どうかこの幸せがずっと続きますように…
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ちょっとおまけ。
鈴「祥平さん、これ…」
祥「ん?…マフラー?」
鈴「本当は先にこっち渡すつもりだったんですけど…」
祥「だったんだけど何?(ニヤリ)」
鈴「…いじわる。」
祥「わるいわるい。」
鈴「…手袋と迷ったけど、マフラーにしてよかった。」
祥「?」
鈴「(くすり)手袋するより、手を繋いでたいので。」
祥「(顔真っ赤)」
「solanum lyratum」を読んでくださり本当にありがとうございます。
この場をお借りして、お礼申し上げますm(_ _)m
この作品は私にとっては2個目(完結した順なら初)小説です。
ある日たまたまチェックしたアクセス解析を見て、予想を大きく上回る数に度肝をぬいたのを未だに覚えています笑
まだまだつたない文章ですが、少しでも楽しんで頂けたら幸いです。
ここで完結という形にしますが、また気が向いたときに番外編をあげようと思っています。
ご意見のあった瀬菜と薫のその後ももうしばらくお待ちください。
(というのも、ちょっといろいろネタが出てきちゃってて、簡単にはまとまらなくなってるんです>_<)
…もしその話が長編になるようなら、違うとこで投稿するかもですが。そのときはちゃんとお知らせしますね。
本当に、読んで頂きありがとうございます。 モモンガもどき




