表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/12

プロローグ

 「神は死んだ」……そんな事を哲学者ニーチェが言ってたっけ……。同時期のキルケゴールは神を賛美した。

 あの頃は神は人間の心の中心にいつもいた。十九世紀は神中心の世界であったといっても過言ではない。

 だが、科学技術が進歩するにつれ、人間は自らが神とも取れる行動を繰り返すようになった。不可侵的領域へと足を踏み入れるようになった。

 それが……「神」。

 人間が作り出した最高の発明にして、絶対に触れてはならない物。

 だが、人間は「神」を創造する事で、神を超えた。自らが神を越えし「神」となったのだ。そして今、人は人という殻を破り、「創造主」となった。

 だが、「神」は創造主を越えてしまうと誰が想像しただろうか? 「神」は進歩してしまった。自らを創造主とし、「創造主」を越え、自身が「創造主」となったのだ。

 人間は結局、太陽に近づきすぎたイカロスが海に落ちたように、人間は「創造主」から人間になってしまったのだ。

 そして、人間の時代は終わった。

 人間は、人間自身が作り出してきた長い歴史を、自身の作り上げてきた文明の産物によって、失わせてしまった……。


『私はあなたがたに超人を教える。人間とは乗り越えられるべきものである。あなたがたは、人間を乗り越えるために、何をしたか。およそ生あるものはこれまで、おのれを乗り越えて、より高い何者かを創ってきた。ところがあなたがたは、この大きい潮の引き潮になろうとするのか。人間を乗り越えるより、むしろ獣類に帰ろうとするのか。』

 〜ニーチェ著「ツァラトゥストラはかく語りき」(第一部)より引用〜

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ