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Solanum lyratum  作者: モモンガもどき
番外編(という名の本番)
22/30

4 Licht (鈴花、祥平)

なんかいろいろ迷った末、この話になりました〜。視点は鈴花と祥平の交互です!

しかし、R路線をやめたらあんまりイチャ×2が…というよりほぼないかな(-。-;

まぁ、クリスマスネタまでお待ちください 笑

「瀬菜さ〜ん、どうしましょ〜」


「どうしようって言われてもねぇ…」


パソコンの画面に映る瀬菜さんは苦笑いを浮かべている。


「なにも思いつかないんですよぉ…でも時間もないし…」


「…鈴花からもらえるものならなんでも喜ぶわよ。」


「うぅ…でも、せっかくなら喜んでもらいたいじゃないですかぁ〜」


私はそう言うと膝の上のクッションをさらに抱え込む。

そんな様子を瀬菜さんは微笑まそうに笑っている。


「瀬菜さんは、去年何あげたんですか?」


「私?何あげたかなぁ〜」


そう言うと瀬菜さんは「うーん」と唸りながら、顎に手を当てて考えている。


「あっ…」


そう言うと、瀬菜さんは楽しそうに笑みを浮かべた。


「思い出した!」


「なんですか?」


「安眠枕!」


「え?」


その言葉に私は固まる。

それって確か…


「なんだかんだ私が気に入って、もらっちゃったんだけどねぇ〜」


そう言って、瀬菜さんはケラケラ笑っている。

…確か去年そんな話を聞いたと思ったんだよね。


「そんなこと言ったら、鈴花だって去年あげてたじゃない。そんな今更迷うこと?」


「いや…でも、今年は特別と言うか、その…」


「まぁ、気持ちはわかるけどねぇ〜」


さっきからなんの話をしているかというと、11月19日は祥平さんの誕生日。

祥平さんのプレゼントを決めかねた私は、Skypeで瀬菜さんに相談することにしたんだけど…


「結局さぁ、鈴花が一生懸命選んだものが1番だと思うわよ。」


そう言うと、瀬菜さんは私にニコリと笑いかける。


「わかってるんですけど…」


でも、やっぱり他のどの人のプレゼントより喜んでもらえる物を送りたいなんて、ワガママかなぁ?








「どこに連れて行く気だ?」


「ふふ、それは着いてからのお楽しみですっ!」


そう言って鈴花楽しそうに前を歩く。そうして街中を抜け、行き着いた先は…


「さぁ、さぁ、入ってください!」


「いや、鈴花?なんでお前がここを…」


そんな俺にお構いなく、鈴花は俺の背中を押す。

仕方なく、ドアを開ければ…


「せーの、『Happy Birthday!!』」


複数の声がそう言った後、パァーンという音と共に次々とクラッカーが鳴らされる。


「…え。」


「「ふぉー!!」」


「「誕生日おめでとー!」」


びっくりした俺を尻目に嶺緒や天文サークルの奴ら、茜さんや薫まで一斉に騒ぎ出す。


「…なんで、みんないるんだ?」


「鈴花がサプライズパーティー開きたいって言い出して。」


そう言うと嶺緒はオレに向かってニヤリと笑った。その手に握られてるケータイからは瀬菜であろう声で「誕生日おめでとう!」という叫びが聞こえる。


「2人っきりでお祝いもいいかなぁ〜と思ったんですけど。たぶん、こっちの方が喜んでもらえると思って。」


いつの間にか隣からいなくなった声が、違うところから聞こえると思って見てみれば…


「母さん!?」


「ふふ、祥平。誕生日おめでとう。」


朝に仕事が入ったと出て行ったはずの母さんと、その横でケーキを持って嬉しそうに微笑む鈴花の姿。


「ケーキは茜さんに教えてもらって私とお母さんで作りました〜!どうですか?サプライズの感想は?」


「…マジかよ。」


なんとなく照れ臭くて、赤くなった顔を隠すように顔を逸らす。

そんな俺を見つめた鈴花はケーキを母さんに預けると、そのまま俺の元へと歩み寄る。


「祥平さん…おめでとうございます。」


そう言うと、鈴花は俺のことをそっと抱きしめる。

そして、少し距離を離すと俺にだけ聞こえる声で喋りかける。


「あまり大人数でお祝いしたことないって聞いたので…今年はみんなで。」


そう言うと茶目っ気たっぷりに俺に笑いかけた。

俺や母さんのことを考えてこうしてくれたのかと思うと胸がカッと熱くなる。


「ありがとな…鈴花。」


俺はそう言うと、視線をそのまま他の奴らへと向ける。


「みんなもありがとう。」


そう言えばみんな嬉しそうにどんちゃん騒ぎ始める。そんな様子を見ながら、母さんもとても嬉しそうに笑っていた。


「さぁ、祥平さん?今日はケーキ以外も全部私とお母さんで作ったんですからね?存分に楽しんで下さい!」


鈴花はそう言うと、楽しそうに俺の手を引いて奥へと進んでいった。








11月の後半ともなれば、夜にはすっかり冷え込み、とても寒くなる。

そんな夜空の下を私と祥平さんは2人で歩いていた。


「祥平さん!今日晴れてるから星見えますよ!」


「そうだな。」


祥平さんは上を見上げると、少し目を細めた。

その表情はいつもよりも清々しく見える。


「それにしても、よくあんな人数集めたなぁ…」


「頑張りましたよ〜」


「薫なんかもいたし。どうやって引っ張ってきたんだよ?」


「そこはカフェのオーナーさん経由で。」


私がそう言うと、祥平さんは納得したような表情をする。


「それに…母さんのことも。ありがとな。」


祥平さんはそう言うと、私に向かって微笑みかける。


「今回、私とお母さんが仲良くするのが1番のプレゼントになるかなって思ったので…全力で口説きましたよ!お母さんのこと!」


そう言って、ガッツポーズをしてみせれば、祥平さんはおかしそうにくすくす笑った。


「まぁ、でも。ほんとさんきゅ。母さんのあんな笑顔、久々に見た。」


そう言うと、祥平さんは幸せそうに笑った。

そんな表情に胸がきゅんと高鳴る。


「…まだ終わりじゃないですよ?」


私はそう言うと、バックの中からある物を取り出し、祥平さんに手渡す。


「えっ、これって…」


「ペンダントです。」


その手には十字架のモチーフにオレンジ色石が埋め込まれたペンダントが。


「知ってます?誕生石って月と日にちのがあって、祥平さんと私の誕生日石は同じサンストーンなんですよ?」


どうかこれから先、あなたの進む道を明るく照らしますように…


明るい星空の下、微笑む彼の笑顔はとても輝いて見えた。


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