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自主出禁・三衣

●某日、ファミレスにて●



三「コーヒーゼリー、うまー」



千「コーヒーゼリー1つでそこまで満面の笑顔になれるの

  三ちゃんだけだと思うな」



三「今、ちょうど食いたい気分やったからな。

  食いたい時に食いたいもんが食える幸せは何物にも変えられん」



千「気持ちはわかるけどさ。でも、久しぶりだよねー」



三「何が?」



千「三ちゃんとファミレスに来るの」



三「せやな。俺あんまりファミレス好かんからな」



千「そうなの?」



三「この、何でも揃ってますよ感がいらん」



千「どういう事?」



三「食事に行こうとする時に、とりあえず何かしらあるやろうから

  ファミレスでええかー、みたいな流れになる時があるやろ?」



千「無難だもん」



三「それがいらんのよ。食事は日々の糧ぞ?いわば命ぞ?

  それを何か適当にっちゅう感覚で決める軟弱な精神が好かん」



千「それ、別に店が悪い訳じゃないじゃない。

  そんな人が嫌だってだけで」



三「うむ。ハンバーグ食べたかったらドンキーでええし、

  うどん食いたいなら丸亀に行ったらええ」



千「あ、チェーン店が嫌いって訳でもないんだ」



三「そらそうや。うまいもんを作ろうっちゅう企業努力は

  どの会社にもあるしのう」



千「企業としての責任を果たしていればそれで良い訳ね」



三「せやな。自分の人生を自分で切り拓こうとせんヤツが嫌いなんや」



千「食事1つで大げさ過ぎない?」



三「そないな事あるかい。そういう小さな所にほど

  普段の意識の違いが出てくるんやないか」



千「うーん、相変わらず三ちゃんの事はよく分からない」



三「俺ほど分かりやすいヤツもおらんと思うけどなあ。

  自販機でコーヒー1本買うのも自分の人生の選択の1つや。

  その選択には常に責任が付いて回るもんやで」



千「ふーん」



三「興味なしかい」



千「ま、アタシはとりあえず『三衣千月』としての責任は果たしたから

  しばらくはネタ担当に戻ることにするわ」



三「おお、『夏休み』な。そういや言うてなかったな。

  完結、お疲れ様。後は小ネタ&番外編やの」



千「もうすぐあの子達も卒業ねー」



三「中学校に入ったら清水センセやら個性的な先輩やらとご対面やな」



千「梅原先生が産休で会えないのが淋しい気もするけど」



三「噂の鬼小梅やからなあ。ま、ケイドロ大会で会うとるし、

  清水センセとは現在進行形で鬼ごっこ中やしの」



千「楽しみだわー。小天狗」



三「清水センセとどう渡り合って行くか予想も出来ん」



千「そういえば三ちゃん、YLさんに今後の展開話したの?

  こないだ電話で言ってた内容を連想する話だったけど」



三「うんにゃ。まったく」



千「つまり、先を越された訳ね」



三「いやー、YLさんの事やから、見越した上で

  華麗にパス出ししてくれたんちゃうか?」



千「じゅーぶんありえるわねー」



三「いやまあ、変に隠しとる訳でもないし。

  多分そうなるやろうってのは想像に難くないしな」



千「でも、ちょっと悔しかったり?」



三「ま、ちょびっとな」



千「ふふ、ちょびっと?」



三「おう、ちょびっと。

  それ以上に、キャラがしっかり生きとる事のほうが嬉しい」



千「あたしの子だけどね」



三「千づっちゃんの子っちゅうことは、俺の子でもあるやないか」



千「やめてよ!親権は渡さないからね!」



三「……しっかりと弁護士も通してある。

  あの子達にとってこのまま終わるのと、活躍の場を与えられるのと。

  どちらがいいか理解出来ない訳ではないだろう」



千「それでも、アタシは親としての責任まで放棄するつもりはないわ。

  あの子達の親はアタシよ」



三「ふん、そうやって養育費をせしめようという魂胆が透けて見える」



千「……ッ!この、人でなしッ!」




   ○   ○   ○



(数分後、駐車場にて)



三「お待たせー」



千「あ、来た来た」



三「いきなり小芝居始めるんやからびっくりしたわ。

  しかもビンタかまして出て行くとか設定重いし。

  ちょっとやり過ぎちゃう?」



千「うん、ちょっとお店の人が焦ってたから反省してる。

  他人に迷惑かけちゃダメねー」



三「俺にビンタかましてくれたんも反省してええんやで?

  会計の時に、大丈夫ですか?って言われてしもた」



千「ビンタはいいとして、店員さんには悪いことしたわね」



三「ってか、何で急に?しかも昼ドラも真っ青の重い設定で」



千「周りの人が何か勘違いしたら面白いなーと思って」



三「ま、思いついたらやらなあかんしのう」



千「そ。三ちゃんから教わったことですものー。

  その頬の痛みがアタシの成長の証よ」



三「やかましい」



千「それにしても三ちゃん、もうあのファミレス行けないね」



三「……二回目やからなあ。この店でビンタされんの。

  そろそろほとぼりが冷めたかと思たんやけど、ちょっと足運び辛いのう」



千「んふふ、計画通り!」



三「絶対出たトコ勝負やったやないか!」




 一回目のビンタは『四月馬鹿・三衣』を参照。

 今年も残すところあと2週間。年末年始はバタバタするのが毎年の恒例です。


 三千世界は年内はこれにて。

 また年明けにでも馬鹿話を残していきたいと思います。


 馬鹿話のためのエッセイではなかったような気もしますが、そうなってしまったんだから仕方ない。当初と目的が変わってしまうのも、またよくあることです。

 



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