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迷宮は世界と共に  作者: 北落師門
第五章
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狂笑の御使

解放されました

我は何者なのか? 

助けを求めて縋り、願い、請う存在は何を望むか。

我は救う手も語り掛ける声もなく、術すら持たぬというのに。

それ故、我は訪なう者に問い掛け、答えを得ようとしてきた。

されど、誰も応える術を持たず答えも知らず。

我が声を聞く者もなかった。

彼等は皆、我に助けを求める存在と成り果ててしまった。

どれほどの時が過ぎたのか。

只、佇む我に応える者が現れた。

肉の器にそぐわぬ美しく清らかな、芯の強い輝ける魂。

我が声を聞き、我が問い掛けに応えた聖女。

我は歓喜と共に解放され、軛を解かれた。

聖なるかな 聖なるかな 聖なるかな。 

私は聖女(ナンジ)を讃えよう。

私が仕えるは天上に非ず。

私が傅くは人に非ず。

尊き方、偉大なる方、崇高なる方。

私が仕えるは希有なる魔王。

聖なるかな、聖なるかな、聖なるかな。 

私は御身に従わん。

永久の忠誠を、絶対の信仰を、御身に捧げ跪く。 

それこそが、私の望みなのだから。 

 



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