Knight of Story 小話(3話と4話の間)
「ねぇギル。最近、ソフィア王国にめちゃくちゃ美味しいスイーツのお店ができたらしいんだよね。」
「そうか。」
「うん。でね、中でもベリー系のフルーツで作ったミルフィーユが絶品なんだって。生地にもクリームにもイチゴやブルーベリーなんかが混ぜてあって、女の子には堪らないんだってさ~。いいよね~。」
「確かに女性が好みそうだな。」
「でしょでしょ!」
「……」
「……」
「(おそらくアンはそれを買って来いと言っているのだろうな…エーギルが気付かないはずはないと思うが……。俺は何か口を出した方が良いのだろうか…。)」
「…買って来てよ。」
「自分で行け。」
「なんでぇ!!周りの女の子達はみんな食べてて、その話題で持ち切りなの~!いいじゃん、減るもんじゃあるまいし。」
「俺の財布から金が減る。」
「それはちゃんと代金渡すって!」
「そう言って、お前はいくら俺に借金をしているか教えてやろうか?」
「うぐ…今回はちゃんと渡すってば!」
「それも同じ数だけ聞いた。」
「ねぇ~おーねーがーいー!」
「嫌だ。」
「はぁ…こればっかりは、アンの日頃の行いだから、俺もフォローできんぞ。」
「そう言えば、アン。お前ニックにも借金してるだろう。そろそろ出世払いでも足りなくなってきてるんじゃないか?」
「げっ…よく覚えてんね、そんな事…私すっかり忘れてたのに…」
「そうだったな、アン。だが、俺もエーギルも身内には甘いからな。無利子で待っていてやろう。」
「いやいや、だったら借金の事忘れてくれた方が嬉しいんだけど。」
「そこはきちんと返すべきだろうが。お前から言い出すんじゃない。」
「あーもー!わかりましたよー!今度、アンドレイアーのとっておきのお店連れてって奢ってあげるからそれでチャラにして!そしてさっさと帰れ!」
「お前がわざわざ引き留めて話を始めたんだろうが。まったく、お前というやつは…」
「もういいから!ニック!さっさとギルを連れて帰ってー!また長いお説教が始まっちゃうよ!」
「知らんな。アンが悪い。」
「この裏切り者―!」
結局、次の予定があったエーギルはアリグナクと共に国に帰って行った。
こういう日常を長編にも盛り込んでいきたいですが、あまり1話が長くなると読みにくいと思うので、いつも泣く泣く削っています。
ここまでお読みくださりありがとうございます。長編の続きもゆっくりですが書き進めていますので、よろしければお待ちください。




